一人欠ける事無く
メチャメチャ更新遅くなってしまいました(・・;)
すみません(T-T)
先程の崩れた床の見えない底を遠目で見ながら、四人はその部屋を後にした。
「いやー、それにしてもビックリしたよー、ライムったらスッゴい怒っててさ」
「あ、あのときは……あのー」
「まぁ、でもこうやって四人揃ったしさっさといこーぜー」
アゲハは頭の上で手を組ながら長く続く廊下を眺めていた。
ライムは先程マカ達が。突き破って入って粉々になったステンドグラスの破片を眺めて、ため息をつきながら扉を閉めきった。
「……どうかしたんですか?」
ライトが心配そうに見るなかとっさに笑顔を作って「何でもない」と軽く流す、が、やはりいっておかなければならないと確信し、ライムは皆を呼び止めた。
「あのさ、私皆に言っておかないといけないことがあるんだけど……」
改まったライムに三人の視線が集まる。
「じ、実は私……」
そんな大事な時、いきなり警告音が鳴り響き辺りの景色が赤く点滅し出し、四人は先程の事はすっかり頭から抜けていた。
びーーん!!びーーーん!!
「おいおい! 何だ何だ!?」
「わぁぁあ! 周りが!」
マカとアゲハの声が聞こえると同じに周りのマップがグニャリと曲がりくねって歪みだす。
「皆近くに寄りましょう!」
ライトの言葉で四人は一ヶ所に固まるが警告音と視界の歪みはまだなおらない、所々にノイズが走り砂嵐が辺りを包むこともあった。
その中ライムだけは一定の場所を見つめていた。
(あいつがやってるんだ!)
ノイズが終ると画面上が赤く点滅し、コンピューターが警告を知らせてくれた。
「ウイルス発生時刻まであと30分、直ちに制御室へ向かい、解除ボタンを押してください、繰り返しますウイルス発生まで、あ、と、ささ、サ、サ、ザ、ジ、ジ、ガ、ガ、イ、イ、イ、イ…………」
その後はプツリと電波が途絶え、いきなり右隣にあった赤い扉が開く。
「ねぇ、ねぇ何?! ウイルスって何!?」
「O型インフルエンザか!?」
「そんなインフル無いだろ!?」
「そもそもゲームしててインフルって……」
四方八方から突っ込みを受け、いきなり俺が作り出した! と、格好をつけるアゲハを置き去りにし、三人はあるきだした。
「なーなー、どうすんだー?」
「とにかく今はそんだけ時間がないってことさ」
「そうですね」
「それじゃぁダッシューー!!」
マカを先陣にし、四人は向こうに見える閉ざされた扉を目指して広い部屋を走り抜けようとした。
部屋とは言えど壁や天井は岩肌がゴツゴツと剥き出しで、ほぼ洞窟に近い状態だ。
そんなとき後ろの先程入ってきた扉に鍵が閉まることなど誰一人気づかなかった。
一行は扉の前まで来たが分厚く頑丈な扉はマカ達の攻撃ではびくともしない。
おまけに開けかたも分からず頭を悩ませていた。
その時またしても警告音が鳴り、残り時間を伝える。
「アト、25分デス」
「やべーな……どうする?」
アゲハが悩みながら扉の周りを見ると、岩肌を触り何かを思い付くとニヤリと笑った。
「どうしましょうか……」
「どどど、どうしよう! 時間が!」
「あ、焦りは禁物! ……あ、焦りは」
三人があーだこうだと扉や周りを調べていると、アゲハの不気味な笑い声が聞こえてきた。
「フッフッフーン♪ 簡単だよ諸君!」
そう告げるとアゲハは鼻を高くし、ライムに鎌を出すように言うとその鎌を持って扉の隣の岩肌を堀始めた。
「扉なんざただの飾りだ、んな飾られた道より、俺たちで道を作ればいいじゃんか」
アゲハのその言葉に皆は微笑み頷くと各々の武器で穴を掘り進めた。
時間は少し掛かるが皆必死に向こうの道へ向かって穴を掘り進めた。
「おりゃぁ!」
アゲハの降り下ろした鎌で空いた穴が向こうの道を写し出し、全員無事に脱出することが出来ると、四人は泥だけになった手でハイタッチを交わし、次の場所へと脚を急がせた。
だがそんな四人を突如起きた地震が襲う。
「わぁぁあ!! 天井が落ちてくるぅぅう!」
地震で天井に剥き出しの岩が次々と落下して四人を襲った。
それを何とか避けながら三人は進む。
「ン? 三人って……マカは!?」
「マカさん!!」
「マカ!?」
三人が岩を避けながらマカを探しているとどこからともなく轟音に紛れマカの声が聞こえた。
「わぁぁぁぁああ!!! 皆ーーー! にーーげーーてーー!!」
「「「!?」」」
三人がまさかと思い後ろを振り向くとなんとマカは落ちてきたごつごつとした丸い岩に玉乗りしながら三人に向かってもう突進してきているのだ。
「きゃぁ!」
「……! どうしてそうなるんだ!」
「……」
アゲハは無言で顔を青ざめながら大きく手を振って真顔で走り抜いている。
追いかけっこをしながらいよいよ次の部屋と思ったがこのままでは岩は部屋には入ることが出来ずに閉じ込められてしまう、しかもマカの後ろには他にも落ちてきた岩がごろごろと転がって来ているのだ。
「み、皆! ちょっとごめん! ファイヤーアロー!」
皆の了解も得ずマカが魔法を繰り出す。
なん十本の炎の弓矢が表れ小さな入り口に向かって弓矢が一斉攻撃をしかけ、小さかった入り口は三倍までに大きくポッかりと口を開けた。
そのまま一気に部屋を突き抜けているとモンスターが表れるがマカに着いてきていた数多くの岩石に殺られ直ぐにデリートされる。
部屋の出口付近でマカは胃を消して岩石から華麗に飛び下り小さな出口へと四人で滑り込み避難をした。
小さな出口からは岩石は来ることは出来ずに次々と詰まっていく。
「はぁ、はぁ、いやー、どうなるかと思ったよ♪」
マカが笑い流しながら先へ進むが後の三人は死に物狂いで走っていたため、息を整えていた。
三人が落ち着き、また扉を目指した、そして奥の方に今までの扉より丈夫で豪華な扉が表れ、異様な空気を漂わしていた。
誰が見てもそこが最後の扉だと分かった、そんな時マカが振り返り皆に向かって微笑む。
「……でも良かった、皆で来れて……私……皆とこのゲームが出来てとっても楽しかった……だから……最後まで頑張ろ!」
「あったり前だぜ!」
「はい!」
「そうだな渇を入れるために掛け声でもするか!」
ライムが片手を差し出すと皆もその上に手を乗せ、思いを込めて掛け声をかけた。
「皆……最後まで一人欠ける事無く……ゲームクリアするぞ!」
マカが声を出すと一斉に手を挙げる。
「おーー!」
それが終わると扉がゆっくりと開き、四人は真っ直ぐと部屋の中を見た。
それと同時にコンピュータが時刻を告げる
「アト5分デス」と。




