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三話

「いよいよ。戦場に向けて出発か・・・」


俺はこれからの事を考えていると


「皆の者。良く集まってくれた。俺は今回この軍の最高司令官として採用された。ブラッドだ。よろしく頼む。」


そうブラッドと名乗る男がそう言った。


「(あの男が総司令官か。あのお偉いさんとは雰囲気が違うな。)」


褐色の肌に銀色の髪、そして銀色の鎧を纏、手に兜を持っている。いかにも強そうだ。


「彼が指揮官ですか。」


「ん?アリサは知っているのか?」


「ええ、名前は聞いたことがありますがこうして会うのは初めてです。」


アリサが言うにはブラッドは武芸に長け、部下思いの良い人物として知られているようだ。


「あれとは大違いだな。」


「ふふ、そうですね。」


そうアリサが言った。


こうして、3000人の部隊の移動が始まった。移動はほとんどが徒歩で馬や馬車もあるがそこまで多くは無かった。そして、休憩中、俺たちはアリサから稽古と戦場での知識などを教わり、冒険者仲間との交流などを行った。また、軍の人間ともそれなりにかかわるようになった。一部の者は冒険者を見下す者もいたが、そう言った人とは交流を避けた。正直、一緒に戦う事は無いだろうと思い。そして、とうとう戦場についてしまった。


「ブラッドの話だと、3部隊に分けて戦場に配置するみたいだな。」


「そうですね。我々以外の国からも援軍が来ますし、おそらく同じように分けて配置すると思います。」


「いっぱい人がいて大変です。」


「確かには、戦場では離れないように行動をした方がいいな。」


俺はエイの言葉にそう答えた。


「しかし、同じ部隊にあの、お偉いさんがいるとはな・・・」


基本的に同じ町で部隊の編成が行われるため、必然とあのお偉いさんたちと同じ舞台になってしまう。


「まあ、冒険者や知り合いの人がたくさんいるのが救いだな。」


「そうですね。でも、それは、知り合いが戦場で死んでしまう可能性もあるという事ですね。」


「・・・そうだな。」


アリサの言葉にそう答える。


「(出来ることなら何もなければいいのだが・・・)」


俺はそう思った。


「おお、ここにいたかレイ。」


「トールか?」


トールが俺を見つけるとこちらに来た。


「何か用か?」


「ああ、今回、俺たちは後方支援という形で参加しているが万が一に備え、回復魔法を使える者たちは救護施設で待機との事だ。」


「ああ、そう言う事ね。」


回復魔法が使える者はそう言った場所で待機するのは当たり前か。


「アリサとエイも連れて行くが問題ないな。」


「ああ、二人はお前のパーティーメンバーだからな。」


俺はトールに施設の場所を聞き二人を連れて移動した。



「ここが施設か。」


少し大きめのテントが何個は張られていた。そして、それぞれ自国の旗が掲げられていた。


「回復魔法が使える人が少ないと言ってもそれなりの人数にはなっていると思うけど。」


正直、テントの数が少ないような気がする。


「主様。回復魔法がつける人が少ないのはご存じだと思いますが、我々の軍には主様を含め5名しか回復魔法が使える者がいません。それ以外は衛生兵がいるくらいです。」


「え?そうなの?」


俺はアリサの説明に驚いてしまった。回復魔法が使える人が少ないことは知っていたが、あまりにも少なかったことに驚く。


「ご主人様はやっぱりすごい人です。」


エイが興奮して言った。


「という事は他の国も同じくらいしか回復魔法が使える人がいないという事か?」


「他の国は分かりませんが、もしかしたら少ないかもしれませんね。」


「そこまでか・・・」


俺は改めて回復魔法の使え事に感謝した。正直、痛いのは嫌だったから覚えたんだけど・・・


「まあ、何はともあれ、もうじき戦いが始まる。二人とも気を引き締める様。」


俺は二人にそう言い、二人とも引き締めた顔で頷いた。


「とりあえず。エイは家事などが出来るから料理などをお願いする。アリサは護衛という事を周りの警戒を頼んだ。」


正直、料理などは軍が提供してくれるが、おいしくないので、俺たちは自分で持ち込んだ食材を使って料理を取ることにしている。そして、場所が後方の施設に配置されても、エイには料理を頼むつもりだ。忙しくなった場合は別だが・・・

アリサには今まで通り、護衛と周りの警戒をお願いするつもりだ。いくら後衛と言っても何が起こるかわからないから慎重にならないとな・・・


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