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十二話

トールの指示で冒険者たちが下がったのをみて


「(さて、ここに来るまでに完成させた新技行きますか。)」


俺は手を上にあげ


「サウザンドブレイド!」


空中に千本のホーリーブレードが現れた。そう、新スキルの一つがホーリーブレードを改造したものだ。とは言っても数を増やしただけなのだが・・・


「(意外とこれを作るのに苦労した。)」


イメージ自体は簡単だが、この数を維持するのに結構集中力を使うのが難点だ。


「なんだ、それ?」


誰か言ったのだろうが、おそらく他の冒険者たちも同じ気持ちだろう。しかし俺はお構いなしに


「行け!」


千本のホーリーブレードを放った。


ドドドドドーン!!!


辺りには大きな音が鳴り響き


「なんだよ、これ?」


「逃げろ!」


当然のことながら帝国兵は混乱状態、いや壊滅状態になった。


「いまだ!全員かかれ!」


この中でもトールは冷静に冒険者たちに指示を飛ばす。


「(さすが、ギルドマスターってとこか。)」


「トール後は任せてもいいか?」


「ああ、大丈夫だ。」


「エイ。すまないが、トールと一緒にいてもらってもいいか?」


「え?いえ、わかりました。」


エイは驚いたがその後すぐに状況を理解したようで素直に従ってくれた。


「トール。エイを頼む。」


「ああ、わかった。レイはあっちに向かうのか?」


「ああ、そのつもりだ!」


俺はそれだけ言って、アリサの元に向かった。



「アリサ!!」


俺が駆け付けるとそこには血だらけで立っているアリサとレイチェルがいた。


「パーフェクトヒール!」


俺は走りながら二人に回復魔法をかけた。


「レイさん。」


「主様!」


「大丈夫か?」


俺は二人の元に駆け寄った。


「ほ~う。聖魔法か。珍しいな。」


ガレットは顎に手を当てながらそう言った。


「ここからは俺も参加させてもらう。」


そう言って俺は刀をガレットに向けた。


「ああ、構わんぞ。どうせ俺の勝ちは変わらんからな。」


「主様。気を付けてください。」


「あの男は他人のスキルを奪う力があります。」


二人がそう言った。


「何だ。もう言っちまうのか。せっかく魔法が使えなくなって慌てるところを見たかったんだがな。」


ガレットはニヤリと笑い


「強奪!」


俺に向けて手を出した。


「・・・・」


「クックック。お前のスキルいただいたぜ!」


ガレットが笑う。


「さて、俺も少しケガをしたしな。回復するとしよう。」


そう言ってガレットがケガをした部分に手を当て「ヒール」と言ったが


「・・・」


何も反応が無かった。


「どういうことだ?失敗したのか?」


「予想通りか・・・」


そう俺は言った。


「予想通りとは?」


レイチェルが聞き返してきた。


「ああ、俺の固有スキルに固定と言ったスキルがある。このスキルは今の状態を固定するものであって、状態異常などが全く効かないんだ。」


実際、薬などで試してみたが特に体に影響がなかった。そして、調べていくとどうやら、スキルによる状態異常も通用しないことが分かった。


「いろいろ試した結果。スキルによる状態異常も通用しないと分かったんだ。なら、強奪系のスキルも通用しないと思ったんだ。」


実際、強奪系のスキル持ちと出くわした時の対策はいくつか立てていたが、どうやら必要なかったようだ。


「(たくさんアイテムを買ってきたけど無駄になったかな。まあポーションはいくらあっても問題ないけれど。)」


その他にもいろいろなアイテムを持ってきていた。


「くそ、俺のスキルが効かない相手がいるとは!」


流石のガレットも焦っているようだ。


「悪いが、これでお前はしばらく強奪スキルが使えない。今のうちに決着を着けされてもらう。」


「なぜ、強奪スキルが使えないと決めてるんだ?」


ガレットの問いに


「ああ、鑑定スキルを持っているからな。」


俺はそういい。


「二人とも、まだ戦えるか?」


「当たり前です。」


「この男はここで倒します。」


そう言って二人は武器を握り立ち上がった。


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