コソ加工物
1961年2月13日 アメリカ カルフォルニア州オランチャから北東に10km、コソ山脈で、鉱石収集家の3人ウォレス・レインとヴァージニア・マクシー、マイク・マイクセルが晶洞石を発見した。
マイクは晶洞石の中がどうなっているのかを見ようと、採取してきた石をダイヤのノコギリで、半分に割ったところ、セラミックでできていると思われる直径19ミリほどの機械の一部が現れた。セラミックは化石化したと思われる木の筒に包まれ、真ん中には直径2ミリほどの金属製のシャフトが通っていた。このシャフトは磁石に反応した。
発見した地名から『コソ加工物』と名が付けられた。
国際フォーティアン協会会長のポール・ウイルスや会員のロン・カーリスらが、X線写真などを撮影して詳しい調査を行った結果、その化合物は自動車用の点火プラグによく似ていたために、『古代の点火プラグ』ではないかと言われた。
加工物がつくられた年代は地質学者が鑑定を行ったところ、50万年前という鑑定結果を出している。
50年前に高度な文明をもった地球外生物が作ったものだろうか!
X線写真や鑑定結果を見れば、コソ加工物がオーパーツであることは疑いのない事実といえるのではないか!
「コソ加工物」の現物は現在何処にいったか分からなくなっている。
その後発見者も一人を残し不明、その一人も口を閉ざしている。
「コソ加工物」はその後調査されなかったのだ。
2000年になりアメリカの懐疑主義団体「パシフィック・ノースウェスト・スケプティクス」のピエール・ストロンバーグとポール・ハインリッヒが、全米を代表する4人の点火プラグコレクターたちに「コソ加工物」のX線写真を添えて問い合わせをした。
アメリカ点火プラグコレクター協会の会長チャド・ウィンダム、同協会副会長のジェフ・バーセル、コレクターのマイク・ヒーリー、点火プラグの私立博物館館長ビル・ボンド、の4名だ。いずれもその道の専門家だ。
結果4人全員が、「コソ加工物は点火プラグに間違いない。しかも1920年代にアメリカのチャンピオン社によって造られた点火プラグに間違いない」という意見で一致した。
4人の間では何の意見交換もされなかったのに、全員の意見が同じだったのだ。
チャド・ウィンダムが実際に1920代にチャンピオン社で造られた点火プラグ2つを添えて詳しい分析結果を出し、ストロンバーグによって、過去に行われた「コソ加工物」の分析結果と見事に一致することも確認された。
晶洞石で「50万年前」という鑑定結果はどうなるのか!
コソ加工物が晶洞石だったのか!
晶洞石は、玉髄と呼ばれる薄い皮によって包まれ、内部の空洞は水晶によって満たされている石である。しかしコソ加工物は、こういった特徴がまったくない。
「地質学者に鑑定してもらったら50万年前という結果が出た」と言ったのは、口を閉ざしているヴァージニア・マクシーの発言なのだ。よく調査すると証拠が無い!
1920年当時、コソ山脈では採鉱作業が行われていたそうで、コソ加工物は作業運搬用で使用された、T型フォード車、もしくはA型フォード車のエンジンに積まれていた点火プラグが落ちたのでは・・・・・・・・・・・・・。
そして50万年前の泥が点火プラグを包むよう固まったのでは・・・・・・・。
コソ加工物はオーパーツなどではなく、単に泥がついて固まった80年前の点火プラグだったのだ。その泥は現在現物がないので50万年前のものかは分からない!