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繰り返しのゲーム  作者: 赤ずきん
~trueend~真実の未来
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魔王の部屋

 「……?」

 「どうしたの?アゲハ」

 「いや、……なんでもない」

 ふと立ち止まるアゲハに二人も立ち止まり先程自分達が走ってきた道を見返す。

 「マカさん、大丈夫でしょうか?」

 「……今は行くしかない」

 少し冷たい気もするライムの対応に二人は今の状況を考えまた走り出した。

 ゴールが分からない長く続く廊下を走っていると、このままどこにもたどり着けないような、そんなあやふやな不安が込み上げてくる。

 (待っててマカ、絶対助けにいくから!)

 ライムが走るスピードを上げると二人もそれに続き、早めていく。

 しばらく走るとまたしても警告音が流れ、辺りが赤く点滅しだす。

 

 「時間がない、この廊下……どこまで続くんだ!」

 焦り始めたライムを見て、ライトはそっと声をかけた。

 「ライムさん大丈夫ですよ、きっと」

 「そんな根拠どこにもない」

 「す、すみません……」

 二人の間があまり良くないことを察するアゲハは、何も言わずに二人に付いていた。

 走り抜けたところでまたしても広い空間があり、今度は扉も何もない筒抜けの状態だった。

 急いで広い部屋を渡り切ろうとした時、急に地響きのような唸り声と振動が三人を襲った。

 「なんだ!?」

 アゲハか振り向くとそこには三本の角が生えたモンスターが地面の中から現れたのだ。

 「ガァァアアア!!」

 いきなり襲いかかるモンスターにアゲハの防御魔法で、なんとか耐え凌ぐ。

 「二人とも! 早く行け! 時間がねぇだろ!」

 「ダメよ、そんなのライムさんも皆で協力して」

 「……でも」

 ライムが遠目で先を見ていると警告音と共にコンピューターの声が鳴り響く。

 「あと、15分デス」

 アゲハが耐えながら二人に精一杯の声を上げる。

 「早く……早く行けよ!!」

 その声に二人は驚き渋々走り出す。

 二人が行ったのを見るとアゲハの防御の壁が壊され、間一髪で攻撃を交わした。

 「とは言ったものの、防御ばっかりじゃな」

 相手の攻撃を交わしながら回らない頭をフル回転させる。

 (考えろ! 考えるんだ……そういえば……)

 ふと、あの村で出会った不思議なおばあさんの事を思い出す。

 (この魔法は、凄い魔法じゃ)

 (あれを使えば……あぁ、呪文聞くの忘れてたな……どうすっか)

 頭であれこれ考えていると、目の前に迫ってきた相手の手に叩かれ、勢いよく壁へとぶつかってしまう。

 ドン!

 ゴロゴロ……

 「いっっってぇだろが!」

 岩が落ちてあいた窪みにはまり、モンスターに向かって怒りを露にするアゲハの視界の隅に人影が見えた。

 「え!? 」

 嘘だと思いもう一度見るとあの武器屋に居た不思議なおばあさんだった。

 モンスターには見えていないのか一行におばあさんには手出しをする素振りは見せない。

 「なんでここに!?」

 アゲハが近づこうと試みるが相手の攻撃もあるため、そっちの方に集中していると、頭に声が響いてきた。

 何かの呪文のようだがそれが何の呪文なのかアゲハにはすぐに分かった。

 「今しかねーな」

 アゲハは立ち止まり、両手を広げる。

 すると、幾つかの光の玉が現れモンスターを惑わす。

 「バッドナイトレクイエム……」

 その呪文を唱えると同時に辺りが怪しい紫の光に包まれ、モンスターを数々の五線譜がまとわりつき、不協和音を奏で始めた。

 苦しむモンスターに、更なる追い討ちを掛けるように天井の空間が歪み、モンスターが五線譜とともに少しずつそこに吸い込まれる。

 唸り声を上げ、大暴れをしながらモンスターは吸い込まれていった。

 静まりきった空間でアゲハはゆっくりと膝を付いてその場に寝そべる。

 よほど強力な魔法だった様で、疲労感ばかりが募り一向に動けそうにない。

 「頑張れよ」

 アゲハがそういい残すと、少しずつ体が消えていった。

 ───その頃ライトたちは最後の門に到着していた。

 だがライムと向い合わせになり、二人でもめあっているようだ。

 「私……やっぱりマカさんとアゲハとライムさんと一緒にゲームを終わらせたいです、こんなの……こんなの酷すぎます……一人ずつ残るなんて」

 「ライトさん……」

 涙を溜めるライトに近寄り、手に触れる。

 「どうしょうも出来なかった、仕方ないことだから、今は魔王を倒す方が最優先だよ」

 「……すみません、しっかりしないといけないのに……」

 ゆっくりと顔を上げ、二人で門の前へと移動する。

 「これで終わりにしよう」

 「はい」

 二人で扉を開け、部屋を見なり驚きを隠せなかった。

 暗い部屋の中に蛍光色の液体が大きな機械の中を流れていたのだ。

 その再度にもポンプや歯車や太いネジ等が備え付けられ、大きな機械の真ん中には赤く光る大きな三角の丸いボタンが設置されていた。

 そして、その前にたたずむ影が二人が入ってきたのに気づきゆっくりと振り返る。


 「やぁ、いらっしゃい」


 魔王はニタリと笑い戦いが始まった。


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