十話
レイチェルと親睦を深めて数日が経った。俺たちは3人で流れ込んでくる帝国兵の相手をしつつ、後方で回復役をすることになった。
「兵国兵が日に日に多くなってきているな。初めの方はここまで来たのはほんの数人だったのに。」
「そうですね。確かにここ数日、数が増えた気がします。」
帝国兵を斬り捨てたアリサがそう言い
「でも、ここまでくる帝国兵も随分、疲弊しているから、そこまで苦戦しません。」
エイがそう言い、帝国兵にトドメを刺す。初めは少し戸惑っていたがここ数日でエイも人を殺すことに戸惑いが無くなったようだ。まあ、慣れてほしくはないけれど・・・
「しかし、一体どこから帝国兵がやってきているんだ?」
いくら前線から抜けたとは言っても多すぎるような気がするが・・・
「まあ、それを考えていても仕方ないか・・・」
俺は考えることをやめ、目の前の敵に集中した。
その夜
「本日もお疲れ様でした。」
俺は本日のけが人の回復を終えたときにレイチェルがそう言った。
「別に大したことはないよ。」
俺はそう言った。
「それでも、貴女が来てくださっただけでも、多くに人が救われました。」
そうレイチェルが言う。実際にここ数日でけが人が増えだしているのも事実だ。
「実は、ブラッド殿に報告し、本陣を移動すると報告がありました。」
「そうなのか?」
「ええ、ですのでこれからはここが本陣になります。」
レイチェルの話では帝国兵が増えだしている事をブラッドに報告すると「なら、本陣を移すか。」と言われ、現在、こちらに向かってきているとの事。
「これで、兵力が増えることになりますが・・・」
「結局、一緒になってしまったな。(前線と後方に分ける必要が無かったのでは?)」
俺はそう思ってしまった。
「・・・そうですね。本来では、ここまで戦う事になるとは想定されていなかったようです。」
「まあ、想定外は普通にあるか・・・」
俺はそう納得した。
「主様。お食事の準備が出来ました。」
アリサがそう言って迎えに来てくれた。
「そうか。わかった。レイチェルも一緒にどうだ?」
「お気持ちはうれしいのですが、その後、雑務が残っていますので・・・」
そう言ってレイチェルは頭を下げ去って行った。
「それにしても、本当にここ数日帝国兵が多いよな。どっから来てるんだ?」
「報告では、前線から抜けてきていると聞いていますが・・・」
「それでも多くないか?」
本来なら、おかしくないが今回は英雄がいるし、情報ではそこまで帝国兵は多くなかったと聞いている。
「(最初の数日はこちらに帝国兵が逃げてきたと思っていたんだがな?)」
もし帝国兵が逃げてきたのであれば、数人程度と思ってもおかしくないが、最近の人数からしてそれは無いだろう
「(実際に襲い掛かってきてるしな・・・)」
「主様?」
「ん?ああ、なんでもない。」
「そうですか。」
その後、エイと合流し食事をした。
その夜
「敵襲!!」
警備してた、冒険者たちから声が上がった。
「敵襲!!」
俺は慌てて起き上がった。アリサとエイも冒険者の声が聞こえたようですぐに起き上がった。
「敵襲って、なぜ?」
「わかりません。とにかく急ぎましょう。」
アリサに言われ、俺たちは急ぎ武器を手に取り向かった。声がした方に向かうと、500人くらいの帝国兵がこちらに向かってきていた。
「なぜ、これほどの数が?」
俺は疑問に思っていると
「あいつは・・・」
アリサが隣で言った。
「アリサ?」
俺は気になってアリサに聞いてみた。
「あいつはガレット将軍・・・我々エルフの国を滅ぼしたものです。」
振り向くとそこには完全装備のレイチェルとその配下たちがいた。
「あいつが・・・」
俺は気になってガレット将軍とやらを鑑定することにした。
今年はここまでとなります。来年もよろしくお願いします。それでは良いお年を!




