私と彼との出会い そのニ
濡れ場は全部ムーンライトに改稿して置いてますm(_ _)m
私が俊ちゃんとお付き合いして、もうかれこれ一年経過している。
いつまでも遠距離恋愛を続ける事に不安はあるし、出来れば彼の近くである大阪で働きたい。
でも私は大阪にいる友人と大喧嘩しているので、なかなかあちらで働く気になれないのだ。
──もう、あの喧嘩から何年も経っている。今更とは言え、何時間も待たされてみんなの前で馬鹿にされた過去がしこりのように残っている。
(やめよう。過去は、過去! これから、私は大好きな彼氏に会いに行くんだからっ!)
新大阪駅で待ち合わせをして、彼と二日間一緒に泊まるホテルへ移動する。
どうせUSJに行くのだから、施設内にあるホテルを取った方が良さそうなのだが、そこは彼のこだわりらしい。
選ぶのは、いつも景色の良い高いホテル。
──勝手な偏見かも知れないが、関西人って、本当高い場所? 建物が好きだなあとつくづく思う。
チェックインを済ませ、荷物の整理。大体この後は、ゆっくり1時間くらい2人の時間を過ごす。
色々と落ち着いてから腹ごしらえの為、移動を開始するのが恒例だ。
しかし、私の荷物は今回は少し違う。先日、千里さんと選んだ例のものがあるので、それをいつ披露しようか?と企んでいるのだ。
鼻歌を歌いご機嫌の俊ちゃんの背中にそっと抱きついてみる。
「おっ、晶。今日はえらい積極的やな?」
「今日は、サプライズがあるの。だから、俊ちゃんは目を閉じてベットに仰向けになって?」
私のお願いを、お安い御用だとあっさり聞いてくれる。
彼がベッドに横になったのを見届けた私は、バックからメイド服を取り出し、着ていたワンピースを脱ぐ。
ニーハイは間に合わなかったので、履いていた黒のストッキングで妥協する。
瞳を閉じている俊ちゃんの上に馬乗りになり、彼のストライプブルーのカッターシャツからオシャレな柄物のネクタイを抜き取った。
「あ、晶!? なんや、その格好!」
ふと目を開き、私のメイド服に驚いた俊ちゃんは、慌てて上体を起こそうとする。
(コッソリご奉仕するつもりだったのに……)
起き上がろうとする彼の手首を抑えるが、全く力勝負にならない。そのままあっさり逆転されて、私の方がベットに組み敷かれていた。
目の前には支配者のような顔で私を見下ろす彼の熱い視線がある。
「メイドさんになって、オレにご奉仕してくれるん?」
「う、うん。俊ちゃんに、喜んで欲しくて」
そういい終える前に、俊ちゃんの唇が重なっていた。唇を噛まれ、頰と首筋を舌先と唇が移動していく。
さらに片手は私の胸元の黒いリボンを外し、ブラを軽くずらし、胸の形を確かめるように撫でる。
こ、これじゃあ折角メイド服を買った意味がないっ!
「ま、待って、俊ちゃん」
「待てるか」
少しだけ余裕なくそう言った俊ちゃんは、そのまま私の唇にかぶりついてきた。
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艶めかしい情交の跡が残るシーツを自分達で整えたところで、裸のまま互いの背を抱く。
「夕飯、どうしよっか?」
「晶を食べるから、いらん」
先ほど一回戦終わったばかりだと言うのに、既に俊介ちゃんは元気らしい。にっこり微笑みながら再び私に熱い口づけを落とす。
(──えっと、結局ご奉仕……出来たのかなあ?)
でも俊介さんが嬉しいなら、それでいっか。
単純な私は彼の口づけに蕩けて声が掠れる程全身愛される。
そして、いつものように幸せな一夜をベッドの上で過ごしたのだ。