通貨&金属
通貨と金属の解説です。
通貨
単位:フォン
1フォン=1円ぐらい。
鉄貨:1フォン
銅貨:10フォン
大銅貨:100フォン
銀貨:1000フォン
大銀貨:1万フォン
金貨:10万フォン
大金貨:100万フォン
聖銀貨:1000万フォン
金剛鉄貨:1億フォン
神銅貨:10億フォン
黄金貨:100億フォン
基本的に硬貨の価値=金属価値と考えてよく、各国硬貨のデザインは大体違うが、硬貨の価値は統一されている。
これは国家間で定めた条約などではなく、魔物から様々なデザインかつ質量は同じ各硬貨がドロップしたことにより、慣習法として自然に根付いた。
実は太古にも同じような事が繰り返され、貨幣の質量が自然と統一された。因みに貨幣が魔物からドロップするのは【金忌の黄金都市】に存在する“大天恵”【富】によるもの。逆に硬貨や宝物を回収する存在もある。
これらの硬貨の特徴として、対価として捧げる事で“代償魔法”が使える。高価な貨幣ほど発動できる魔術の威力は高い。
この魔術の対価として使える事も、これらの貨幣の価値を保証している。極端な話し金が大量に発見されても、インフレになる前に消費できる為。
尚、黄金貨に関しては大規模な生け贄の変わりに使用でき、かなり大規模な魔術を発動できる。異世界召喚術もこの硬貨が使用される事が多い。
また、同じ金属で質量体積同じでも、非常に価値の高い硬貨も存在する。それは純粋にその硬貨に込められた技術によるもので、強大な代償魔法を使える為。黄金貨にも市民や奴隷、貴族や王、戦士の黄金貨と呼ばれるものがあり、表に示しているのは一番価値の低い奴隷の黄金貨のものである。
《金属》
金銀銅を始め、周期表に存在する金属、またその合金の物理法則は地球のものと同じで、特殊な世界以外この性質は不変である。
しかし魔力等の存在から物理法則は同じでも結果が異なる場合が多い。例えば電気抵抗が物理法則的に同じでも、電気の方が魔力で生み出されたものならば、通常青銅よりも銅の方が遥かに電流が流れやすい筈だが、魔力抵抗の関係から総合的に青銅の方が流れ易くなる。
このような事情から実際に使用して何かを作る場合は、地球と全く同じようには行かず、研究や微調整が必要になる。
また、一番の違いとしてはエネルギー=質量×光速の2乗とならない事である。これはエネルギーの一部が魔力に変換される為。核兵器はその自然由来の魔力がエネルギーを物質化しようとする為、相当な技術力がなければ造れない。
尚、地球に存在しない金属は錬金術で造られる事が多い為、一般的に魔導金属と呼ばれる。その殆どは少なくとも一つの性質が通常金属、その合金のどれよりも優れているとされる。
ウーツ鋼
美しい木目状の模様が特徴的な、錆びにくく鋼鉄よりも硬い金属。ダマスカス鋼と呼ばれる事の方が多い。
地球にある古いものとほぼ同じだが、性質が地球のものとはまるで別物の為、魔導金属の一つに数えられる。全魔導金属の中で一番作成が容易で、自然界には存在しない。因みに地球と同じ方法でも作成できる。
造る職人によって性能の幅が広い事も特徴で、模様が美しいもの程高品質と言う性質もあり、見掛けだけ良くできた偽者も良く出回っている。製品は鍛造物しか存在しないので、それを基準に見れば見分けられる。
一般人の手に届く範囲で最も強力な金属とされる。しかし腕のいい職人が造った武器等を金属の力だけで性能を乗り越える事は出来ない。これは職人が鍛造したものには、地球のものと違って何かしらの付与が施される為。
使い易いので資金に余裕のある中堅の武人が好む代物である。
高性能の武器等を求めるのならば、材質よりも普通に握って選ぶのが良いだろう。
異世界転生する際に持って行くと色々と強化もされるので、一番転生前に持っていると良い物と言える。
しかしかの【オカルト部転生~オカルトグッツは異世界でチートでした~】で語られる英雄達も流石に所持して転生しておらず、0を数えるのが嫌になる永い永い歴史の中で、誰一人やった事は無い。
アショーカ鉄
錆びない鉄。壊れ難くもある。
硬度を初めとした性質は鉄と変わりない。しかし錆びずに壊れ難い。例えば鋼鉄を切り裂く硬度などないが、アショーカ鉄の剣を鋼鉄の塊に思いっきりぶつけても壊れる事はあまりない。
最大の特徴は殆どの鉄の性質を残す事で、合金等も容易に作れアショーカ鉄の性質をそのまま鋼等に与える事が出来る。アショーカ鉄の性質を持ったウーツ鋼も製作可能と材料として非常に有能な金属。そのままではあまり使われない。
製作の際の難易度はウーツ鋼よりも低く、一般人でも手が届くお値段。見習い明けの鍛冶師でも作れたりする。ちょっとお高い家具等の材料にも使われ、幅広い人々が使用している。
値段こそ少々お高いがまず壊れない為、節約の観点からアショーカ鉄のフライパン等は大人気。
聖銀
銀よりも美しい聖なる銀。真なる銀とも呼ばれる。
決して錆びる事なく、非常に軽い。しかしミスリルで鍛えた剣は鋼鉄の鎧を刃こぼれ無く切り裂く事が可能であり、ミスリル製の盾は鋼鉄の槍に貫かれる事はないと言われる程の強度を持つ。
グラム単位の価値はその軽さから非常に高いが、希少価値は純金よりも上、アダマンタイトよりも下で、大体同じ体積で金の100倍の価値を持つ。その為純ミスリルの武具等は国宝級の価値が有る。身近な所でミスリルを見かけたら九割九部メッキだと思ってよい。
魔力伝導率が非常に高く、高度な魔導製品では欠かせない素材。魔術師の杖にも重宝され、ただのミスリルの棒でも非常に強力な武器となる。また、ミスリル製の武具は魔術を切り裂き破壊する事も可能。さらに聖が付くように不死性の存在にもダメージを与えられる。
加工は比較的簡単。高度な炉がなくても腕の良い細工師が加工可能な程度で、加工難易度にたいしては貴金属とあまり変わらない。魔力との親和性が非常に良いために、強力な付与も容易にできる。
通常の鉱山からは産出しない金属で、自然の魔力が流れる地脈等から産出する。
龍脈とも呼ばれる地脈を掘ってしまうと、魔力の流れが狂い大惨事が起こる可能性が高く、有望なミスリル鉱脈が見つかってもそこからミスリルが産出できるとは限らない。元々ミスリル鉱脈が少ない事に合せこの事情もある為、ミスリルは非常に高価な金属となっている。
またミスリルには錬金法が存在する。主に銀をミスリルに変換する方法で、莫大な自然のに近い純粋な魔力を銀に注ぐか、祷りを銀に込めて錬金される。
どちらの方法も簡単では無く、莫大な魔力に関しては生け贄を使って容易した国家も存在した程。祷りに関しても八人程の聖職者が三月かけて、聖水で満たした銀の杯をミスリルに変えるのがやっとである。
しかし超越的な存在、神々等の魔力ならば容易にミスリルを産み出せる為、神授の武具等でミスリル製と言うものは多い。ミスリルは稀少だが、百年程経った国には大体純ミスリルの宝具が有る。
因みに自然に産出される量が極端に少ない為、ミスリルは錬金術で合成される合金と誤解されやすいが、ミスリルは純粋にミスリルと言う金属である。元素では無いが、魔術を考慮した特殊統一理論では元素と混同しても問題ないとされる。
金剛鉄
最硬最重、破壊不可と言われる金属。
磨いた炭素よりも黒く光沢も少ない漆黒の金属で、魔力も熱も通さない。僅かな欠片でも重圧を放っており、重い云々以前に触れられる者は少ない。
その価値は同じ体積でミスリルの約10倍。金剛鉄貨すら所持していない国もある程で、稀少価値自体はそれ以上ある。しかし加工が困難で費用も材料費並みにかかり、加工しても使い手が存在しない場合も多くこの価値で留まっている。
だが同じ理由で加工品は驚く程高い。桁が一つ変わる事も。
非常に稀少な鉱物で鉱脈と呼べる規模の産出地はまず無い。大きな塊が見つかったら、そこは神代の古戦場か邪神か何かの封印された地と考えるべきである。どちらの場合も掘り起こさない方が賢い。
よって主な入手方は宝物庫に保管されているものを預けられる等、個人で所持する事は非常に難しい。
最も重いと言われる金属で、金の約2倍の重さを持つ。しかしアダマンタイトの性質の一つに大きさの維持と言うものがあり、ほぼ無制限に重くする事ができる為、本来の固有質量はあまり知られていない。
その硬度も堅牢無類と評され、傷つける事は不可能とされる。実際、純粋な硬度のみで神の類いをアダマンタイトで囲めば封印できる程。尚、この硬さからアダマンタイトメッキは存在しないと考えてよいので、もしアダマンタイトらしきものを見掛けたらまず全部本物のアダマンタイトである。
しかし一応金属の性質を持ち、極端な熱や極端に強力な電流を通し、極端に強大な力を与えると延性展性を示す。これらを利用してアダマンタイトの鍛冶道具ならば辛うじてアダマンタイトを加工できる。
因みに最も行われる加工法は黄金貨を使用した代償魔法の力業。
一応錬金法もある。主に鉄を圧縮し続ければいい。具体的には1000メートル級の山程の体積の鉄を林檎サイズにして数年置く。
この方法で錬金するとそのままの質量よりは遥かに小さいが、あり得ないレベルの質量を持つ為、加工するためには莫大な熱量を与えて体積を増やす必要がある。
神銅
至高の金属。神の金属とも呼ばれる。
神々が自らの神器に使用すると言われる幻の金属。オリハルコンの杖から放たれる魔術はミスリルを蒸発させ、オリハルコンの剣はアダマンタイトの盾を切り裂く。
常に暖色の光を自ら放ち神々しい。所持しているだけで英雄扱いされる程。
加工と所持者次第であらゆる性質を持たせられる金属で、逆に言えば飛び抜けた性質は見掛けが美しい以外それくらいしかない。その為単体での性質はよく判っていない金属である。
他に唯一判っているのは認められた者以外を弾くと言う性質で、大抵の者は触れることすら出来ない。例外は神銅貨のみ。
その希少価値は同じ体積でアダマンタイトの約10倍。オリハルコンの鉱石自体はアダマンタイトと同程度産出されるのだが、アダマンタイトやミスリルとは違い純粋な状態で産出されず、他金属で言うところの還元の作業が必要。この行程の難易度が不可能な程高くほぼ行えない為、その価値は非常に高い。
オリハルコンの錬金術の方がよく行われる。そのせいで合金扱いされる事が多い。
因みにオリハルコンの錬金法は、世界征服が可能な程の力を持つ英雄の武器を鍛え続けると言う方法。
もしかしたら神の領域に至って造った方が早いかもしれない。
神銅と呼ばれるのは銅の武器を使っていた英雄がそれをオリハルコンに昇華させたからだとか。
神緋銅
オリハルコンを加工してのみ入手可能な金属。何故か合金ではなく純粋な金属。
オリハルコンに不壊と吸収の属性を持たせ造られるもので、熱や魔力、生命力を常に広範囲から吸収しており、表面は常に炎のようなものが揺らめいて見える。また、触れると熱を取られる為に冷たい。しかし直接触なければ吸収するために集められたエネルギーが周囲に存在する為、高い熱量を持つ。
これらの特性から非常に扱い難いが、吸収したエネルギーを扱えるために強大な力を持つ。下手に使うと周囲が極寒の砂漠になり、使用者もほぼ確実に消滅する為、魔王に世界を滅ばされかけるような、最終局面でしか神も使用しない。
自然にはまず存在しない金属だが、かつて使われたものが終焉を迎えた地に遺されている事がある。因みに希少価値云々以前に置いておくだけでも危険な為、所持している国家はまず無い。
《おまけ》
神銀
至高と讃えられるオリハルコンを越える至宝の金属。
神金
至高と讃えられるオリハルコンを越える至宝の金属である神銀を越える形容し難い至極の金属。
金剛
最硬と讃えられるアダマンタイトを砕く事の出来る不壊属性のオリハルコン、それを更に砕ける神銀や神金を砕ける最硬不滅の存在。
理解できない金属
シリーズもの。ユートピア村の村人のみが扱える金属の総称。名前の通り金属と言う事しか判らない。大体一点物。