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ヨハンの物語2

その後何日か考えたあとヨハンは凧工房の親方に自分のラフスケッチを披露した。

「これはでかすぎないか?」

親方の第一声はこれだった。

「それにこれを揚げるロープはどうする?」

「そこです」

ヨハンは答えた。

「魔法使いの載った凧を地上からロープで操作したらただの的です。

ですから魔法で凧を飛ばし、操作する魔法使いをもうひとり乗せるのです」

「うううむ・・・実現できるかどうか古い頭の俺には今ひとつピンとこないが、ひとまずあの方たちのところへ持っていって検討しよう。このアイディアの実現にはあの方たちの理解が必要だろうからな」


「ここ・・・ですか?」

ヨハンは連れてこられた建物を見てビビっている。

「ここ以外ないだろう」

親方は落ち着いているような口ぶりだが緊張しているのがまるわかりだ。

何しろここはこの町の教会、しかも大聖堂だ。トクトミュの街は北方伯の領地の一つだが、この街を周辺とした地域の支配を任せられているのがトクとミュ大主教、つまりこの大聖堂の主なのだ。

つまり、先日魔法使いギルドと一緒にいた依頼主と思しき身なりの良い大店のご隠居といった風体の老人は大司教だったのだろう。


これはまずいことになった・・・

ヨハンは慌てた。魔法使いギルドと協力して竜と戦う新兵器を開発し、どこぞの大店が販売するのかと思っていたら、依頼主はこの一帯の支配者だったのだ。これは新しい凧が地域の防衛の切り札になることが期待されているということだ。

これは、思ったような効果を発揮できなければ、最悪この街は周辺地域ごと竜のブレスで焼き払われることになる。冗談じゃない。


などと考えているうちに親方とヨハンは立派な応接室に通され、すぐに別室にいたと思われる魔法使いギルドの親方も通されてくる。そして真打ちの大主教とその側近のお出ましだ。


ヨハンはすぐにでも逃げ出したかったが、そういうわけにも行かずこの街のトップクラスの重要人物たちの前で親方(考えてみれば親方もその一人なのだ)に説明したことと同じことを説明した。

眠っていた書きかけ部分を投稿します

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