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問題の後に
遠くに見えた雲は黒ずんでいました。
「確認」
解答が欲しかった。
絶対的な答えが必要だった。
揺らぎは迷いを生み、
迷いは不安定さを引き起こす。
自己を意識する度に、
耳鳴りが酷くなる。
それが私だと肯定できずに、
小さくなろうとしてうずくまる。
醜さが増していく。
どろりと腐敗していく。
空が眩しすぎたから、
地べたを這いずる。
そこで見た空は
ひどく輝いていた。
「不必要な想像」
割れた卵の遺志は分からない。
生まれたかったのか、お前。
この鳥籠の中に。
鮮やかな風が草原を渡る。
透明な塊は、
無色ゆえに穢れがない。
それなのに、
生まれ落ちたいと願うのか。
本文よりもサブタイトルの方が悩んだ。