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憂愁のヤマダハナコ  作者: ジョニー
ファイナル・チャプター 高等部
104/105

M89 Lovers' Afternoon

【注意】


今回は絡み要素が多目です。

言葉などには気を付けたつもりですが、長めのガールズラブ表現が苦手な方はブラウザバック推奨です。


宜しくお願いします。



『マリ。恋人同士になろうか。』




「・・・。」


 あたしの言葉にマリは瞳をまんまるにした。




 ソレ、どう言う表情?


 驚いてるの?


 それとも戸惑ってるの?




 黙ってないで何か言ってよ。


 メッチャ恥ずかしい。




 生まれて初めての恋人申請。


 やっぱ言わない方が良かったかな。




 少しだけ後悔した時、マリがゴソリと動いてあたしの身体にしがみついた。


「マリ・・・?」


 あたしが彼女の名を呼ぶとマリはあたしの胸に顔を押し付けたまま呟いた。


「もう・・・急にそんな事を言うなんて・・・。」




 マリは更に動いてあたしの耳に口を寄せて囁いた。


「うん。ヒナちゃんの恋人になりたい。」




 心臓が跳ね上がった。


 ああ・・・そんなしっとりとした声で囁かないでよ。


 ゾクゾクするわ。




 でも・・・やっと関係をハッキリさせる言葉を口に出来たな。




「いいの? 女の子同士だから色々大変だよ?」


 一応の確認。


「勿論わかってるよ。」


 力強い肯定。




 そして。


「ヒナちゃんと一緒なら頑張れる。」




 嬉しい。


 本当に。


 心から。




 あたしは更にマリを抱き締めた。


「あたしも。・・・ありがと。大好き。」


 マリのあたしを抱き締める腕にも力が籠もる。


「私も。・・・愛してる。」




 愛してる・・・。


 生まれて初めて言われた言葉は何だかとても心が温かくなった。


 この温かさをマリにも返そう。




「あたしも愛してる。」




 言った瞬間に顔が熱くなった。


 メチャクチャ照れる。


 マリはどうなんだろう?


 あたしはあたしの胸に顔を押し付けてるマリを見る。すると彼女の耳は真っ赤になっていた。




 ヤバい。かわいい。


 顔が見てみたい。




「マリちゃん。」


 名を呼ぶとマリはゆっくりと顔をあたしから離した。


 照れ臭さを誤魔化すように不機嫌そうなマリの顔は、まるで高熱を出したかのように真っ赤っかだった。


 クソかわええな。




「ふふふ。」


 思わず笑ってしまう。


「なぁに?」


 ちょっと不機嫌そうな声が更に可愛さに拍車を掛ける。


「凄くかわいい。」


「・・・」


 マリの視線が一瞬揺らぎ・・・艶やかな光が双眸に揺蕩った。




「ヒナちゃん・・・。」


 マリは呟くとあたしの首に両腕を回した。




 彼女の腕にグッと力が籠もってあたしはマリの顔に引き寄せられた。


「!」


 熱く柔らかい唇があたしの唇に押し付けられた。




 一瞬だけあたしは身体をビクリと震わせた後、彼女の口づけに応じて舌を絡ませた。




 なんだか久し振りのキスだ。


 何度やっても新鮮で胸がドキドキする。温かくて柔らかくて力強くて・・・マリとのキスはとても気持ち良い。




 一端、顔を離すとあたしとマリはお互い見つめ合ってからまた口づけを交わした。




 ああもう我慢出来ないや。




 あたしは口づけをやめると無言でマリを寝室に引っ張って行く。


 マリも黙って付いてくる。




 オッケーって事だよね。




 ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆




 住み始めてまだ1週間も経っていない真新しい新居。ってゆーか高等部女子寮。


 造りは初等部と殆ど同じだから戸惑うこともほぼ無い。


 そんな住み始めて僅かな時間しか経っていないけど勝手は知ったるあたし達の部屋。




 そして此処はあたしの寝室だ。




「・・・。」


 あたしは後ろに無言で立つマリに


「制服のブレザー、此れに掛けて。」


 と、ハンガーを渡す。




 高等部の新しいブレザーが2つ並んで掛かっているのを眺めながらあたしはベッドに腰掛けた。


「・・・。」


 緊張と期待の間を言ったり来たりしている頬ピンクのマリがあたしをジッと見つめているのを見てあたしは微笑み隣りのスペースをポンポンと叩いた。


「座って。」


「うん。」


 マリが腰掛けた。




 綺麗な銀髪がフワリと揺れる。




「急だね・・・まだお昼なのに・・・。」


 マリがポツリと呟いた。




 だよね。あたしもそう思う。




「もし気分が乗らないなら・・・今じゃ無くても・・・。」


 確かにあたしの一方的な暴走だと気が付いて、マリに断りを入れる機会を作ろうとそこまで言い掛けた時、あたしの唇にマリの唇が重なった。




 マリは顔を離すと言った。


「気分が乗らないなんて・・・そんな事、在る筈無いよ。」




 そう言ってあたしを見つめる双眸は濡れたように潤んでいて様々な感情が綯い交ぜになっている。頬はピンク色に染まってるし唇は感情が昂ぶってるのか真っ赤っかだ。


 そんな艶やかな顔にあたしは視線が外せなくなってマリを見つめてしまう。




「恋人・・・なんだよね。」


 マリが掠れた声で訊いてくる。


「うん。」


 あたしの声も思わず掠れる。




「女の子同士だとどっちも『彼女』になるのかな?」


「え・・・?」


 マリが乙女な事を訊いてくるモンだからあたしもハタと考えてしまった。


「どうなんだろう・・・?」




 普通は彼氏と彼女。でもどっちも女の子なら彼女と彼女? それとも・・・。


「あたしが彼氏役になろうか・・・?」


 なんだか混乱してきて、そう提案すると


「ヒナちゃんが彼氏って変だよ。」


 って返された。


「え、そう?」


 変と言われて更に混乱する。


「変だよ。」


 マリが妙に真剣な表情で頷きながら答える。


「こんなに美人で色白で綺麗なヒナちゃんが彼氏役するくらいなら私が彼氏役になる。」




 いやいや。


 本人は甚く大真面目に言ってるんだろうけど、こんな銀髪美少女が彼氏役とかのほうが誰がどう見ても可笑しいだろ。


 ただこうなるとマリは意見を引っ込めないから。




「やっぱりどっちも彼女で良いんじゃない? どうであれ恋人になった事には変わらないんだから。」


 途端にマリの顔がユデダコになった。


「う・・・うん。そうだね。」


 視線を逸らして俯く姿がメッチャかわいい。




 マリの手にあたしは自分の手を重ねる。


 


「!」


 弾かれたようにあたしを見たマリにあたしは顔を寄せて間髪入れずに唇を重ねた。


 余りにも心地良いキスに意識の全部を持って行かれてあたしは夢心地になった。


 重ねた手をギュッと強く握る。




 マリが空いたほうの手をあたしに伸ばして背中に回してきた。その回された腕に力が籠もってあたしの身体はマリのほうに流された。




「・・・。」


 堪らなくなってあたしが唇を重ね合わせたままマリの身体を押し倒そうとした瞬間、マリが逆にあたしの身体を押し倒した。


「!」


 夢心地から半分だけ覚醒して「あ、しまった。先を越された!」そう思ったけど、完全にバランスを崩したあたしは殆ど無抵抗でアッサリと後ろに引っ繰り返った。




 頬を桜色に染めながらあたしを見下ろすマリのトロンとした双眸と湿って光る紅色の唇が壮絶で、あたしの身体が一瞬で熱くなる。


「あ・・・。」


 思わず零れたあたしの意味の無い声にマリは妖しく微笑んで唇を落としてくる。




 チュッと唇に落とされ、頬に落とされ、首筋に落とされる。


「は・・・あ・・・。」


 声が漏れる。




 マリの濡れた舌があたしの首筋を這っていく。そのまま這う舌が耳まで上がって来てあたしの耳はマリの唇にハムっと挟まれた。


「!・・・うーーー・・・。」


 気持ち良すぎて唸ってしまう。




 マリのクスリと笑う声が耳元に響き吐息と供に囁かれた。


「ヒナ、可愛い。」




 その声にゾクリと来た。


 ヤバい。例えようも無い程に堕ちそうな気がしてヤバい。


 視界がボヤける。




「マリのエッチ。」


「ヒナが先に誘ってくれたんでしょ。」


「うん。」




 ああもう自分で何を言ってるのかよく解らなくなってきた。




「ヒナ・・・。」


 マリはまた耳元で囁くとあたしのブラウスに手を掛けた。ボタンが外されていって前が開ける。下着がズラされて彼女の手があたしの膨らみに触れる。




 電気が走ってあたしはビクリと震えた。


 マリの繊やかな指があたしの膨らみを丁寧になぞっていく。




「~~~~~!!」


 辛うじて声を我慢してはいるモノの襲ってくる気持ち良さは耐えがたくて、あたしは何度も身を捩らせた。




 彼女の手はやがてゆっくりとあたしの肩に掛かってブラウスを脱がしに掛かってくる。そして次々と肌が露出していく肩と言わず胸と言わずお腹までの全部に彼女はキスをして舌を這わせてくる。




『もうテクニックでは彼女に敵わないな』と攻められながらあたしはボーッとそう思った。




 マリの攻めで思考は殆ど停止したあたしにマリが微笑んだ。


「ヒナ、もっと攻めるね。」


 可愛い声で彼女は肉食宣言してきた。




「・・・うん。」


 あたしは何をされるか理解して頷いた。




 マリの腕がスルスルと下に伸びていってあたしのスカートの裾に手を掛けた。ゆっくりとスカートがたくし上げられて・・・彼女の手がスカートの中に入ってくる。


「脚・・・。」


 マリがそう言うからあたしは黙って片膝を立てた。




 下着越しに彼女の指を感じてあたしは仰け反った。




 もうあたしの思考は働かない。


 ただただ彼女の繊やかな指を感じるだけ。


 信じられない程の快楽と時折全身を走る稲妻にあたしは何度も喘ぐ。




「可愛い・・・ヒナ、私の恋人・・・。」


 マリの酔った様に蕩けた声があたしの耳に注ぎ込まれてくる。




 あたしはその声に反応して閉じていた目を開けてマリを薄らと見た。銀髪の少女の恍惚とした表情が視界に映る。


「マリ・・・愛してる・・・。」


 何とかそれだけ伝えるとマリの表情が感極まった様に変化した。


「私もだよ、ヒナ!」


 そう言って彼女はあたしにキスをした。


 貪るように何度も。


 そして彼女の指が下着の中に入ってきて・・・あたしに直接触れてくる。


 その指の動きが激しくなってくる。


 彼女の想いの強さを示す様に。




 身体が熱い。


 あたしはマリの腕の中で悶え喘いだ。


 熱い。何も考えられない。熱い。熱い。そしてーーー。




「!・・・う・・・あ・・・!!」


 叫びそうになった瞬間にマリがキスをしてきてあたしの口を塞いできた。


 口を塞がれたまま繰々もった声を上げたあたしは悦楽の中で何かが爆発して頭が真っ白になる。


 身体が何度も跳ねて、繰り返しあたしの中で強烈な爆発が起こる。




 やがてーーー。




 あたしは力尽きて全身の力を弛緩させてしまう。


 自分の荒い息が何だか遠くから聞こえて来るような錯覚を覚える程に夢心地なフワフワした感覚に酔い痴れる。




『チュッ』とマリがあたしの頬にキスをしてきた。


「・・・。」


 あたしはゆっくりと満足そうな表情のマリを見ると彼女に両腕を回して抱き寄せキスをした。




 何度も啄むようなキスを繰り返すウチにあたしは・・・。




 ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆




「!」


 ハッとなってあたしは意識を覚醒させた。




 あれ!?


 今の夢!?


 と思った時。




「おはよう。」


 横から声が掛かってあたしは首を動かした。




 見れば銀髪美少女が甘ったるそうな微笑みを浮かべてあたしを見つめていた。




「・・・あたし、寝ちゃった?」


 マリは頷く。


「うん。キスしてたらそのまま気持ち良さそうに寝ちゃった。」




 うわぁ・・・1人だけ気持ち良くなって寝ちゃったのか・・・。




「ごめん。」


 謝るあたしの頭をマリが優しく撫でてくれる。


「いいよ。凄く可愛かった。」




 ・・・そう言われるとメチャ恥ずかしい。




「ヒナちゃん、お風呂沸かしたから入って。」


 マリが勧めてくれる。


「え、お風呂?」


「うん。多分ヒナちゃん、入りたいんじゃないかと思って。」




 うう・・・何から何まで・・・。




「ありがとう、マリ。でもマリが先に入って。あたし、もうちょっと休憩してから入る。」


 あたしが笑顔でそう言うとマリは首を傾げた。


「そう? じゃあそうしようかな。」




 さっきまでの肉食系美少女が一転してキュート系美少女に早変わりだ。


 ああクソ。愛でてぇなぁ。




 自室に湯浴みをしに戻ったマリを見送った後、あたしはゆっくりと起き上がった。なんだかメチャクチャだるい。


 自分の格好を見て顔が赤らむ。




 寝ている間にマリがある程度は直してくれたんだろうけど、それでも前が乱れたブラウスに捲れたスカートはマリの攻めの激しさを物語っていてドキドキしてしまう。




 あたし、相当乱れてたんだろうなぁ。




 ソレを一方的にマリに見られてたのが恥ずかしくもあり、不満でもあり。やっぱこういう事は平等じゃないとね。




 あたしはベッドから降りるとマリの自室の湯浴み場に向かった。




 マリの湯浴み場にコッソリと近づく。


 うん、完全に変質者の行動だな。まあいいや。




「フンフン・・・♪」


 お湯を被る音に混じってマリの鼻歌が聞こえてきてなんだかムラムラが加速してくる。




 あ、あの歌知ってる。


 前世で人気があった魔法少女が頑張るアニメだ。へぇ、マリってあーいう感じのアニメが好きだったのか。確かにマリって12歳が最高年齢だしジャストタイムか。




 まあソレは置いておいてあたしは取り敢えず制服を脱ぎ捨てた。そして、あたしは「ふー」っと一息吐くとガラス扉の向こうに声を掛けた。


「マリ。」




 ピタリと鼻歌が止まった。


「ヒ・・・ヒナちゃん!?」


 驚いた声が聞こえてくる。


「ど、どうしたの?」




 ヤバい。やっぱ不審者に思われるかな。いやでも入りたい。よし言うぞ。


「・・・あたしも入っていい・・・?」


「え!?」


 マリの戸惑った声が響いてくる。


「入るね。」


「え、ちょ・・・ちょっと待って!」


 返事を待たずにそう言うとマリが慌てて湯船に入る音がする。


「い・・・いいよ?」


 マリの声が聞こえてくる。




 ・・・よし。


 ガラガラと扉を開けると湯船に飛び込んだマリが真っ赤っかの顔でコッチを見ていた。


「お邪魔しまーす・・・。」


 あたしは前を湯浴み用のタオルで隠しながら入る。




 あたしは取り敢えずバスチェアに腰掛けると身体を洗い始める。石鹸を泡立てて身体を手の平で撫で回す。さっきメッチャ汗掻いたからしっかり洗っとこう。




 兎にも角にも身体中を洗い尽くすとあたしはマリを見た。


「・・・。」


 マリは黙ってボーッとコッチを見ている。


「・・・入っていい?」


 訊いてみるとマリはハッとなってコクコクと頷いた。


「う・・・うん、いいよ。わ・・・私は出るね。」


 立ち上がり掛けたマリの肩をあたしは押さえた。


「そのままで。」


「え?」


 マリが戸惑った表情であたしを見上げる。




 そう、出られちゃ意味が無い。




 あたしは微笑んで言った。


「マリ、前を詰めて。」


「・・・え?」


 


 何となくあたしの狙いを察したのかマリの表情が不安と期待と戸惑いの間で揺れ動いている。それでも彼女は怖ず怖ずと身体を前にズラしてくれた。


 あたしはその空いたスペースに身体を滑り込ませた。




 あったかい。




 そして目の前には銀髪を纏め上げた美少女のうなじと背中が。白磁の肌が桃色に染まっていて雫がソコを流れていく。




 やっば。エロすぎてすっげぇドキドキしてる。




「マリ。」


 堪らなくなって、あたしは後ろからマリに腕を伸ばすと抱き寄せる。


「!」


 マリの身体がビクリと震えたけど抵抗もせずにあたしに抱き寄せられてくれる。


 両脚でマリの身体を挟むようにするとマリを後ろから抱え込んだ。




「・・・。」


 横から覗き込むとマリは真っ赤な顔で黙って俯いていた。彼女の両手がマリの前方に回されたあたしの両腕を掴んでいる。


 かわええ。




「マリ・・・。」


 耳元に囁くと彼女はピクンと震えて目を瞑った。


「なんで入って来たか解るでしょ・・・?」


 尋ねてみるとマリは消え入りそうな声で訊いてきた。


「・・・なんで・・・?」




 なんで、だと?


 よーし、解ってるみたいだな。




 あたしは唇をマリの耳にわざとくっつけて喋った。


「解ってるクセに・・・。・・・触るね?」


「!」


 マリは目を瞑ったまま身体をくねらせてコクコクと頷いた。




「かわいい・・・。」


 更に囁くとマリが仰け反りながら桃色の唇を開けて吐息を漏らす。


 ・・・エッロ・・・。




 あたしは腕を動かすとマリの腕から肩をサラリと撫でた。


「ヒナ・・・。」


 マリが此方に顔を向けてきたのであたしも彼女に顔を近づける。唇がゆっくりと重ね合わさる。




 あたしはそのまま腕を動かすとマリの膨らみに手を置いた。


「!」


 キスしたままマリの身体がビクリと震えた。




 ゆっくりと手を動かすと


「ふ・・・う・・・。」


 と堪えようとする可愛い声が漏れてくる。




 あたしはマリから唇を外すと両手を彼女の膨らみの上に置いた。




『トクトクトクトク・・・・』


 早い。


 早鐘を拍つってこういう事か。


 マリの心臓の鼓動がビックリするくらいに早い。




 ゆっくりと手を動かすとマリが仰け反った。


「あ・・・・!!」


 一瞬だけ大きな声が漏れてマリは両手で自分の口を押さえる。けど、身体はあたしが手を動かす度にピクリピクリと反応して動いてる。




 纏められていたマリの綺麗な銀髪が解けてハラリと湯船に広がり、さながら銀色の絵の具が溢された様。




「マリ、かわいいよ。」


 そんな光景に興奮してしまったせいか、彼女に囁くあたしの声が掠れてる。




 マリはエメラルドグリーンの双眸を濡らしながらあたしを横目に見て言った。


「好き・・・。だから・・・もっと・・・。」




 あたしは囁く。


「いいよ・・・。脚・・・開いて。」




「・・・。」


 マリの脚が少しずつ開く。


 あたしは右手を膨らみから外すとその隙間に指を滑り込ませた。




「・・・ぅあっ!」


 堪らずにマリが声を上げる。




 ソレを聞いて左手でマリの口をそっと塞いだ。




「大きい声出したら周りに聞こえちゃうよ?」


 あたしが言うとマリは身体をくねらせながら頷いて両手をあたしの左手に重ねた。




 マリが痛くならない様に気を付けながら、あたしは指をゆっくりと動かし続ける。




 湯浴み場から声が途絶え、時々漏れるマリの喘ぎ息と天井から垂れる雫の音と湯船のお湯が揺らぐ音だけが響き続ける。




「ヒ・・・ナ・・・・。」


 両手であたしの左手を外したマリが絶え絶えの声であたしの名を呼んだ。


「あ・・・い・・・して・・・。・・・!!」


 そこまで言った時にマリの身体がビクンと跳ねた。


「あ・・・っ・・・あっ・・・!」


 そのあと何度も身体が跳ねて・・・。


 やがて全身を弛緩させたマリはグッタリとあたしに身体を預けてきた。




 荒く息を吐くマリをあたしはギュッと抱き締めた。




 初めて出来たあたしの恋人。




 あたしはマリの頬にチュッとキスをすると想いを込めて呟いた。




「これからもずっと一緒に居ようね。・・・マリ、愛してるよ。」









次回で最終話を予定しています。

最後までお付き合い頂けたら嬉しいです。


宜しくお願いします。

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[一言] > あ、あの歌知ってる。 MAX HEART♪
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