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不意に訪れる瞬間
久しぶりに。
「椅子の上で終わる」
一人に一つ
椅子は与えられる。
その椅子は「権利」
そこにいることのできる証
けれど、二つになった私は
奪われてしまった。
そのうち三つめが出てきて
四つめと争い、
五つめが全てを終わらせた。
私はそれをずっと見ていた。
「夜」
遠くに見える青
黒とまじわる夕暮れ
夜色の鳥は
静かに飛び立っていった
「虫の知らせ」
キンキンと響く音
心の軋みと耳鳴りと
二つが重なりまじわって
引き攣る私の鼓動音
此方から彼方へ
「そちらは大丈夫ですか?」
一つ目は「椅子」を人の持つ何かに重ねて。
二つ目は夜をテーマに(「夜色」を「マーブル色」にするかで迷った)。
三つ目は唐突に誰かに確認したくなる気持ちを込めて。
「椅子の上で終わる」の発想は、漫画『ぼくらの』の設定の一つから来ています。あれアニメと漫画で終わり方違うけど、どちらもいいなと思います。やりきれないですけどね。
「夜」は夜と書いてますけど、よく読むと夜に近い夕方ですね。
「虫の知らせ」は、慣用句から着想を。
―追記日 2017/4/11




