十三話
「クソが!」
ガレットが叫ぶ。今、アリサとレイチェルがガレットに猛攻撃を加えている。そして、俺は後方で、回復魔法を使いながらホリーブレードなどでガレットの隙をつき攻撃をしているため、ガレットが防戦一方となっていた。
「(元々、二人の連携は確りできている。流石だな!)」
俺は二人の連携に関心してしまった。
「(だが、それでもあのガレットは脅威だ!)」
実際にアリサとレイチェルの二人の時はガレットが優勢だった。だが・・・
「(それは回復役と後方がいなかったから・・・)」
それでもガレットが強い。強奪の力で多くのスキルを奪っているからだ。
「(今のガレットは昔の俺と同じか・・・スキルの力に頼りすぎている。)」
そのため技術面では二人より劣っている。
「(とは言っても、二人とも体力的に限界か。)」
いくら回復魔法をかけても体力や失った血まで回復するわけではない。二人とも体力に限界が来ているようで息が上がっている。
「・・・終わらせよう。」
俺はそう思い
「ホーリーチェーン。」
五本の光の鎖がガレットに絡みつき動きを封じた。
「なんだ?これは!邪魔な!」
いきなり現れ自分の動きを封じられたガレットが焦り出す。その隙を見逃すわけがなく
「これで、終わりだ。」
アリサがガレットの首を斬り飛ばした。
「敵将!ガレット!討ち取った!」
アリサが高らかにそう言った。それにより帝国軍に混乱が生じ、トール率いる冒険者、レイチェル率いるエピロ共和国軍が帝国軍を追い詰め、帝国軍の降伏にて戦いは終わった。
「お疲れ様です。みなさん。」
戦争の後始末を一段落した俺たちは、レイチェルの呼ばれる形で天幕にやってきた。
「やあ、みんなお疲れ様。」
そう言ったのはブラッドだった。どうやら、戦争の後始末の時にやってきたようだ。
「とりあえず、席についてくれ。」
ブラッドに促され俺たちは席に着いた。
「まず、先に礼を言わせてくれ。」
そう言ってブラッドが頭を下げた。
「君たちのおかげで、ガレット将軍を討ち取ることが出来た。そして被害を最小限に抑えることが出来たのも君たちのおかげだ。」
「それに関しては俺からも礼を言う。」
そう言ったのはギルマスのトールだった。
「気にしなくていい。俺たちは自分がやることをやったまでだ。」
俺は、そっけなくそう言った。
「それでもだよ。それと報酬に関しては期待してくれて構わない。」
ブラッドがそう言った。まあ、報酬に関しては少し期待してしまうが・・・
「何はともあれ、今回の戦いはこちらの勝利で終わった感じだな。」
「そうなのか?」
ブラッドの話に対して俺はそう言った。
「ああ、英雄殿が圧倒的な力で状況を変えたらしい。」
「そうか・・・・」
俺は微妙な気分になった。
「それと、今回の件で、僕たちも祝勝パーティに招待されるらしいから、そのときに英雄殿たちと会う機会があるらしいよ。」
「え?」
「おや、何かマズいのかい?」
「いや、別に・・・」
ブラッドの問いに俺はただそう答えた。その後は、今後の方針を話し合い、終わった。
帰り道
「ご主人様。やはり・・・」
エイの問いに
「まあ、あまり気が進まないな・・・」
「ですが、ガレットを討ち取った者として参加しないわけには・・・」
アリサが言い
「ガレット自体はアリサがトドメを刺したんだし・・・・」
「確かにそうですが、私は奴隷ですよ。それに、今回はパーティーメンバー全員招待されてますし・・・」
「・・・そうだね。」
「ご主人様・・・」
「ああ、ごめん。そんな顔しないでくれ。」
俺はそう言ってエイの頭に手を置いた。
「(とはいえ、祝勝パーティか。断れないだろうな・・・)」
流石に、お偉いさんたちが参加する祝勝パーティを欠席するわけにもいかないか・・・俺は複雑な気分で自分のテントに戻るのであった。




