俺らクラス転移三回目!!
「おーい、今日クラス転移あるってよ」
イケメンの天触勇者………別名「テンプレ勇者」が「今日の体育バスケだってよ」と言わんばかりのいつも通りのテンションでクラス転移があることを告げた。
「おいおいまたかよ」
「これで3度目じゃないかやれやれ」
「やれやれ………」
「まったくもうやれやれだなぁ」
もはやクラスメイト全員がやれやれ系主人公だ。
そう、俺たちのクラスは、すでに二回。クラス転移に巻き込まれている。
クラスメイト同士での裏切り? 寝返り? 殺し合い?
いや、なんかふつーに魔王倒したわ。
一回目はクラスメイト全員でダンジョンでレベル上げしまくり、魔王の侵攻イベントは経験値の塊で
地下ダンジョン最下層にいる邪神をみんなでフルボッコにしたらなんか帰れた。
二回目のクラス転移は典型的な異能バトル系だった。
それぞれ特殊な異能を持っていたけれど、一回目のレベル上げの効果が残っていたから敵の異能集団をさも異能を使っているていで物理で殴ったり魔法使ったり異能使ったりしてなんか普通に異能バトルの集団戦に勝利した。
その異能で予知夢を持っているのが、勇者の親友である夢川幸生………別名「夢察知」だ。
司からの夢のお告げで、今日クラス転移があるということがわかった。
「なぜか教室の床に出現している魔法陣を鑑定させていただきました。今回のクラス転移は………………無能力サバイバルです」
メガネをクイクイしながらそう言ったのは、インテリ委員長、院照学。別名「インテリ」。鑑定持ちだ。
「ネタバレしてんじゃねーぞ学!」
「怒ることじゃねーだろ。むしろありがたいくらいじゃ」
「授業ボイコットしてテント買いに行こうぜ」
そう。俺たちは、クラス転移三回目。
もはや不思議なことに巻き込まれるのは慣れたものだった。
すでにわかっているのであれば
もはや何も問題なかった。
「っつーか守神香がいれば次元転送ですぐにこの世界に戻れんじゃん」
む? 俺の名が呼ばれた。
俺の名前は守神香。別名主人公だ。
一回目に異世界にぶっ飛ばされた時、能力が低くて追放されたが、裏ダンジョンでなんやかんやあって次元の転送ができる魔法の論文を発見してみんなと協力して魔王を倒した後にみんなで邪神倒してそれっぽくみんなを元の世界に戻し
二回目の異能バトルでは能力のコピーというなろう俺TSUEEE主人公のような能力を持っていたので、クラスメイトみんなの能力をコピーして最強になっておいた。
味方にコピーもできるから、欲しい人にはコピーしてあげてた。
俺は昔はインキャオタクだったが今はそうでもない。
追放の経験で人と喋るようになった、ごく普通のオタクだ。
「じゃあその異世界に飽きたら戻ろうぜ。いいだろ香!」
イケメンの勇者が俺の肩を組んでニカっとする。ぐぅ、イケメンはこれだから眩しいぜ………。
「いいぞ。飽きたやつから転送しよう。」
インキャでオタクだったが、今では気さくに話しかけてもらえる。うれしい。
「おーい、魔獣討伐ポイントでキャンピングカー買えるけど、何台いる?」
「クラス全員で25人だろ。大型3台くらいでいいんじゃね?」
「BBQセットはいる?」
「いるだろ。肉も買い込んでおこうぜ」
もはや3度目ともなると、なんというか、遠足気分だ。
「………それにしても、異世界転移っていったらさ、ヒロインがいないといけないじゃん?」
「そうだな。」
「………………でもさ、うちの学校って、男子校なんだよな」
言うな。悲しくなる。
あとがき。
クラスメイト全員が複数回クラス転移してるような作品があったらおしえてください。むしろ私が読みたい。
最後まで読める程度にはなんとか読めたと思ってくださったら
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面白いと思ってくださったら★★☆☆☆
頭空っぽにして読めたなら★★★☆☆をよろしくおねがいします。