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序章 〜死んでから始まる転生〜

転生系の物語です。誰でも楽しめる内容だと思います!

できるだけ毎週日曜7時に投稿を予定しています。しかし少し変わることもあるかもしれませんが、温かい目で応援して頂けると幸いです。

ではお楽しみください!

現代社会、景気がいいだの悪いだの聞くが、最近やっと会社が波に乗ってきたら、それと比例するかの如く仕事が増え自由の時間が減った。

残業は当たり前になり、睡眠時間は削られるのに、残業代は出ないというとんだブラックっぷりだ。

久しぶりに帰る家。前帰ったのは1週間前だったかな?とか思いながら家に帰る安堵感と耐え難い疲労感に挟まれながら歩く。

あー。眠たくなってきやがった。あと10分くらいだったからそこまでもつかなー。

ドーン。...え?

どうやら俺は横断歩道で轢かれたらしい。ちゃんと信号には気をつけてたんだけどなー。多分運転手が眠たかったんだろう。そうだそれに違いない。

これで僕の人生終わりなのか、とネガティブになっても仕方ない。周りに人はたくさんいたし、救急車を呼んでくれてるだろう。

あ、命が消えるのって自分でわかるんだな。走馬灯に使われる思い出なんてないけど未練がないと言ったら嘘になる。生まれ変わったら、後悔のないように生きなくちゃな。

...ここはどこだ?

目が開かない、というより開けないが、病院のベッドではなさそうだ。宙に浮いているというのが一番いい今この状況の説明できる言葉だと思う。

「おめでとうございます!」

見知らぬ声が聞こえてきた。しかしぼんやりしていて、誰が、どこで喋っているかすらわからない。

「あなたは異世界へ転生される事になりました!」

声が鮮明に聞こえるようになった。女の人の声だ。とても綺麗で聞きやすい声...え?

僕はさっき聞こえてきた言葉を頭で繰り返した。

異世界へ...転生?

「そうです!貴方は生きていた世界とは違うところへ行ってもらいます!」

心の中を読むように彼女は言った。これがよく聞く転生かと驚きすぎて少し冷静になりつつある自分にまた驚く。僕は彼女に訪ねた。

「異世界へ転生って、魔物とかモンスターとかいるところか?」

「そのとおり!でも貴方もいきなり女神に転生しろと言われてもこまりますよね?」

「はぁ、てか女神だったんすか」

「そうです。貴方が困るという事で、貴方にいくつかスキルをあげましょう」

「マジっすか!それはなんですか?」

「貴方が決めていいですよ」

正直困った。僕は少なからず異世界系の漫画や小説を読んだが、いざ選べと言われると困ってしまう。

「私が選んでもいいですよ?」

女神が言った。

「じゃあお願いします」

「それじゃあー、蛙に擬態できるスキルと鮭を食べると血がサラサラになるスキルとかどうです?」

「僕ここで蛙になって貴女を舐めましょうか?」

「じ、冗談ですよ!今からはマジでいいますよ。そうですね〜、"力吸収"と"合成"なんてどうです?」

「よくわかんないですけど、それでいいですよ」

「じゃあ決まりですね!あと少し便利になるように、"多言語対応"や"ナビ"、"魔術体術急成長"もつけときますね〜」

「ありがとうございます」

「あ、あと忘れるところだった!"耐性10"もつけますね」

「はぁ」

「それではいい異世界ライフを!」

何も見えてないのに、回りが明るくなったことがわかり、どこかに吸い込まれていった感覚が僕を襲った。


読んでいただき、ありがとうございます。

次は異世界についてからのお話です。

次回もどうぞお楽しみください!

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