第十話 電話が甘すぎた
「うきゃああああああ!」
わたし、吹井田いちごは悶えていた。
「池木くんの声が素敵すぎて、素敵すぎて、素敵すぎて……思わず素で言っちゃったけど、すごい恥ずかしいぃい!」
本気で言ってしまった。バレかねないくらい危険なガチトーンで言ってしまった。
でも、仕方がないじゃないか。だって、池木くんがあまりにも素敵な声を出しちゃうから。
「あー、明日からどんな顔して会えばいいんだろ……」
池木君の声で、感情昂ってガチで返しちゃうなんて。
「もぅー!」
わたしは枕をぼふんと叩いた。
そして、大きく深呼吸をし、天井を見つめる。
冷静になろう。
「んー」
どうもみなさんこんばんは、わたし、吹井田いちごは今絶賛ベッドの上でゴロンゴロンと転がっています。
理由は簡単で、私の好きな甘い言葉を言ってくれたからです。
ただ、それがちょっと刺激的過ぎただけなのです。おほほ。
「どういうテンションだよ! もう! ……やばい、ちょっと最近あたまばかだ。でも、ああ、はあ」
私は未だに『一日一回甘い言葉聞かないと死んじゃう病』という大嘘を吐いている。
全ては、池木くんとイチャイチャする為。
池木くんは、クラスでは目立たない。身長はそこそこ高くて、メガネ、黒髪で、真面目。
性格はおとなしい。だから、女子にもあまり話しかけられていないみたい。
だけど、優しい人で、困ってる人が居れば手を差し伸べてくれる。
わたしも、池木くんに助けてもらったことがある。
その時の彼の笑顔と声が今も鮮明に記憶に残ってる。
やさしい池木くん。
池木くんは、私の嘘なんかを信じて、付き合ってくれている。
本当にありがたいけど、同時に申し訳なく思っている。
「あー」
このままじゃダメだとわかっている。
わかっていてても、この気持ちをうまく伝えられる自信がない。
ちゃんと自分の言葉で言わなきゃちゃんと伝わるはずないのに。
わたしはさっきまで彼の声をとどけてくれたスマホをじっと眺めながらじたばたしてた。
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