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愛情の表現法
「彼女」は必ずしも「人」のことを指すわけではないです。
「不可欠」
何かの軋む音がする
誰かが叫ぶ声がする
必要な物は全てそろえたはずなのに
彼女は微笑んでくれない
欠けた物が何か
ずっと探し続けている
「遠くで見つめる」
苦しみの中で響く声
「もう諦めてしまえ」
そうやって少しずつ首がしまっていく。
分かっていたことだった。
最初から。
あの手に届かないことくらい。
視界からこぼれ落ちることくらい。
「愛刻」
愛しいものに傷をつける
その行為は
彼等の中に私を刻むため
繋がりが欲しかった
それが歪んだものであったとしても
前二つは5月8日に書いていたもの。
最後の一つはさっき書きました。
「愛」の表現の仕方について書いてはみたものの、どこか暗い感じが漂っている。「不可欠」と「遠くで見つめる」はぱっと見、対象が人間であるようにも思える。前書きを見るに、固定的な見方をするようには書いていないみたいだけれど。個人的に、「愛刻」は気に入っている詩の一つ。
―追記日 2017/5/18