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一話

「ん、眩しいな。」


俺は、扉を潜ってすぐに目に眩しい光が差し込んできた。


「ここが、異世界か・・・と言っても森だな・・・」


俺の目の前には木々が広がっていた。


「とは言っても、俺は異世界に来たはずだ・・・おお、何か服装が変わってる。」


仕事帰りのスーツではなく、皮で作られた胸当てと剣が腰にぶら下がっていた。


「本当に異世界に来たのか・・・なら少し試してみるか。」


神の使いだった女性は肉債を最大まで強化してくれていたはずだ。なら今の俺の力は相当なもののまず。


「まずは、腰を落とし・・・はあ!」


俺は拳を突き出した。


「どごぉぉぉぉん!」


目の前の木々が吹き飛んだ。


「・・・力加減をしないといけないようだ・・・」


どうやら、予想以上に肉体が強化されてしまったようで、しばらくは力加減の練習をしないといけないようだ。



数時間



「ふう、意外となれれば簡単だな。」


以外と簡単に力加減が出来るようになった。あと、うれしい誤算だがどうやら年齢も若返っていた。


「先ほど池で見たところ、今の俺は高校生くらいまで若返ったみたいだな。これはこれでうれしい事だ。」


俺は、今後の事を考えながら森の出口おそらくあってるはずに向かって歩き出した。





さらに数時間



「結構、歩いたはずなのに全く疲れな。若かった頃はこんな感じだったのかな・・・最近は歳のせいで、これほど歩けなかったな・・・」


俺は昔のことを思いながら歩いていると


「きゃあ!」


女性の悲鳴が聞こえた。


「ふむ、テンプレだな!」


物語の主人公がよくあるお約束のパターンだ。まさか自分が経験するとは・・・


「とりあえず、行ってみますか。」


俺は声がした方に向かって走り出した。





「姫様、どうかお下がりください。」


「でもそれじゃあ、あなたが・・・」


「私などより、姫様の方が大切です。」



女性騎士が、お姫様を守る形でドラゴンの前に立ちはだかっていた・・・


「ふ~む、走ってきてみたものの、ドラゴンが初めての相手というのもな~」


正直言って怖い。初めての戦闘で出会っていい相手じゃない・・・が


「自分の肉体は結構、強化されているし、スキルポイントもあるが・・・ポイントはまだ使いたくない・・・」


現状、お姫様と女性騎士以外の者はどうやら亡くなってしまったようだ。黒い物体がたくさんある・・・


「神の使徒には、ドラゴンと一撃で倒せる強さが欲しいって言って聞き入れられているし、よし、やってみよう。」


俺は気合を入れ立ち上がった。


「だが、正面からやり合う度胸は俺にはない!なので、あそこの岩に隠れて・・・」


我ながら情けないが・・・・


「うおおおおお!」


全力で拳を振りだした。


スパーーーン!!


拳から放たれた衝撃波がドラゴンに命中し、ドラゴンが跡形もなく消し飛んだ!!


「え?ヤバくない!」


俺が驚いていると・・・


「そこにいるのは誰だ!」


女性騎士がそう言った。


「あ~、俺は旅人で、たまたまここを通ったらドラゴンがいまして・・・」


我ながら怪しさ満点の言い訳だ。


「・・・」


女性騎士が構えを解かない。まあ怪しまれるわな・・・


「やめなさい、アリシア!」


「姫様!」


姫にそう言われ、アリシアという騎士が構えを解いた。


「助けていただいてありがとうございます。私は、ローベル国の第二王女、アイリス=E=ローベルと言います。」


そう言ってアイリスはお辞儀をした。


「いや、たまたま通っただけだ。気にしないでくれ。」


俺はそう言って、来た道を帰ろうとした。正直、面倒ごとになりそうだ。俺は主人公みたいに英雄なんかになりたくはない・・・


「そう言わずに・・・」


アイリスが入れの腕に抱き着いてきた。


「(ずいぶん積極的だな。てか、胸でか!それによく見ると俺好みの女性だ!)」


そう、アイリスは金髪青眼の美少女だ。髪は腰まで伸びる美しい毛!スタイルも申し分ない。


「う、うむ。」


俺は動揺していると


「なにか、お礼をさせてください。」


「いや、別に構わない・・・」


俺は断ったつもりで言ったつもりだったが・・・


「では、どうでしょう。今晩の食事を一緒に・・・」


どうやらアイリスには俺が了承したように思われてしまったようだ。


「(まあ、食事くらいなら・・)」


俺は食事くらいならいいかと思った。


「ですがアイリス様。食材が無いようですが・・・それに料理は・・・もしかして近くに町があるんですか?」


「いいえ、食材はアリシアがアイテムボックスを持っていますので、料理は私ができます。こう見えて、いろいろ出来るんですよ。」


どうやら、お姫様なのに料理も出来るようだ・・・


「今日は少し歩いてから野営をしましょう。」


「わかりました。」


まだ、日が暮れるのは早い気がするが、俺はアイリスに同意した。


「ですが先に皆を弔ってあげたいです・・・」


アイリスは死んでしまった従者に向かってそう言った。俺も流石にこのままではよくないと思い、二人を手伝う形で従者の弔いを手伝った。そういていると日が暮れ始めた。なるほど、アイリスはこうなると分かって俺に「少し歩いてから野営をしましょう。」と言ったのだろう。


埋葬が終わってから、俺たちは野宿できる場所まであるき、野宿の準備をしていると


「先ほどはすまなかった。」


騎士のアリシアが俺に頭を下げた。


「気にしてませんよ。護衛として当然だと思います。」


「そう言ってもらえると助かる。」


アリシアがそう言った。


「二人ともご飯が出来ましたよ。」


アイリスがそう言った。


「では食事にしましょう。」


アリシアがそう言ってアイリスのもとに歩いて行った。


「どうですか?私の料理は?」


「ええ、とてもおいしいですよ。」


「それは良かった。」


アイリスが喜んでいた。


「姫様。では・・・」


アリシアが何か言おうとしたが、それより先に


「ごめんなさい・・・」


アイリスが謝り、俺にキスしてきた。


「ん!」


俺は、いきなりの事に驚いたが・・・


「貴方の身体。いただきます。」


アイリスがそう言った途端、俺の意識が途絶えた・・・


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