買い物にはご用心
二人は真っ暗な廊下に埃をた立てながら走っていく。
廊下の端前まで来たところで二人が持っていたランプが見え、辺りを見るとそばにはかっちゅうが倒れていた。
その両サイドに二人は座り込んでいて、怪我はしていないようだ。
「おいおい、冷静になれよ」
「大丈夫」
アゲハはライムに手を差し伸べると、立ち上がるなり周りに耳を澄ます。
「ねぇ、さっきの音……近くなってない?」
言われてみれば近くなっている気がするが……寧ろ反対方向に来たのだから、遠ざかっているはずだ。
「いや、恐怖心がそう感じさせるんだ、俺はあんまり聞こえねぇぞ?」
「そ、そう。」
その光景を見ていたマカは涙を流しながらも、二人を見つめる。
「ど、どうしたんです?マカさん」
「うぅ~~何でもないよ?何でも……」
(あぁー、吊り橋効果とか言って……吊り橋にもなってない!!……こんなのじゃ…こんなのじゃ…ダメじゃん!自分!!)
そして、マカの中での計画が繰り広げられる。
(よし!これからは何かを見たら、怖がろう!)
(キャ!)
いきなりの不気味な絵にビックリしてしまい、よろめきアゲハの手を握る。
(あ!ご、ごめんね?)
(いや、いいよ、女の子だし…こんなところ怖いよな…俺とで良かったら……手…繋ぐか?)
「なぁぁぁあああんて!!どうしよう!! 」
「マ…マカさん……」
「!!だ、だいじょうぶ!」
「あ。よ、よかったです、私ついにマカさんまで。」
「え?だ、大丈夫だよ!?本当に!」
「そ、それなら良かったです!」
と、茶番をしていると、雨が降り始めた音に気づく。
「あれ?雨が降ってきたのかなー?」
「そういやー、音がしてきたな」
三人は窓の外を見ると、暗闇のなか雨の音だけが響いていた。
一方ライムはそんなの見てる場合ではなく、その場に座り込み、三人の方を見ていた。
「皆どれだけ度胸いいのさ」
そう呟いた時、肩を二回ほど誰かに触れられる。
「あー、もー分かったから一人で立てるってアゲハ」
「?お前何いってんだ?」
「!!あ」
そう、今三人は窓の近くにいる。
そうなると自分の肩を触れたのは……考えただけでも怖くなりライムは一気に走って三人の元へ行くと、ゆっくりと振り向く。
「もーなに!?」
三人もライムと同じ方を見ると、そこには鎧武者がランプに照らされる。
「モンスターか!」
「いや!絶対に違うだろ!」
「戦いましょう!」
「え。」
「よーし!行こう!」
「え、えーー!あんな奴と…」
そして、まずは先手でライトが剣で勝負を仕掛ける。
中々の腕前だが、鎧を着ているからか重さのせいで動きは少し遅く、ライトの方が押しているようだ。
「イヤー!!!」
そう思っていると今度はライムが座り込み、二人は後ろを振り向くと、さっきまで倒れていたかっちゅうが動きだし、自分で起き上がったのだ。
「ももも、もう無理!」
「落ち着け!相手はモンスターだ!」
「嫌嫌嫌嫌、モンスターじゃ無いって!」
「よし!ここはあたしがする!アゲハはライムの事を守ってて!」
マカは二人の前に出ると、杖を取りだし呪文を唱える。
「ファイヤブレード!!」
そして、勢いよく杖を振るが……魔法は出てこない。
「あれ?」
「どうなってんだ?」
「んー、やっぱりただでもらったから不良品だったかな?」
「……え、何でだ?」
目が点になっているアゲハとライムに買った時の状況を手早く説明する。…
「んーと、お店に行ったときに棚に沢山置いてた杖のなかで一本取ってこれくださいって見せたら、これで良かったらただでどうぞって貰ったんだ♪」
「……他の杖で戦ってその杖少し見せてくれ。」
「ん?分かった!はい♪」
マカはアゲハに杖を渡すともう一つの杖をだし、戦い始める。
一方アゲハは杖を調べてみると、手元の所にシールが貼ってある。
それには
《これは売り物》
と黄色いシールに書かれているが、一週してあるため、シールが重なりその後は読めない。
爪でシールを剥がすと、そこにはやつぱりかという現実が待ち構えていた。




