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第十四話 お弁当が甘すぎた

「うふふふふ~」

「よかったわね~」


 お母さんが夕飯の用意をしながら私の話を聞いてくれてる。


 今日は何ていい日だったんだ!

 池木君がわたしの手作りお弁当を食べてくれた!

 しかも『美味しい』だって!!


 その上、あんなことされたら勘違いするに決まってるじゃないですか!

 それに、私も告白されちゃったし……。


「告白じゃないでしょ。っていうか、あーんもあんたの勘違いのせいでしょ」


 お母さんがそう言うけど!あんなのほぼぷ、プロポーズじゃん!


「で、いちごはどうしたいわけ?」

「ど、どうって……そんなの決まってるじゃない」

「あら? 付き合うとかは考えてないの?」

「つつつ、付き合いたいけど、まだ難しい……かな?」

「へーほー。でも、もし、本当に好きになったらその時は素直になりなさい?」


 いや、ずっと本当に好きなんだけど?


「早くしないととられてもしらないよー」


 お母さんが嫌な事を言う。


 いや、取られるつもりはないんですけど!

 でも、私は池木くんのことが大好きだけど……池木くんはどうかな……。

 いや、きっと私のことは嫌いではないはず! でも、やっぱり池木君も男の子だし、た、例えば胸の大きな女の子の方が好みなのかな……ようちゃんとか。


 いや、でも、私があーんした時すごく照れてたし!

 『あーん』の声も最高だった。甘々の甘だった。

 よし、明日はあーんをいっぱいしよう! そして、わたしもしてもらうんだ!


「いや、っていうか、あんた、明日も作る気なの? 今朝も大惨事だったのに……」


 まあ、今朝は大変だった。主にお母さんが。

 唐揚げでは油が凄い音出して暴れたし、卵焼きはなんか砂糖のせいで焦げまくったみたいだし、まあ、とにかく大変だった。お母さんが。


 最終的に、お父さんのお弁当がいっぱいになったけど、お父さんは喜んでいたから良しとしよう。その上、わたしの忘れたお弁当も食べたらしい。

 まあ、とにかく大変だったらしい。


「でもぉ、池木くん。『毎日食べたい』って自分から言ってくれたんだよ?」

「じゃあ、明日からは一人で頑張ってね」

「無理ぃい! 美味しいの食べて欲しいぃい! たすけてぇえ!」


 わたしはお母さんに縋りつく。

 びみょーな顔されたらしんじゃう。

 だって、今日が基準になるんだもん。


 あんな、あんな、美味しそうな顔。


「うえへへへへ」

「はいはい、ご馳走様。さあ、さっさと夕食をいただきますするわよ」

「あ、お母さん、今日お昼の後パンを池木くんと半分こしたから、ちょっと少なめでいいです」

「もう付き合っちゃいなさいよ! ごちそうさまぁあ!」


 明日のお弁当は今日の残りのアレンジ料理になった。

 安心だけど、ちゃんと自分で最初から最後まで作って『おいしいよ』っていつか言ってもらいたい。

お読みくださりありがとうございます。

また、評価やブックマーク登録してくれた方ありがとうございます。


少しでも面白い、続きが気になると思って頂けたなら有難いです……。


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