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浮沈する心
宋詩についてレポート書いてたら、こっちも書きたくなった。
「浮かれ心地」
たくさんのカミが舞う
この夜は浮世
千切れた糸、結びなおす
笑うがいこつ
悲壮感は無く
ただ狂騒に身を任せる
ああ、楽しき一時
夜は始まったばかり
手招きする猫
明かり点す提灯
私、宵闇に消える
「静」
透明な器
光る蜂蜜色の液体
硝子を隔てた空と水
そこに生まれた滴
冷たさにしびれる
静かな時
「失った音は二つで完成するもの」
多くの音が鳴る中で
私の周りだけが無音だった
君はどこにもいない、どこにも
不安になって首を左右に振り
ようやく見つけたと思ったら
君は誰かと歓談中
そしてすべてが無に帰して
彼の鼓動は完全なる虚になった
7月29日 加筆「失った音は二つで完成するもの」
君はいない、どこにも→君はどこにもいない、どこにも