孤独な月夜
合流した四人
辺りは夕時で、そこらじゅうからご飯を作る良い臭いが立ち込めていた。
「取り敢えず、今日は宿を探しますか?」
ライトがそういうと、三人も頷き、今日の宿探しを始める。
「明日はいよいよ戦いだー!!」
「おーーーー!」
マカとアゲハがノリノリで歩くなか、ライトとライムもその二人を見て笑っていた。
「夜戦うのはそれで、楽しそうだよなー。」
「え…夜?」
「?」
ひきつった顔を見せるライムにアゲハの頭には疑問符が浮かんでいた。
「ん?どうした?」
「…あ、いや、別に、何でもない。」
アゲハから目線を反らし、苦笑いを浮かべるとささっとマカの後ろに隠れる。
「?」
「あれじゃないですか?」
ライトの指差す方には確かにそれっぽいような看板が置いてある、頑丈そうな宿場があった。
中に入ると、カウンターに可愛らしい女の人が、物静かにたって、仕事を整理していた。
「すみませーん、一泊したいんですけどー!」
「はい、140ルピーになります。」
私たちはお金を払いいそいそと自分達の部屋へと、入る。
部屋の中には四つのベッドがあり、とてもふかふかしていた。
走りながらベッドへダイブするマカはまるで、子供のようにはしゃいでいた。
「今日はここで、泊まって明日から、町の外に出てみましょうか。」
ライトがベッドに座りながらいうと、私もベッドに横になり、相づちをする。
「あー、楽しみだね!武器を揃えて、いざ出発って感じだね!」
「どんなモンスターが来るのかわくわくするなー。」
「まずは進まなきゃな。」
「可愛いモンスターが出てきたらいいですね。」
思い思いに話を広げると、三人はいつしか、寝入っていた。
その中に一人、窓際のベッドで寝てないのはアゲハだった。
カーテン越しに見える月をアゲハはずっと睨み、ため息を吐くと、起き上がりカーテンを少し開けて、外の様子をうかがう。
外は大分暗くなり、家の明かりも所々付いているだけで、店はすべて閉まっていた。
「……。」
月明かりに照らされ部屋にも明かりがはいる。
すると先程まで寝ていたマカがうっすらと目をさます。
寝惚けていたのかアゲハを見ると、また布団に潜り寝入った。
アゲハはそんなことは知らずにただ月を眺めていた。
つきの日一番最初に起きたのはライムだった。
ライムの声かけで、皆がそれぞれ起きる。
宿から出ると、隣の武器屋や防具屋でものをかい早速、町の門へと四人はあるきだした。
「ねー、アゲハ…昨日窓で何してたの?」
アゲハの後ろにいたマカが不思議そうにアゲハに問いかける。
「んー?なんもしてないぜ?」
アゲハも何もなかったように振舞い、そしらぬかおで対応する。
「あれ?見まちがいかなー?誰かたってたようなー。」
「はなー。ー?誰だよ、それ、寝惚けてたんじゃねー?」
頭を抱え必死に思い出そうとするマカにアゲハが笑いながら話をそらすとよまかも納得したように笑う。
「んー?そうかも…あはは」
「二人ともー!はやくしろよー。」
ライムの声でマカとアゲハは遅れを取り戻すために走り出した。
マカは正直疑問符を抱いていたが、アゲハの言う通り、寝ぼけてたのだろうと考えることにした。