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3番目
もうすぐ12月。
「熱火」
鮮やかな赤色
ふれると火傷する
「熱い熱い」と
声に出せば
少しは和らぐだろうか
身の内に燻る
赤い痛み
「徒然」
ふとした瞬間に思い出すのは
あの子の顔
泣き出す前の
あの顔
ぎゅっと力を入れて
涙がこぼれてしまわないように
我慢している
あの顔
私はただ
それを眺めているだけ
何かを言えば良かったのだろうか
声をかけることが恐ろしくなったのは
いつの事だったか
その恐ろしさゆえに
声をかけるのをためらったのか
それっぽっちの感情ならば
かえって
何もしないで良かったのかもしれない
帰り道でそんなことを
つらつらと考えていた
「徒然」はつらつらと書き連ねてみました。