表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/39

五話

「海!海!楽しみです。」


エイが気分よく言う。


「私も海は見たことがありません。」


アリサも見たこと無いようだ。


「そうなのか?まあ、俺もこの世界の海は見たことないな。」


現在、俺たちは王都を出て、馬車の中にいる。エピロ共和国に入る際、身分証が無いため、アリサとエイはお金を取られるのかと思ったが、アリサが言うには


「奴隷は主様の所有物となりますので、お金はかかりませんが、問題を起こすと、主様の責任になってしまいます。」


そうアリサに言われ


「冒険者登録は可能ですが、一定のランクまでしか上がれません。また、奴隷の指名依頼なども出来ませんので、実際はDランクが限界ですね。」


「なるほど、まあ俺も指名依頼とか嫌だから、おそらくDランク以上は目指さないと思う。」


「そうですか。わかりました。」


アリサがそう言った。


「そうだアリサ、今日から俺たちに稽古をつけてくれないか?」


「以前、おっしゃってたことですね。構いませんよ。」


「ありがとう。じゃあ休憩中などに少し頼むよ。」


「かしこ参りました。」


「私も強くなりたいです。」


「ええ、構いませんよ。エイ。」


こうして俺たちは休憩中にアリサに稽古をつけてもらう事にした。稽古と言っても簡単な動作や構えなどになるが・・・さすがに昼休憩ではこれくらいしかできない。


「(本格的な稽古は夜かな・・・)」


俺はそう思った。




「今日はここまでにしましょう。」


アリサがそう言った。


「ああ、ありがとうござました。」


「ありがとうございました。」


俺に習ってエイも頭を下げる。あれからしばらく経ち、今日もアリサに剣の練習をしてもらっていた。アリサは奴隷だが剣の先生という事で、練習では彼女が上だ。


「主様。私に礼など不要ですよ。」


アリサにそう言われるが、そう言うわけにもいかない。


「すまないが、これに関しては譲れない。」


「はあ、主様の変なところで頑固ですね。」


アリサが頭に手を当てる。


「しかし、随分とよくなりました。初めての時は動きが単純で読みやすかったですが、今は少しずつですが改善していっています。」


アリサにそう言われた。確かに初めの方はスピード任せで軌道も読みやすく刀の振りも単純だった気がする。今では少しだけだが自分でもマシになったような気がした。エイの方も短剣術が3になっていていい感じに仕上がっている。



そんなある日



「なあ、ちょっといいか?」


馬車の警護をしていた冒険者から声をかけられる。


「何?」


俺は冒険者にそう言った。


「いや、そっちのエルフの女性。すごい剣裁きだと思ってな。お前たち毎日稽古つけてもらっているだろ?」


「まあ、そうだね。」


「なあ、お金払うから俺たちにも稽古つけてもらえないだろうか?」


冒険者がそう言った。


「アリサはどう?」


「私は別に構いませんが。」


「そう、無理をしない範囲であればアリサに任せるよ。」


俺はそう言った。


「ありがとうございます。主様からの許しも出ましたので、私でよければお付き合いします。」


そうアリサが言った。その日から冒険者たちもアリサの稽古(有料)に加わった。一応、護衛と言う形なので、簡単な手ほどきくらいになるけれど・・・


「(まあ、それでも多少はいい経験になれたらいいかもな・・・)」


俺はそう思い冒険者たちの練習を見ていた。


「そう言えば、あんたレイって言うんだよな?」


訓練が終わった後、冒険者に声をかけられた。


「ああ、そうだけど。」


「そうか、なんとなく話と一致していたからそう思ったよ。」


「話?」


冒険者が言うには、レイという冒険者が剣の腕がすごく、何と聖属性の魔法が使えるとギルドで噂になっているようだ。


「君を勧誘したいパーティーが結構いるみたいだよ。」


「そうなのか?」


「ああ、実は俺たちもって思っていたけど、彼女たちを見ているとその気が無くなったよ。」


アリサたちがいる今、パーティーに誘おうとは思わなくなったようだ。


「それに、アリサさんの方が俺たちより強いしね。」


「ああ・・・」


「そう言えば彼女、奴隷のようだけど・・・」


「そのあたりは聞かないでくれると助かるよ。」


「そうだな、他人の情報を聞こうとするのはマナー違反だよな。」


冒険者がそう言った。その後、しばらく話をして、俺たちは休むことにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ