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経過、そして祭り

10話です

今回あっさりとしていますが次回で話が大きく動きますのでお楽しみに

「やっぱダメかあ……」


 レベルが上がり、ステータスを確認するも大した変化は無い。

あれから一週間。

 俺達はアイテム収集やレベリングに集中しており、お陰でシアターも順調に発展していってる。

 だが……、


  ■■■■


 PN  シンジョー

 レベル 18→19

 職業  グローイング


 HP 121/121 → 121/121

 MP  0/0  →  0/0


 STR 39 → 40

 BIT 34 → 34

 INT 31 → 32

 MND 30 → 30

 AGI 40 → 40

 LUK  1 → 0


 ■■■■


 ■■■■


スキル:なし


■■■■


「とうとうLUKが0に……主様何かに呪われているのですか」

「知らねえよ……というかレベル19なのにこのステータスはなぁ」

「まあグローイングですしねえ……」


 かろうじてSTRとAGIが40台に突入したものの、これではまともに戦えない。

 事実、ここまでレベルを上げられたのもアイテムで敵を倒したり、【ミラクルキャンディー】のおかげだ。

 ミラクルキャンディーは使用するとレベルを1上げられるというアイテムで、見つける度俺は使っていた。

 だが、そんな努力もむなしい結果。

 もうじきレベル20に突入するのに大丈夫なんだろうか……。


「あ、シンジョーどう?」

「察してくれ……」

「そう……」

「こっはーは?」

「ん、俺は今こんな感じ……」


 こっはーがステータスを表示させる。


■■■■


 PN  こっはー

 レベル 63

 職業  魔法戦士・超


 HP 5024/5024

 MP 2018/2018


 STR 1016

 BIT  655

 INT 1001

 MND  674

 AGI  815

 LUK  511


 ■■■■


チートすぎる……。

 前々から高かったが、遂にHPMP以外でも四桁台のステータスが出てきたか。

 そして魔法戦士という表示の隣に超、という文字がある。

 これは、特定の職業を極め続けた物が取得できる称号で、改、真、超、絶、極の五つが存在する。

 称号を取得すると、ステータス上昇や新たなスキルを覚えられるのだが……


■■■■


スキル1:魔力拡散

    <効果> 魔法攻撃のダメージを1/6減少させる。

スキル2:照準の奇跡

    <効果> クリティカルヒット発生率が30%上昇

スキル3:自動回復

    <効果> 戦闘中、5秒事に最大HPの1/16回復

     

■■■■


 スキルが優秀すぎる。

 魔法戦士は耐久力にやや欠けているのだが、魔力拡散と自動回復がそれを補っているのだ。

 詰まる所、魔法戦士には弱点らしい弱点が存在しない。

 魔法も40種類以上取得したという響の証言から、いかに万能かがわかるだろう。


「俺、本当に大丈夫なのかな……」

「まあ望みは薄いかと思いますねー」

「んなこと言うなよ……お前サポートAIだろ。お得意の検索能力で打開策を探してくれよ」

「そんな事言われましても都合よく……ん?」

「ん?」


 モモカが検索している途中、何かを発見したようだ。


「覚醒システム? 昨日までこんな情報なかったのに何故……?」

「……? どんな物なんだ?」

「あ、えっと……何でも特定の職業を極め続けると、称号取得ではなく覚醒が発生するらしいんです」

「発動するとどうなるんだ?」

「それが何も載ってないんですよ。ボクもさっき知った情報なので詳しくは……」

「ふむ……」


 覚醒システムか。

 特定の職業、というワードで少し希望を持てたが俺には関係無いだろう。

 だってこの職業、LUK0だし。


「主様は不遇でも、動画の方は評判いいですよね?」

「それな。話題作とは言えかなり再生数多いし」

「PART.1なんてもう700万再生行ったしね。これには住吉さんも驚いてたよ」

「少し動揺してたもんな。あの場面、動画で撮っておきたかったわ」


 そう、絶不調な俺とは裏腹に、動画の方は絶好調なのだ

 「西山オフラインが最速で完全攻略に挑む」という話題は瞬く間にネットで広がり、大きな話題となった。

 内容も当たり職とハズレ職の対比が見事当たり、西山オフライン史上でも類を見ない盛り上がりを見せていた。

 尚、一部のアンチには「シンジョーwww馬鹿wwwざまぁwww」等、大量のクソリプを送られたが。

 批判では無く、嘲笑目的のアンチが半数を占めているのがまた面白い。

 

「ま、動画もシアターも順調ですし、慌てず行きましょう」

「そうだな。あー強くなりてー」

「ここだけ切り取ったら主様ただのヤバい人ですね。トウィッターで拡散したら面白くなりそう」

「やめろやめろ、切り取りのねつ造はマジで洒落にならん」


 そう、順調ではあるのだ。

 覚醒システムが少し引っかかるが、まあいいだろう。

 俺はこれまで通り、出来る事をやればいいのだから。


 だが、これまで通り行かない事を俺達は知る事となる。

 それは五千兆円と人気実況プレイヤーが絡んだ結果だろうと……。


◇◆◇


それはとある匿名掲示板での出来事だった。

 始めはなんてことない愚痴……しかし


【五千兆円】スタシア愚痴スレ Part.24


334:名無しのアバター

つーか西山オフラインのせいで変な新規が湧いてシアター荒らしてくるんだけど。

何とかならんの?


335:名無しのアバター

わかる 

サービス開始日の方が民度マシだった 


336:名無しのアバター

どうせ案件だろうけどさあ

あいつらオンゲーにまで手を出すから変な新規が余計目立つんだよな

信者マジ害悪


337:名無しのアバター

まあ五千兆円が絡んでる時点で察し

てか、あんだけ稼いどいてまだ金欲しがろうとするのか

金に飢えすぎだろ


338:名無しのアバター

あのさ……頑張ったら西山オフラインのシアター特定できたんだけど……

画像→


339:名無しのアバター

>>338

ファ? 

マジじゃねえか


340:名無しのアバター

>>338

なんだこれは……たまげたなぁ


341:名無しのアバター

特定キタ━━━(゜∀゜)━━━!!


342:名無しのアバター

>>338

これは一波乱おきそうですね……


343:名無しのアバター

場所分かったんならさ……俺達で西山オフラインのシアターぶっ壊そうぜ


344:名無しのアバター

>>333

ぶっこむのはええよw

それでも気持ちわかるが


335:名無しのアバター

え? ガチでやる流れ?

でもやるとしてもどうすんのよ

こっはーの職業くっそ強いぞ


336:名無しのアバター

スレ住人が突撃して返り討ちになるイメージががが


337:名無しのアバター

ダメみたいですね……


338:名無しのアバター

いや、策ならある

俺、称号が超だし後は作戦さえ上手く……


339:名無しのアバター

俺も

てか知り合いに真や超の奴いるからそいつらも呼ぶわ


340:名無しのアバター

おっガチでやる流れか

なら俺も久々に本気だすとするか……


341:名無しのアバター

これは祭りが始まるな……wktk


 西山オフラインのシアターがスレ住人に特定されたことで、今スタシアに嵐が吹き荒れようとしている……。

 この騒動はスタシアというゲームを良くも悪くも広める結果となる。

そしてネット民はこの一連の騒動を、後にこう名付けた。



【アンチバーサスクリエイター】



「というかAIの情報ってどこから来てるんだ?」

「一応上のサーバーシステムからです。ボクの場合ハッキングが出来るので他のAIとは比べ物にならない情報を知れます」

「……サラッとやべー事を」

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