十一話
俺は気になってガレット将軍とやらを鑑定することにした。
名前:ガレット (サウス帝国第5騎士団団長)
種族:人族
性別:男
年齢:34
状態:健康
スキル:【通常】
剣術:10
槍術:8
弓術:9
体術:10
水魔法:8
風魔法:9
火魔法:7
【その他】
なし
【固有】
スキル強奪:対象のスキルを奪う事が出来る。但し、同じスキルは奪う事が出来ない。また、一度使うと3か月は使用不可になる。現在使用可能。
「(スキル強奪!!嫌なスキル持っているな・・・しかも、スキルレベル高い。)」
「アリサ・・・」
「大丈夫です。目の前に敵がいたとしても、確りと戦います。」
アリサはそう言うものの、やはりあの男が気になるのか、確りと睨みつけている。
「ふむ、やはり異世界人の転移魔法は素晴らしいな!よもやこれほどの人数を送り込めるとは!」
ガレットはそう言った。実際にこの戦場に1000人くらいの帝国兵がいた。だが・・・
「(異世界人!やはり俺以外にも存在していたか・・・)」
予想はしていたが、思ったよりも早く異世界人の情報を知ることが出来たのはいい事だ。
「さて、連合軍の諸君!君たちには、二つの選択肢がある。一つは我々に降伏するか、それともここで死ぬかの二択だ。」
「(降伏したって、いい結果にはならないな。)」
事前に、敗戦国の民がどういった扱いを受けているか知っているため、降伏してもいい事など一つもない。
「どちらもお断りします。」
ガレットの言葉にこの場の指揮官であるレイチェルがそう言った。
「ほう・・・お前はあの時のエルフか。それに・・・」
ガレットはレイチェルとみて、そしてアリサの方を見た。
「まさか、お前もいたとはな。しかし、あれだけズタズタにしたにも関わらず、まさか完治しているとは、これは驚きだ。」
ガレットはアリサを見て驚いたように言った。
「まあ、どのみちお前たちでは俺には勝てんがな。ああ、そうそう、貴様から奪った火魔法、なかなか使い勝手がいいな。」
そう言ってアリサの目の前で魔法を見せる。
「・・・」
アリサは黙ったまま、ガレットを睨んでいた。
「アリサ・・・」
「大丈夫です。」
アリサはそれだけ言った。
「皆さん。来ます!皆さん連合軍の力、帝国兵に見せつけてあげなさい!」
そう、レイチェルが言い、剣を抜く。
「おお!」
連合軍が一斉に武器を持ち帝国軍に向かって言った。
「アリサ団長!私たちは、この男を!」
「ええ、そうですね。レイチェル!」
二人はガレットに剣を向ける。
「主様。あの男は私たちにお任せください。主様は他の敵をお願いします。」
アリサにそう言われた。
「わかった。無茶はするなよ。」
俺はそれだけ言って、エイを連れて帝国兵の方へ向かった。
「結構、多いな。」
「ええ、そうですね。」
俺とエイは乱戦状態の戦場を見てそう思った。実際、兵の数も帝国兵が多いが何より精鋭部隊のようだ。
「それでも、トールや上位の冒険者は精鋭の帝国兵を相手にしても圧倒しているな。」
正直、彼らが味方でよかった。
「おお、お前たちも来たか。」
トールが敵を吹き飛ばしながらそう言った。
「ああ、ここからは俺たちも参戦するよ。」
そう言って、俺は刀を抜きエイと共に敵兵を斬り捨てる。
「流石だな。だが出来れば後方にいてほしい。怪我人の対応にはお前が必要だからな。」
「それなら、戦いながら回復させれば問題ない。」
「俺はそう言って、近くの味方に回復魔法をかけた。」
「ほお、随分と器用なことが出来るんだな。」
「ああ、これでもいろいろと訓練しているからな。」
「そうか。ところでアリサはどうした?」
「ガレットという男と戦っている。」
「ガレット!あの男が来ているのか?」
「知っているのか?」
「噂程度だが、あまりいい噂は聞かない。だが実力は本物らしい。」
トールがそう言った。
「そうなのか?」
「ああ、出来れば、早くここを片付けて援護に行きたいな。」
「それなら、いい方法がある。トール一度、皆を下げさせることは可能か?」
「可能だが、何かいい方法でもあるのか?」
「ああ、とっておきのを使う。」
俺はそう言って、トールにエイや近くの冒険者を下げさせた。帝国兵はこの機に一気に攻め押せてきた。
「一体、何をするつもりなんだ?」
トールがそう言った。
新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。




