モブ紹介 美少女開発部
八十三話に登場した美少女開発部員の紹介です。
・クロノテア・アグルメスタ
第3美少女開発部部長。魔法科。
狂信的に神を奉じる神官ながら、賢いが故に神の不存在を証明してしまい、信じる神を自分達の手で生み出すと考えるに到った狂気の一族の次期当主。
神は信じる者の心の中にいると言う言葉を聞き、ならば自らに神を宿らせようというアプローチで神の生成に挑んでいる。それがある程度成功し、神かは兎も角強大な力を得た才能があったタイプの狂人、即ち天才。
得た力で更に研究が捗り、更に力を得てとの好循環で一族の研究を千年近く進めた神に届き得る、と言うよりも何れ飛び越えそうな天才であり、既に少なくとも人の領域からは逸脱している。
神を生み出そう、自らを神にしようと考える狂気の神官だが、不存在であっても神の教えを信じ実行する事から、深く知らなければ親身になって信者を助ける人の良い神官でもある。言動もマッドサイエンティストっぽいがよく聞けば徳が高く、信者でなくとも困っている人には手を差し伸べる善良な聖職者。
信仰する神が存在しなくとも、その偽りの神の教えもまともで、穏健かつ人々の為の秩序と道をもたらす教えを説いていたりする。
そして、信者や善良なる者を迫害しようとする宗教が現れれば、相手の教団が信仰する神が実在すると分かっても滅しようとする。それどころか信仰する神がいなくなれば迫害が起きる事が無いと考え神を滅ぼそうと行動している。
神の残骸が手に入れば神の生成が大きく前進するだろうと考え、敵対宗教が現れれば神を畏れるどころか進んで滅ぼそうとする神の天敵。神を滅ぼした事はまだ辛うじて無いが、滅ぼした宗教国家は現時点でも片手の数では数え切れない。
能力的には神が地上にさえ降臨すれば神格によっては滅ぼす事が十分に可能な力を有している。まだ神敵と見做されても神が降臨し神罰を下さないのは既に彼の力を怖れて隠れているからだったりする。
聖職者の鑑のような存在であり、神敵の鑑である様な狂気の天才。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【神敵大聖者の昇神紀】である。
・パルウェル
第3美少女開発部部員。魔法科。
魔法陣による魔術が主流な世界で魔法陣の仕組みを解き明かした少年。
幼少の頃、身体が弱く家から出られなかった彼は家の窓から見える魔術師ギルドの訓練場を見ていた。そして学校に行きたかったがあまり行けず、本が高価な為に自習も出来なかった彼は魔術師達が画いた魔法陣から文字を学んだ。彼の世界では誰も真の意味を理解出来ていなかった魔法陣の文字を。
誰に教わる事も無く、故に先入観など無く魔法陣の文字を学んだ彼は何時しか完全に魔法陣を理解出来る様になる。そしてまさか魔法陣の仕組みを理解したとは思わず、魔力量も見出されるほど多くない事から特に魔術を学ぶ事なく育つ。
故に余計な知識が身に付かず、独自に伸び続ける。そんなあまり教えられずに自分で学んだ方が伸びる少年。他にやる事、出来る事も無かった為に知識を吸収し続けた。
アンミール学園へは実はアンミール学園の分校だった近所の学園に刻まれた術式を画いて整理してみた際、転移術式が完成し門が開門、そして当然の様に通う事になった。
第3美少女開発部に入部したきっかけは美少女を生み出したいから、では無くそこで使われていた術式に対して素晴らしい本に出会った時の様に感動したから。
比較的一般的な感性を今はまだ持っている新入生。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【術式小説家は英雄譚を綴る】である。
・ヴェッシェル・ノーツ
第1美少女開発部部長。錬金科。
贋金造りにより莫大な資金を用意し、世界を変えようと活動してきた革命一族の跡取り。贋金造りの過程で錬金術の才能を開花させた。
偽造偽装全般に対して絶大なる才能を有し、一族の様々な教育も最高の糧として自らのステータスを表記上のみならず世界に対しても偽り力を引き出す程の力を有している。
ある時裏取引をしていた貴族や組織に贋金製造技術を狙われ襲撃され、一族は逃げる事に成功するも散り散りになる。
彼は偽装技術で幻覚を生み出し襲撃者を暗殺、更に変装し成り代わり雇い主の貴族を暗殺し成り代わる。そして一先ず一族と合流する為にその貴族の力を使い、ある意味表で活動する様になる。
加えて襲撃者達への報復を開始する。まずは裏社会の組織を貴族として正面から武力で制圧。続けてそこで態とらしく繋がっている貴族とのやり取りを示した資料を回収。そしてまた軍勢を率いて制圧と繰り返した。
自らが使える戦力は襲撃者達、その損耗など知った事ではないと通常では出来ない、あり得ない危険な強行作戦を決行し、敵対者を殲滅。投降した者達も使い潰し、襲撃者達を殲滅した。
そして一族も同じ様な事をしており、気が付けば三国を乗っ取っていた。そんな贋金が無くても実は力で革命を起こせていた一族で最も才能を有し、最も才能を伸ばした贋金職人。
襲撃者達の殲滅後も成り代わったままで、元の目的、革命をある種穏やかに、見方によっては無血で行っており、本物の成り代わった貴族本人は悪評だらけであったのにそれを容易く覆し、名君主だとの評判も手に入れている。
贋金造り、錬金技術の方面では素材を誤魔化す、外見のみならず性能までも再現させる技術に昇華させて乗っ取った国々での産業的な革命も行っている。
また偽りの命など、偽りで有れば神に等しき奇跡すらも起こせる能力を有しており、属人的な能力も非常に高く、偽らない方が多くを得られる力を持っているが、最終的な目標は世界を変革する事、より良きを目指している為に多くの人々を動かせる偽貴族と言う立場で活動を続けている。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【偽物革命〜偽りは本物を超える〜】である。
・オズバーン・フォン・ホルメンタール
第2美少女開発部部長。聖者科。
不浄を見分ける魔眼と浄化の才能を合わせ持ち、効率かつ強大な浄化能力を持つ聖人。本来は単体ではアンデットのような強い不浄を持つ相手しか倒せない特化攻撃、浄化能力で魔物を瞬殺出来る。
魔眼の影響で不浄が不浄感溢れてはっきりと認識出来る為、不浄が大の苦手。不浄なる魔物などを浄化するだけでは満足せず、美しい存在に書き換えたいと思う様になり、アンミール学園では魔物の素材などから美少女を生み出そうとという目標を持つに到った。
魔物を瞬殺する毎に魔眼の力も高まっており、不浄に慣れるどころか年々許せなくなっている。そして不浄の反対との差を濃淡としても把握出来る様になっており、例えば道具であれば部品の組み合わせなどの最適解がある程度分かるようになっており、結果として様々な面で完璧主義に近くなっている。
実家は教会の幹部を代々輩出する家系であるが、それ故に見える不浄、腐敗した内部も見ており、それを正す活動もしている。正義だから、それは間違っているからという理由では無く、許せない程にそれが醜いから。
不正の証拠なども不浄として見える為に、次々と発見し告発。武力行使も魔物を大量に討伐して鍛えた事から通じず、暗殺なども不浄として見抜ける為に教会の改革は簡単に成し遂げた。
見えている世界が色々な意味で異なる為に、どこか浮世離れした様に雰囲気を纏っているが、何故かアンミール学園に来て魔獣素材から美少女を生み出そうとし始めたので、かなり俗物っぽくなっている。
しかし実家のある世界ではそれが露見しておらず、人々からは不正を許さず圧倒的な力で不浄を浄化する神秘的な聖人だと認識されている。
因みに、美少女を造りだそうとしている自分や部員達には不浄が見える事も有るらしいが、何故かそれは許容しているどころか気にしていない。不浄が見えるのが完璧主義や不正を許せないきっかけでこそ有るが、別に不浄が見えて生活に支障があるレベルでもなく、割と単に性格で歩んで来た面が大きい。
そんな魔眼を持って生まれて来たキレイ好きにして完璧主義。性格と能力がある意味合致し、ある意味乖離している。そんな能力の組み合わせと性格により力を得た聖人。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【潔癖で完璧なカタルシス】である。
まだ名前を付けた登場人物だけでも九十人近くいました……。