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数分してジェスがやって来る。


「お呼びでしょうか。」


「ええ、魔法について教えてほしいの。木火土金水白黒という属性があるというのは聞いたのだけど、他は全て忘れてしまって。私、魔法は使えたのかしら。」


「ええ姫様、もちろんです。この辺りはおおよそ見終わりましたので。姫様は黒魔法以外のすべての魔法の素質がおありです。しかし、まだ魔法はお使いになれません。」


「え?どうして?」


「魔法の成り立ち、仕組みと、現在の決まり事を順にご説明しますね。

まず…」


とりあえず、ジェスの話は長かった。ひたすら長かった。

いい声してるから我慢して聞いたけど子守歌にしそうなくらい長かった。

というわけで整理しよう。


まず、この世界の魔法は体内の魔力が必要、とかではなく、精霊の力を使って行使する。

精霊はほとんどの人間の目に見えないが周囲にいる。ただし、土地によって多い少ないはある。

人にはそれぞれの精霊によって好かれやすさ?吸引力?みたいなのが異なっていて、それで魔法の効果に差が出る。全部ひっくるめてこれを適性と呼んでいる。

ただ、女神さまからはきっちり敬っていれば上達速度が上がって魔法チートできるって聞いたけど…敬うってどうやるんだろう?


属性は主に木火土金水白黒に分類されていて、効果は

木は、植物の友で、樹木と簡単な意思疎通ができるほか、成長を促したり、1台限りで植物の遺伝子を変質させたり、お願い事を聞いてもらえたりすることが多い。

火は火の友で、火を発生させるだけではなく、温度の上昇についても司ることができるほか、浄化することもできる。高温消毒の要領。

土は土や石の友。大きくしたり小さくしたり、動かしたりつなげたりできるので、石工になる人が多いとか。あとは採掘の手伝いにも重宝される。

金は金属ぜんぱんの友で、変形させたり強化したりできる。圧力をかけることはできるが増やすことはできないので、原石が必要となるみたい。

水は水の友なので、空気中から水を取り出すこともできる。水の浄化なども可能なほか、氷や水蒸気も司るそう。

黒はめったに適性を持つ人が居なくて、私も持っていない。精神的なものが中心で、欲を扱うことが得意なんだとか。商人として大成する人が多いみたい。

白は傷をいやしたり浄化したりとか。多少の適性がある人はいるが、高位の使い手は非常に少ないらしい。あとは体の強化も白らしい。女神さまの祝福度合いによると思われてるらしい。


ただ、精霊との適性と、どのような効果を起こしたいかという具体的なイメージが割とものをいうらしい。

だから、発想次第でその精霊がやってるのにどうしてそうなった、みたいな魔法も可能みたいだ。


「ということは、新しい魔法もどんどん作れるっていうこと?」


「そうですね、過去に公式に発表された魔法は魔導書としてまとめられ、学校で学ぶことができますが、学校に通っていない民たちがどのように魔法を使用しているか、それがどのように発展を遂げているかは定かではありません。」


うーん、つまり、適性があって妄想力が優れていればチートし放題なんじゃないだろうか。

あれ?でも私はまだ魔法を使えないってどういうことなのだろう。


「それじゃ、今すぐ魔法を使ってみたいのだけど。」


うん、何事も挑戦だ。


「姫様、残念ながら魔法を使うために必要な魔法珠は基本的に10歳の誕生日頃に女神様より授けられます。」


「魔法珠?」


「はい。魔法の媒介となる宝珠です。ある日突然生まれ、朝起きると身に着けやすいアクセサリーの形で身につけられております。自分のものしか扱うことはできません。また、他人のものを奪うものは女神さまの祝福を冒涜するものとして極刑に処されます。」


なるほど、特殊なアイテムが必要なのか。女神様、早めにくれればいいなぁ。


「ちなみに私のものはこれです。」


ジェスが見せてくれたのは、海のような青というかエメラルドグリーンというか、美しい色の腕輪だった。継ぎ目がなくひと続きになっており、どうやって外すのか見当もつかない。


「これ、外せるの?」


「はい、自分で念じれば。サイズもかわるので、気分転換に足や首につけることも可能です。」


なるほど、便利だ。

よし、魔法を使える年になったら魔法チートを頑張ることにして、それまでは現代知識チートに専念しようじゃないか。

手始めは食生活だ。

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