会いたい人
「可愛そうだね~可愛そうだね~」
薄ら笑いを浮かべながら永遠と言い続ける影にライムは立ち上がり、鎌を影の首元に当てる。
「何が言いたい!!」
怒りで手に力が入り小刻みに震える。
「教えてあげる~教えてあげる~」
黒い影は態度をひとつも変えず同じ口調で語りかける。
「…お前に教わることは無いけど。」
「教えてあげる~、教えてあげる~」
「…消えろ。」
勢いよく鎌を振りかぶり頭へと降り下ろすが、影は逃げようともしない。
そのまま頭から鎌は体の中心を貫通し、普通だったら真っ二つになるはずだった。
だが、そいつは違う。
「教えてあげる~教えてあげる~」
「な!」
死なない。
確かに武器は影の体を貫通した。
ライムはいきなりのことで戸惑いを隠せず一二歩下がり、その場へ座り込んでしまった。
「リセットーリセットー♪リセットする?」
「リ…セット」
「そしたらお友だちは生き返るんだよー?リセットする?」
その言葉にライムは引っ張られるように反応する。
「友達が生き返る…本当に?」
「本当だよー?本当だよー?するー?しないー?」
その問いとは別にライムの頭の中では他の思考が巡っていた。
もしかしたらゲームオーバーになったマカはゲームから脱出できているのでは無いかと。
「もしもしなかったら?」
「…」
その問いに影は暫しの沈黙を続ける。
「…??」
「元の世界に戻れないよ…死ぬよ、一生友達には会えないよ。」
急に冷めた声でそう言うとまた薄ら笑いを浮かべ、リセットするかしないかを繰り返す。
「リセットするー?しない?」
「したら友達に会えるんだな。」
「会えるよ!会えるよ!たーくさん会えるよ!」
「…リセットする」
「わーーーい!!それじゃー!目を閉じてー!!」
ライムは言われるがままに目を閉じる。
相手が何をしているかわからず、最初は不安だったがマカが生き返ると言うのであればやるしかない。
ライムはゆっくりとその時を待つことにした。




