四話
戦場についてから5日が経った。
「今のところは大丈夫そうだな。」
あれから5日経ったが、ケガをした人はいたが大怪我の人は今のところ来ていない。
「そうですね。後方という事もあり、今のところは特に問題はなさそうですね。」
アリサはそういったものの確りと他の警備の人と辺りの警戒を行ってくれている。そして、現在、エイは俺の補佐という感じで俺のサポートをしてくれている。とはっても、ヒールくらいで治るレベルのものばかりなので特にこれと言った指示は出していない。
「そう言えば、アリサは今大丈夫なのか?」
「ええ、今日は非番なので大丈夫ですよ。」
アリサは、エイと違って、自分から警護をすることを選んだようだ。「エイが主様のサポートであれば私は主様の身の回りの安全を確保します。」と言い護衛の方に行ってしまった。
「(アリサの事だから、俺の身の回りの護衛をするのかと思っていたんだがな・・・)」
俺がそう思っていると
「本当は主様の身の回りの護衛をしたかったのですが、どうやら後方は人材不足の様で・・・」
アリサの話ではほとんどが後方の前線と後方との間で陣を取っているとの事。前線が危なくなったらすぐに援護できるようにと配置されたようだ。そのため後方が人材不足となってしまったようだ。
「まあ、後方にいるのは回復できる冒険者パーティーのメンバーと騎士団が数人。最後に貴族などがいる。」
正直、貴族に関しては手柄を取るために来ただけだろうが・・・
「一応、ブラッド殿の軍が現在駐屯されているため、他の二か所よりかは安全ですが、絶対ではないので、主様も注意してください。」
「ああ、わかった。ありがとう。」
俺はアリサにそういい、その後、俺とエイの稽古に付き合ってもらう事にした。
「ふう、今日はこの辺りにしましょう。」
アリサがそう言ったとき
「見事な剣裁きですね。」
突然、声をかけられた。
「貴方は・・・」
アリサの後ろに立っていたのは、何とブラッドだった。
「初めまして。ブラッドと言います。」
「初めまして。」
アリサがそう言った。
「まさか、ユグドラシル国、第一騎士団団長のアリサ殿にお会いできるとは。」
「・・・昔の事です。今は主様に御遣いしているただのアリサです。」
「そうでしたか・・・てっきり亡くなられたと思っていました。」
「主様のおかげでこうして生きていられます。」
「主様・・・そちらのレイ殿の事ですか?」
「ええ、そうです。」
アリサと話していたブラッドが俺の方に歩いてきた。
「初めましてレイ殿。」
「ええ、初めまして。」
「そちらのお嬢さんも初めまして。」
「は、初めまして。」
エイが少し緊張気味で言った。
「レイ殿は確か聖魔法が使えると・・・」
「ええ、そうです。」
「そうでしたか。ありがとうございます。今回の戦争に参加してくださって。」
ブラッドに頭を下げられた。
「急にどうしたんですか?」
いきなり頭を下げられ俺は驚いた。
「いや、回復魔法が使える人が少ない中、戦争に参加してくれて感謝します。」
どうやら、戦争に参加したことに感謝してくれたようだ。
「それに、先ほどの訓練を見るところ、アリサ殿だけでなくお二人もかなりお強いようで・・・」
「まだまだ、アリサには及びませんよ。」
俺は素直にそう言った。
「それでも、強くなろうと努力している姿勢には正直、称賛します。聖魔法を使える方はほとんど、訓練などしませんから。」
ブラッドの言う通り、聖魔法を使える人は後方から回復や支援魔法を使うのが一般で、俺のように前に出て戦う人は稀のようだ。
「皆さんが仲間であったことに感謝します。」
そう言ってブラッドは去って行った。
「てっきりアリサを仲間に加えたいと言ってくるのかと思ったけど・・・」
「ブラッド殿はそんな方ではありませんよ。」
アリサにそう言われ
「アリサは彼の事を知っているのか?」
「ええ、騎士団にいたときに何度か話したことがあります。」
アリサはそう言った。




