第1話『転校生の私と管理人さん♪』
桜が舞散る頃、一人の女の子が、学舎にやって来た。
名前は、姫神 響子。16才
両親の都合で、この街に引っ越してきた。
子離れ出来無い親達で、響子が寮で暮らすのを最後まで、反対していた。
やっとの思いで、説得に成功した響子は、
本日、当校初日だ。
きらびやかに装飾された、門には、案内係りの上級生だろうか?
男女二人が左右別れて、立っており、響子が門を潜ると、挨拶をしてきた。
「おはようございます!」
「新入生ですね?」
「あのう、、いえ、違います!」
「私、今日転校してきたんです!」
「そうでしたか、それは失礼しました。」
「教室は解りますか?」
「えーっと、二年生教室で、F組です。」
「それでしたら、この道を真っ直ぐ行って、学院の中に入ったら、左に曲がってください。」
「そうすると、二年生の教室があるからね。」
「ありがとうございます!、それでは失礼しま
す!」
響子は言われた通り進んで行った。
この学院は、男女共同ではなく、内部で二つに分かれている。
左側が女子の教室、右側が男子の教室だ。
「えーっと、、F組は、あった!ここだわ。」
「クラスも確認したし、職員室にいってみようかな。」
響子は職員室に向かった、職員室は女子の教室と男子教室の間にある。
響子は職員室に着くと、扉を開け挨拶をしながら入室した。
先生らしき人達が、沢山居て、その中から担任を探すのは大変だった。
「失礼します、おはようございます!」
「はい、おはよう、どんなご用件ですか?」
「私は、姫神 響子と申します、本日転校してきました。」
「転校生ですね?、クラスは解りますか?」
「はい、二年F クラスです。」
「Fクラスですと、担任は、『麻布 明日香』先生です。」
「麻布先生は、もう少しでいらっしゃいますから、そこの椅子で待ってて下さいね。」
響子が職員室に入ると、一人の教員が声を掛けてきて、担任が来るまで待つように言われた。
暫く、響子が職員室で、待っていると、
ロングヘアーで、茶髪の眼鏡を掛けた女性が、
職員室に入ってきた。
先程の教員が、アイコンタクトをしてきたので、
あの女性が担任だとわかった。
響子は、その女性の元へ向かい、挨拶をした。
「おはようございます、本日転校してきた。姫神 響子です、よろしくお願いします。」
「ああ~理事長から、、聞いてるわ、こちらこそよろしく。」
「じゃあ、教室へ行きましょうか?」
担任の麻布は、響子を先導して、教室に向かった。
急いでいて、気付かなかったが、廊下には、
様々な注意書きがある。
『廊下は走らない』 『横に並んで歩かない』
等、校則は厳しそうだ。
教室の扉前に来ると響子は、一気に緊張が走って、ドキドキして、鼓動が早くなってきた。
麻布は、先に入るぞと響子に、アイコンタクトを送り、教室へ入った。
「はーい!皆席に着け。、、今日は転校生を紹介する。」
ざわざわ、ガヤガヤ
「どんな子かな~」
「転校生?、いきなりね。」
「おーい!、入って来て良いぞ。」
担任の麻布に呼ばれ、響子は教室の中に入った。
教壇横に着いて、皆の方へ体の向きを変え、
自己紹介をした。
「皆さん、、初めまして、姫神 響子と申します、よろしく、、お願いします!」
パチパチ パチパチ
「姫だって~、良いなぁ~。」
「凄い緊張してるじゃない。」
(うわ~緊張した~)
「姫神!、お前の席は、一条の隣だ。」
麻布は、空いている席を指差しをしながら、
響子に言った。
響子は席に着くと、持ってきた勉強道具を机の中に入れる。
「私、『一条 萌歌』っていぃます~、よろしくね。」
「うん、宜しくね一条さん!」
(フワフワした子だな~、仲良く出来そう。)
「逢坂!、学級委員のお前が、後で姫神を寮に案内してやれ。」
「はい、分かりました、姫神さん、わたしは『逢坂 玲子』よろしく、、じゃあ、後でね。」
「はい!、よろしくお願いします。」
(学級委員なんだ~、凄いな~。)
「自己紹介も終わったところで、新入生を迎える為にこれから、体育館に集合する、さぁ皆準備をしろ。」
はーい!
体育館
ガヤガヤ
男女合わせた全校生徒が集まっていた。
新入生代表の挨拶が終わると、理事長が、指令台に立ち、全校生徒に向けて、挨拶をした。
見た目は、お年寄りのおばあちゃん。
「え~皆さん、お早う御座います。」
おはようございます!
「桜の彩る季節に本年も、無事新入生を迎え入れた事を感謝しております。」
「また、各学年の皆様の進級を心より、御祝い申し上げます。」
「私の『桜美学院』は、生徒達、一人一人の、意思を、を尊重し、自由にのびのび学べる様、取り組んでおりますので、悔いを残さず、頑張って勉学に励んで下さい、以上」
パチパチ パチパチ
「理事長の挨拶でした!。」
「では、各学年クラス事に、退場をお願いします。」
「さぁ、お前ら教室に戻るぞ。」
「連絡事項は以上だ、明日から本格的に授業が始まるからな、気合い入れていけよ!。」
「それでは、逢坂号令!」
「起立、礼!、ありがとうございました!」
ありがとうございました!
「姫ちゃん!、一緒に帰る~よぉ」
(いつの間にか、姫ちゃんって呼ばれてる~)
「姫神さん、寮に案内するから、着いて来て。」
「はい、分かりました、どんな所か楽しみです!。」
女子寮にて
「さぁ、着いたわよ、ここが姫神さんの部屋よ。」
「姫ちゃん、私達に挟まれてるぅ~」
「そう、右側の部屋が、萌歌の部屋。」
「そして私が、左側の部屋よ。」
「ここが私の部屋なんだ~、明日荷物届くから、部屋の模様替え楽しみ!。」
「それじゃあ、私は部屋に戻るから、何か解ら無い事があったら聞いてよね。」
「姫ちゃん、また後でね~、お夕食の時に、迎えに行くから~。」
二人と別れた響子は、部屋に帰った。
「今日から、一人暮らしだ~、楽しみ、夕方まで、時間あるから、後で学院の周り、散歩しようっと。」
響子達が、体育館に集まっていた丁度その頃、
一人の青年が、学院を訪れていた。
名前は、渋谷 宗一郎
彼はこの学院で働く、管理人の面接に訪れていた。
「あれ?おっかしいな、、確か指定された場所まで来てくださいと、書いてあるよな?。」
手紙には、門をくぐったあと、正面奥左側にある管理室まで、来るようにと書いてあった。
「しっかし、、物凄い広い学院だな~、こんな所の管理人なんてやったら大変だろうな。」
宗一郎はそう、呟きながら、管理人室の前まで辿り着いた。
扉前まで行き、ノックを三回した。
すると、中から、声が聞こえた。
「どうぞ、入って下さい。」
「失礼します、本日面接に来ました渋谷 宗一郎です!」
中に入ると、女性が一人椅子に座っており、
髪は三つ編みで、痩せていて、宗一郎より一回り違う、歳は30代位の女性だった。
宗一郎の挨拶が終わると、その女性は、何故か唖然としていた。
何か間違えたんだろうか?、失敗したんだろうか?、宗一郎は色々考えた。
暫くの沈黙の後、女性が口を開いた。
「あのさ、、面接は女だって聞いてたんだけど、、つか、女しか受けられないし、、。」
「は?」
「は?、、じゃなくて、此処女子寮な訳よ、
だから、男子禁制なのよ。」
「いや、そんな事言われても、、今日この場所に来いと、この紹介状に書いてあるんですよ。」
「ほら、見てください。」
宗一郎は、女性に紹介状を見せた、確かに
この管理人室が、示されていた。
「本当、、あ!、、でも残念ね、過去一度も、女子寮の管理人が男になった事は無いから、、うーん、、何かの手違いかも知れないわ。」
「そ、そんな、、」
「悪いんだけど、帰ってもらえる?」
「折角、ここまで来たのに、、男子寮ではなくて、女子寮だったのか、、」
「まぁ、、運が無かったと思って諦めてよ。
男子寮の管理人はもう、決まってるからさ。」
「、、、分かりました、、それでは、失礼します。」
宗一郎は肩を落としながら、管理人室を後にした。
「まさか、、こんな事ってありなのか、、」
女子寮、寮内
響子達が、体育館に集まっている時
女子寮には、不穏な人影があった。
「デュフフ、、確か今頃生徒は、体育館の筈、、今のうちにおパンティーをブラジャーを、、、デュフフ宝の山だ。」
「しゅごい!、、今時の高校生はこんな派手な下着を、、、。」
ガサゴソ ガサゴソ
「大収穫、豊作、最高、デュフフ、、、そろそろ、戻って来る、、早く出なければ。」
その時、誰かの足音が聞こえてきた。
「ぶほっ、、だ、誰か来た!」
女子寮廊下を歩いていたのは、『青山 陽子』だ。
この学院では、才色兼備で、責任感が強く、リダー的な存在だ。
「か、可愛い、、今だ、誰も居ないし、、
デュフ、襲っちゃおっかな、、、ど、、童貞ちゃうわ!」
「と、意気込んでるものの、騒がれたら不味いな、、でも、、シタイな、、。」
誰も居ない筈の女子寮の、部屋の扉が開いていた。
陽子は、それを確かめる為に、部屋を覗いた。
「おかしいわ、生徒は体育館に居る筈なのに、私以外に、誰か居るのかしら、、誰かいるのー?、、ん?、、人影、?、、誰!あなたは!」
「見付かっちゃった、デュフフ、見付かっちゃったらしょうがないよね?、、デュフ、、ヤッちゃおうかな~、、デュフ。」
「男!?」
「何で男が!、、あなた、下着泥棒ね!
許さないわよ!、お婆様の学院でこんな不埒な真似!」
「怒った顔色も可愛い、、デュフフ、、
でもね、ボクチン、アレ持ってるから怖くないよ~。」
サッ
男は、長い何かを取り出した、暗がりに光るのは、キラリと光るナイフだ。
陽子は咄嗟に、後ろに退いて、攻撃を避けた。
『!?』
「当たらないな~、デュフフ、そのまま、コレで、服千切ってやろうと思ったのに、、デュフ、動かないでよ~。」
「危ないわね、、誰があなたなんかに!。」
「お婆様の名にかけて、私があなたを裁いてあげる!」
陽子は、体制を建て直すと、男目掛けて、回し蹴りを放った。
「ぐほっ!」
回し蹴りは、男の腹にめり込み、男は後方に吹っ飛び、その衝撃でクローゼットから大漁の、下着や、ブラジャーが、落ちてきた。
「よ、よくもボクチンの宝を、、!」
男は、直ぐに立ち上がり、逆上し、陽子に突っ込んできた。
陽子はあまりの巨体に押され、体制を崩してしまい、その瞬間に男が振りかざした、ナイフで右手を負傷した。
「お仕置きの時間だよ、、デュフフ、、たっぷり可愛いがってあげるからね、デュフ。」
そこへ体育館から戻ってきた生徒の一人が、
陽子が刺された所を目撃した。
キャー! 誰かー!
その頃、手違いで面接すら受けれなかった、宗一郎は、管理人室目の前の、ベンチで項垂れていた。
「ああ、、折角、、アイツが通っていた高校で、働けると思ったのにな、、」
「俺は、、まだ、、何も出来ないまま、なんだな、、」
「そろそろ、帰るか、、、ん?、、今何か聴こえた様な、、気が、、」
誰かー! 助けて!
『!?』
宗一郎が帰ろうとした、その時、何処からか、悲鳴が聴こえてきた。
「間違いない、誰かの悲鳴だ、、女子寮の方か!、、。」
宗一郎は悲鳴のする方へ駆け出した。
一方陽子の方は。
「生徒が戻ってきた?、、ヤバイよ、ヤバイよ、、このままじゃ、、」
続々と生徒が、陽子の元へ駆け着けてきた。
そこに、姫神と、一条、逢坂の姿もあった。
「何かあったんですかぁ~」
「どうしたんですか!、、え!、、下着泥棒?」
「女子寮に忍び混んだのね、、許せない!」
「逢坂さん、あの生徒怪我をしてます、早く保健室に連れていかないと!。」
「あ、あれは、青山さん!。」
二人は対峙したまま動かない。
「ギャラリーが、、沢山集まったようね、、形勢逆転って所かしら、、」
「ぼ、ボクチンはまだ、、まだ舞える、、
ぬぉーーっ!」
右手を怪我した陽子は、一瞬動作が遅れ、男に回り込まれた。
腕を押さえ付けられ、身動きが取れない。
「デュフフ、、おっぱいが、、当たる、、デュフ。」
「触らないで、穢わらしい!あなたみたいな、、男に、、」
「そこのメス達、、動かないでよ、、動いたら、、服千切って、、エッチな事しちゃうよ、、デュフフ。」
「どうしましょう~、、陽子ちゃんがぁ~。」
「何とかならないんでしょうか、このままじゃ、、」
「人質なんて、卑怯よ!!」
「そろそろ、切っちゃおっかな、、デュフフ」
男のナイフが、陽子の制服に当てられた。
その時。
「どいてくれー!、、そこを開けてくれー!」
一人の男が、ギャラリーを掻き分けて、
陽子が居る部屋に、飛び込んで行った。
「おーし!、、何とか間に合ったな!」
『!?』
「おい!変態野郎!、、その子を離せ。」
「ぶほっ、正義の味方登場って事かな?」
「そんなんじゃねぇ!、、お前みたいな奴が許せねぇだけだ!」
「はい、はい、ワロスワロス、正義感振りかざした、正義マンですか、、本当に、お前みたいなイケメン野郎は、、滅べばいいんだ!」
「離せっていってんだろう!、イケメンとか
んなもんどうでもいいんだよ!、、努力もしないで、こんな事しやがって!、、何で人の為に何かを出来ねえんだ!。」
「今度は説教マンですか?ラノベの主人公○上当麻ですか?、、ボキにはそんなの効かないよ、、伊達に30年も引きこもりしてないよデュフフ。あ、、おっぱい当たる。」
「おーし!、もう分かった、、お前の根性、、叩き直してやる!。」
宗一郎は、一瞬で、男との間合いを詰めて、
顔面目掛けて掌底を放った。
その衝撃は、陽子の回し蹴りの何倍もの威力があり、男は再び吹っ飛んだ。
ドカッ ドーン!
「ふぅぅぅ、、押す!」
男から解放された、陽子は、宗一郎を一瞬見て、睨み付けながら、吹っ飛んだ男を取り押さえ、他の生徒と共に肩を借りながら、連行して行った。
「お礼は言わないわよ。」
「別に構わないさ。」
わあーっ
キャー!
目の前の捕物帖に、周りのギャラリー達が騒いでいる。
「あの殿方、、倒しちゃいましたぁ~すごいですぅ~」
「逢坂さん!、凄いですね、あの男の人、、ん
?、逢坂さん?聞いてます?」
「ん?、、あ、そうだね凄いね、、」
(やだぁ、めちゃくちゃ格好良い!)
「あちゃー、、またやっちまったなぁ、、直らないなこの癖は。」
宗一郎は頭をかきながら、反省していた。
「なんの騒ぎです?、、これは、、どうしたんですか!」
一人の女性職員が騒ぎを聞き駆けつけてきた。
「男?、、何で女子寮に男の人が!」
「違うんですぅ~、この殿方が、陽子さんを助けたんですぅ~!」
「そうです!、私達見ていました!」
「下着泥棒を取り押さえてくれたんですよ、
誤解ですよ。」
「なるほど、事情は解りました、、この事を理事長に、お伝え致します。」
「あなたも、一緒に来てください。」
「はぁ、分かりました、、」
宗一郎は、女性教員に連れられ、理事長室に案内された。
「どうなるんでしょうか、、あの男の人は、
いくら下着泥棒を取り押さえたからといって、女子寮に入った訳ですから。」
「大丈夫よ、理事長は優しい方だから、、」
「陽子ちゃんの怪我が心配ですぅ~」
「そうだね、先に保健室へ向かいましょう。」
コンコン
女性教員が、理事長の扉をノックした。
「お入りなさい。」
「失礼致します、理事長にお伝えしたい事があり、参りました。」
「お話は、孫から聞いております。」
「そこの男性に助けられたと。」
「此方へ来てください。」
宗一郎は理事長に呼ばれ、改めて、先程の事を、そして、自分の名前や何故この学院に居るのかを、説明した。
「なるほど、そうでしたか、此方の不手際で、不快な思いをさせてしまい申し訳御座いません。」
「そのうえ、孫の陽子助けて頂き感謝しております。」
「私は今回の事で、反省を致しました、矢張、こういう事態に備えて、男性の力が必要だと、痛感しました、女生徒達も不安がっておりまして、それに、あなたを気に入った様です。貴方さえ宜しければ是非、学院の管理人として、働いて欲しいのです。」
『!』
「本当ですか!、、是非やらせてください!!
ありがとうございます、、これでアイツとの約束を果たせます。」
「こちらこそありがとう、では、明日から、女子寮の管理人として、渋谷 宗一郎さん、宜しくお願い致しますよ。」
「はい!、任せてください!」
「それでは、失礼致します!。」
宗一郎は理事長室を出て行った。
騒動が遭った女子寮では、宗一郎の噂で持ち切りだった。
ガヤガヤ
「さっきは凄かったねぇ~。バシバシってぇ~」
「ですね、迫力が、凄かったです!」
「格好良かったわね!あの人。」
「でも、、何処から来たんでしょうか?。」
「連れて行かれちゃったよねぇ~。」
「大丈夫かな、あの人、、気になるな、、また会えるかな?。」
「そうだ、姫神さんに学院の周り案内するの忘れてた、、今から行くわよ。」
「わ~い!、皆でお出掛けですぅ~。」
「はい!、宜しくお願いします!。何があるのか楽しみです。」
響子は、逢坂に学院の周りを案内してもらうことになった。
ここは学院生達がが通う、商店街。
いらっしゃい!
いらっしゃいませ~
「さぁ、着いたわよ、ここが、『商店街』よ。」
「八百屋、肉屋、魚屋等、色々あるわ。」
「私はぁ~、お肉屋さんのコロッケが大好きですぅ~。」
「色々なお店が、あるんですね、、あ!私も好きですよコロッケ。」
「商店街を抜けると、公園や『ショッピングモール』があるわ。」
「お洋服は、ショッピングモールでぇ~、買うんですよぉ~。」
「可愛いお洋服がぁ~、いっぱいですぅ~。」
「あはっ、良いなぁ、私洋服少ないので、今度買いに行きたいです!」
(私の住んでた所、田舎だったから、楽しみ!)
「いいね、日曜日でも行こうか!」
「それと、公園は広くて、日曜日には、バザーとか、ステージで色々な催し物が、開かれるんだよ。」
「バザーですか!、見たこと無いです。」
「私達生徒も参加した事あるんですよぉ~。」
「そうそう、うちの学院は、地域活動もしてるんだよ、清掃したり、小学生や幼稚園、保育園の子達の面倒見たり、全部理事長のお考えよ。」
「去年は、皆でハイキングに行きましたぁ~」
「小さな子達はぁ~、元気いっぱいですぅ~。」
「そうそう、、一条なんか、小さい子達に、逆に面倒見られてたわよ。」
「面白そうですね、私の田舎でも、小さい子達を面倒見ていたので、大丈夫です!」
「一条さんは、、フワフワしてるから、きっと可愛いお人形さんみたいな感じなんですよ。」
「お人形さんかぁ~、沢山持ってますよぉ~。」
「まぁ、たんに精神年齢が、近いからじゃないかしら。」
響子達は、再び商店街へ。
「そうね、こんなものかしら、、他にも、図書館とか、市営プールとか、色々あるわ。」
「逢坂さん、一条さん、お二人共、案内して下さって、ありがとうございます!」
「どういたしましてぇ~。」
「私は麻布先生に案内しなさいと、言われたからしたんだからね!」
「逢坂さん、ツンデレですぅ~。」
「う、うるさいな、、行くわよ、そろそろ、夕食の時間だから。」
「はい!、お腹すきました~。」
響子達は学院に戻り、夕食の為『食堂』に集まった。
学院の食堂は、凄く広くて、グランド二つ分はある。
これも、理事長の提案で、沢山の生徒が、一度に、食事を採れる様にとの考えだ。
ガヤガヤ ガヤガヤ
「お腹すきましたぁ~、ぐぅぐぅ鳴ってますぅ~。」
「はい、はい、並びましょうね。」
「へ~、、こんな風になっているんですね、
凄く広いし、テーブルや椅子があんなに沢山!。」
「これも、理事長のお考えよ、のびのび食事を採れる様に。」
「夕食、朝食、昼食時、は、食べたい物を選んで、食券をカウンターで、受け取って、それを配膳係りの人に渡すの。」
「で、そのあとは、その場で受け取って、席に着くだけ。」
「え!、、お金は払わなくて良いんですか?。」
「ええ、入学金に含まれてるそうよ。」
「そうなんですよぉ~、だから、おかわり、し放題なんですぅ~。」
「萌歌、あんたは、食べ過ぎなのよ!
何回も並ぶんだから。」
「でも、時間は決まってるわよ、夕食は19時から、21時まで。」
「その時間を越えたら、怒られるわよ。」
食券には、麺類、ご飯類、おかず、デザートに至るまで色々と取り揃えている。
作り手は、有名な店のシェフに週代わりで、来てもらい、調理してもらっている。
響子達は、それぞれ違う物を頼み、席に着いた。
席には基準は無く、下級生、上級生等関係無く、一緒に食事を出来る様になっている。
尚、男子寮と女子寮は、上の階に行く程、上級生に下の階程、下級生の部屋構造になっている。
「皆さん、何を頼んだんですか?、私は、ハンバーグ定食です!。」
「私はぁ~、、オムライスと、焼きそばにぃ~、デザートはぁ~、パフェですぅ~。」
「私は、和食にしたわよ、刺身定食。」
「本当に、一条さん、、よく食べるんですね~。」
「さぁ、食べるわよ!、いただきます。」
「いただきますぅ~。」
「はい!いただきます!。」
「美味しいですぅ~、パフェ。」
「萌歌、あんたデザートから食べてるの?。」
「だってぇ~、美味しいんですもん。」
「美味しい!、、こんなに美味しいハンバーグ食べたこと無いです!。」
(んめぇ~なぁ、こったらくったのはじめてだぁ~)
「それは、そうよ、一流のシェフが、調理してるんですから。」
夕食は楽しく終わり、響子達は、女子寮に戻った。
「最後に、言い忘れていたわ、お風呂だけど、各部屋に浴室があるけど、他にも温泉やサウナもある施設があるからね。」
「温泉いいですよぉ~、、お肌に良くてぇ~
私は、毎日入ってますぅ~。」
「温泉!、、本当に凄い学院ですね、夢の様です!。」
「それじゃあ、私達は、部屋に帰るから、
改めて、今日から宜しくね。」
「今日は姫ちゃんと、遊べてぇ~、楽しかったですぅ~。」
「こちらこそ、今日は何から何まで、面倒見て頂いてありがとうございました!」
それじゃあ またねぇ~
逢坂と一条は部屋に戻った。
響子は部屋に帰ると、明日の授業の準備をして、お風呂に入り、就寝した。
「明日から、私の新しい日々が始まる!
どんな事が待っているんだろう~。
もっと、皆と仲良くなれると良いなぁ~。」
「遅刻しちゃいけないから、早く寝ないと。」
作者初めての、主人公が女の子で、始まった、
学院ハートフルストーリー
これから、響子達の成長が楽しみです!
皆さんも、彼女達の成長を見守りながら、
読んで頂けると、有り難いです。
では、次2話でお会いしましょう!。