保健室のタランチュラ
地井ボッシュよ そなたの血はAIDS菌に犯されておる
我が魔力で、蜘蛛女の血を呼び覚まそうぞ!
さすれば病は治まる。
香月かなで は、我に背くもの成敗せよ。
翔太達が到着する30分前、香月かなたは保健室のドアをノックする。
『トン トン』
「1年AB組の、香月かな です。入っていいですか?」
「どうぞ、お入り下さい。」
保健室の中で、地井ボッシュ校医はニヤリと笑った。
「かなで君は、顔色が悪そうだな
栄養注射を射ってあげましょう
ここに、座りなさい。」
『射ってはいけない♪ AIDS菌だよ・・それ死んじゃうよ♪』
誰かが、歌っている
「栄養注射じゃなくて、AIDS菌なんだよね。」
ボッシュが、目の前で蜘蛛女に変幻した。
蜘蛛の糸で部屋の中に蜘蛛の巣を作り かなで を捕獲する。
「うぅ・・凄い粘着力だょ、身動きが取れない・・・」
ギラリと睨みつける、タランチュラ
「イッヒィヒィ・・捕まえたぞ!
私に噛まれれば、AIDS菌がうつり
お前も、AIDSとなって死んでいくのだ」
「よぅ、影坊主久しぶりだな」
「わゎ・・やみくろータランチュラ
ヤァ、ヤバイやん・・」
「ボッシュ止めるんだ!」
やみくろーはボッシュを取り押さえる。
口からの溶液で蜘蛛の糸を溶かて、かなたを解放した。
「なっ、なんで・・」
「土瓶の洞窟で、AIDSワクチンを研究していたんだ
正義の研究者に、改心したんだ。」
『誘惑に惑わされないでぇ〜♪君を案ずる人のために目覚めよう〜♪』
「誰かの歌声が聞こえるわ
うぅ・・苦しい、兄さん私、AIDSで死んでしまうの?」
「大丈夫だ、AIDSワクチンを開発した!
これを、注射すればAIDSは治るからな。」
「ありがとう、兄さん」
「妹よ、間に合って良かった。」
人間の姿に戻った、地井ボッシュは、ホッとして一粒の涙を流した。
涙は床に落ち橙色の宝石になった。
ドアが開き、翔太と あかね が駆け寄った。
「かなた、大丈夫なのケガはない?」
「あかね姉さん大丈夫だよ、この人が助けてくれたよ」
そこには、やみくろーから人間に変わった 地井 八雲 がいた。
アミュレットリング完成まで、残り2つになった。
指輪が躍動し始めた。