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繰り返しのゲーム  作者: 赤ずきん
繰り返された未来
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子供嫌いとmission

合流してそれぞれ見つけた物を見せ合うと、やはり物は買えそうにはない。


「うーん、やっぱり戦って増やしましょうか?武器も一つあることですし…。」


ライトが頭を抱えながらそういうと、マカも賛成の意見を出す。


「そうだね、お金無しにはちょっとね。」


「そうだな…あんまり強くなさそうな奴となら大丈夫だろう。」


ライムもアゲハも頷き、四人はその場を後にする。



さてはて、町の中心の大きな道路を四人揃って歩いていると、狭い曲がり角から小さな男の子が出てきた。



その男の子は前を見ないまま走り、頭からマカにクリーンヒットを放った。


ボス!


「ふぁぁぁ?!」


ドサ!!


なぜかマカもよろけてしまい二人して地面に座り込んでしまうと、三人は後ろを振り向く。



「マカさん、君も大丈夫ですか??」


「おーい、大丈夫かー?」


ライトとアゲハが心配する中、一人の声が町中を埋め尽くす。


「ひぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!子供ーーーー!!!!!」


尻餅をついて、その場に座り込みながら奇声を挙げたのは ライムだった。


「… ライム…さん??」


「…おいおいどうしたってんだ??」


ライトとアゲハが、ビックリしたような顔で 見下ろしていると、 ライムは物凄い早さで立ち上がりすぐさまそばにいたアゲハの後ろに隠れる。


「うぉい!」


アゲハも状況が読み込めずただ焦るばかりだった。


「あ!あたし!子供はダメ!!本当に無理なんだよ!!」


アゲハの背中に隠れながら ライムはヒョコヒョコと子供の存在を確かめては怯える。


するとマカが、男の子を立たせて自分も立ち上がり申し訳なさそうな顔で二人に話す。


「ご、ごめんね ライム子供が大の苦手みたいなの。」


「ああ、なるぼど。」


ライトは少し納得したように頷き、 ライムを見る。


ライムはお化けでも見たかのように、男の子に隠れながら睨みを効かせている。


「子供が嫌いって、変わってるなー。」


「あはは、ごめんねー、君もビックリさせちゃって、お母さんは??」


少し誤魔化しながらマカは、男の子に話しかける。


すると男の子は泣き出しそうな顔をしながら答える


「お母さんとはぐれちゃった。」


すると、男の子の頭の上に手が優しく触れる。


泣き出しそうになる男の子の頭を優しく撫でながらあやしたのはライトだった。


「そうだったんだ、泣かずに我慢してたんだね?すごいすごい、一緒にお母さんを探そうか。」


すると、男の子の涙は直ぐになくなり笑顔になった。


「うん!」



「おー!あやすのうまいね!さすが!頼れるおねーちゃんだね!」


「そ、そんなこと無いですよ!」


照れわらいをしながら、男の子と手を繋ぎライトは立ち上がる。


「とりあえず、この子のお母さんを探しましょうか…お母さんもきっと、心配してますよ。」


そう言うとアゲハの後ろからまたもや奇声が発する


「ひぇぇ…まだ一緒にいるの??」


「うわー、そんなに引っ張ったら倒れるって。」


するとライトとマカは顔を見合わせて良い案が無いか出し合うことにした。



結局二人で相談した結果、2グループに別れることにした。


マカとライトは男の子の母親探しへ行き、アゲハと ライムは別のところで母親を探すことにした。


男の子の名前は『ルーシェ』緑の瞳で赤みかかった茶髪をひとつにくくっている。


繋ぎの青いズボンで、半袖の黄色いシャツ。


アゲハと ライムはそれだけの情報を頼りに親を探し出さなければならない。



「それじゃあの時計が三の所になるまでにここの花壇で集合だな!」


「もういいから行こう。」


「あ、あれぇぇぇぇぇ。」


ずりずりと ライムに 引きずられながらアゲハ達は先にその場から離れた。



その様子を見てライトは心配そうにしていると、隣にいたマカが、肩を軽く叩き「大丈夫だって♪」と言いながらルーシェ君と手を繋ぎ、三人もまたその場を離れた。

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