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GORIRA*年収3億の俺が起きたらゴリラになってた件  作者: 新月 望


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第25話『ゴリラとJKの誓い』

 その後も俺たちはいくつかのアトラクションに乗り、夢の国を満喫していた。そうしているうちに、いつの間にか、夜空に星が輝く時間になっていた。ここからが夢の国の本領発揮と言わんばかりに、美しいイルミネーション達があたりを彩っている。


「少しお腹が空いてきたわね。あれ食べない?」


 涼が近くにあるカントリー風な屋台を指差し言った。


「おぉ、チキンレッグか! 美味そうだ」


 俺たちは、涼の提案にのっかり、巨大なチキンレッグを購入した。

 いや、本当にこれが想像以上にでかいのだ。


「あんた、似合い過ぎよ」


 ゴリラが巨大なチキンレッグを頬張る姿を見て爆笑する涼。


「確かに、ワイルドでかっこいいよね」


 優しい言葉をくれる葵ちゃん。

 彼の右手にも巨大なチキンレッグが握られており、華奢な葵ちゃんとの対比が凄く、これはこれで、きゃわわな状態である。これが噂のギャップ萌えですか? 


「野性味溢れ過ぎwww」


 おっと、涼のツボにクリーンヒットしているようだ。効果はバツグンな上に急所に当たったパターンですね? ポ◯モンで言えば、ゴリラな俺は格闘タイプだから、涼はノーマルタイプかな? 相性いいぜ!!


 それから、しばらく雑談を続け、皆がチキンレッグを食べ終わり、次のアトラクションへと並びはじめた。言わずと知れた、スプラッシュなマウンテンだ。


「これが本当のマウンテンゴリラね」


 したり顔で語りかけてくる涼。

 いや、うまくないよ?


「僕、このアトラクションが一番好き!」


 頬を上気させながら、元気いっぱいに話す葵ちゃん。

 俺もそんな君が好きだ!!


 そんな楽しくも癒やされる会話を続けていると、俺たちが乗る番が回ってきた。


「おっ! 最前列だな」


 このアトラクションは最前列が一番迫力を感じることが出来るのだ。


「ずぶ濡れ必須の位置ね」


 冷静な台詞とは裏腹に、コースターがゆっくりと昇っていくたびに安全バーを強く握りしめる涼。

 そのまま、コースターは薄暗いコースを進む。その先には外へと繋がる巨大な穴が口を開けて待っている。コースターがカタカタと音を立てながら昇っているのだが、てっぺん付近でがたりと止まり、俺らを乗せたコースターは水平になる。

 視界に広がるのは、夢の国が魅せる幻想的な景色。煌びやかな灯りに包まれたお城や、真っ赤に燃え盛る火山。この瞬間に俺たちは、間違いなく魔法にかかっていた。


 そんな光景を視界におさめながら、涼が俺だけに聞こえる小さな声でささやく。


「あなたにかけられた魔法も、必ず解ける日がくるわ。それまでは、あたしがあなたを守るから」


 その言葉の直後、一瞬の浮遊感が俺たちを包み込み、風を切り裂き、急降下した。

 案の定、激しい水飛沫が俺たちを襲い、ずぶ濡れとなった。


「ずぶ濡れゴリラね」


 大きな笑い声をあげながら、どこか清々しさを感じさせる笑顔を浮かべている涼。


「あぁ、俺の毛は天然物だからよ、まったく、ずぶ濡れだぜ」

 

 涼の楽しそうな笑顔を見ていると、先ほどの彼女の発言の真意を追求することは、野暮なことに思えた。


「ねぇ、せっかくだから、写真買っていかない?」


 満里奈さんが全員に聞こえる声で提案した。

 このアトラクションは最後の急降下のシーンが撮影されており、その写真を購入することが出来るのだ。


「いいね、買おう!」


 俺の返事に、涼も葵ちゃんも頷く。


 その写真には、急降下への驚きに目を見開く三人と一匹の姿が写っていた。

 少なくとも俺にとっての驚きは、急降下とは別のところにあったのだが……。


 まぁ、どちらにせよ、はっきりとわかることが一つだけある。それは、この写真が今この瞬間の思い出を切り取った、とても良い一枚となったことである。それだけは間違いないだろう。

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