一人の勇者
無事に夜を過ごした四人は、砂漠を抜けるため、旅を続けていた。
その時ライトが町らしき建物を見つけ、皆でそこへ向かってみることになった。
町に着くと門番の人が凛々しく立ち、事情を説明し中へ入れてもらう。
高い壁に囲まれた町は粘土や石などで器用に積み重ねられたまさに砂の町だった。
人々には活気がなく、所々にある井戸に群がって水をあげていた。
だが、どれも上がってくる桶の中身は空だった。
そのうち泣きわめく者や、周りの人達に怒鳴り散らす人達も現れる。
四人がそれをみて驚いていると、町の一人が四人を見つけ、いきなり大声をあげる。
「旅人だー!」
その声で井戸に集中していた村人全員の目線が四人に集まり、少しずつ四人に近づく。
辺りには重苦しく異様な空気が漂う中四人はいつのまにか村人に囲まれ、身動きが取れなくなっていた。
途方にくれながらも近づく村人を振り払いながら進もうとするが、あえなく四人とも捕まってしまう。
四人を捕まえると、村人からは笑顔が見え隠れし、四人を大きな建物へと連れていく。
不安になる四人は何度も逃げようと試みるが、辺りは村人がいつも見張っているので、逃げれそうにない。
大きな建物に着くと、そこにいた兵士も加わり、牢屋へと入れられる。
そして、兵士が鍵を閉めると兵士と村人は大喜びしながら外へと出ていった。
牢屋に取り残された四人は状況も飲み込めないまま、暗い部屋で出る方法を探していた。
「…で、どうしてこうなったんだ?」
ライムは腕を組み、状況確認のため三人に聞くが、誰も答えられる訳はない。
「さ、さぁ。」
どうにか脱出出来る方法は無いか。
それだけが頭に浮かぶ。
すると、マカがあるとこに気づき、提案をあげる。
「ねぇ、あそこの小さな窓の枠から出られないかな?」
マカが指差す先には本当に小さな窓が取り付けられているが、とても人間が通れる幅では無いことぐらい見てすぐわかる。
「あたしが小人になってさ.皆を助けにくるよ!」
「それがいいかもな…どっち道ここにいたら確実にヤバイだろうしな。」
ライムがそう言うと二人も賛成する。
「それじゃ、絶対助けにくるから!待ってて!!」
マカは、最後に微笑むと魔法を唱え、一気に小人に変わると、窓の外へと飛び出した。
「…だ、大丈夫か?マカで。」
「うーん、なんか、心配だけど…ああ見えて頼れる所あるから、大丈夫だろう…多分。」
「…いや、最後の心配になるからつけんなよ。」
二人が心配そうに窓の隙間から外を眺めていると、がチャリと鍵が開く音が聞こえる。
振り返ると、何人もの兵士たちが縄を持ち、三人へと近づく。
「あぁ、大変なことになってしまいました。」
「そんなこといってる場合じゃねぇよ!」
腕を縛られ身動きがとれないまま三人はどこに続いているかも分からない廊下を不安な顔をしなぎらあるいていった。




