モブ紹介 アジェンリッヒ帝国の龍肉採取組
順番通りでは有りませんが、七十八話から登場のモブ紹介になります。そこそこまとまったモブ達から投稿していきたいと思います。
・クラオシフォン・ミラ・レムル・フォルテモン
魔導具科。三年十三組。
性能の高い魔道具を開発するが、センスが悪い天才マジックアイテム職人。魔力の流れが細かく見れる魔眼を有し、材料の魔力を分析する事で効果的かつ安定的なマジックアイテムを開発して来た。魔力感知系の魔眼は特段珍しいものでは無く、その高いマジックアイテム開発能力は発想力と分析、理解能力による部分が大きい天才。
ただ、余計な部分まで天才的なのでセンスが壊滅的。余計なデザインをおまけして造ってしまう。
最低でも押しキャラのペイントなどが付属し、酷い場合は形状そのものが歪。本人は性能的部分の開発よりもデザインに時間をかけて制作している。
フォルテモン王国の王太孫。血筋的にも才能的にも申し分無いどころか歴代の王族の中でも屈指の才能を有しているので次期王は彼しかいないと評価されている。が、デザインセンスだけは国の伝統を破壊し得るものなので現在フォルテモン王国では急ピッチで夫を尻に敷けコントロール出来る才女な婚約者を探し育成している。
アンミール学園へは勧誘されたのと、強めな婚約者達から逃げる為に二つ返事でやって来た。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【天才発明王子の逃亡録〜婚約者達の我が強くて困っています(自業自得)〜】である。
・クレーク・モール
環境科。三年十三組。
あらゆるものを分解し、原初に還す環境再生師。魔法技術が進んだ結果、荒廃してしまったメルリローア世界出身。魔法技術により汚染される前の環境に戻す事が出来、この力で人類を救う為に再生環境を増やし、結果的に国創りをしている。
尚、メルリローア世界ではもはや人類は風前の灯、よくある文明崩壊後の世界の末期も末期なので、よくある人間同士のサバイバルにすらならず、かなり平和的にトントン拍子で人を集め、国創りが進んでいる。かなり平和的な建国王。
魔獣等も跋扈する世界ではあるが、彼が唯一の希望なのでかなりがっちり、と言うよりも戦う力のない者以外の総出で守られている。その為、戦闘も苦手。
アンミール学園に来て、初めて自分が強いと知った。そして敵があまりいない環境に居たからこそ、敵対者には恐ろしく容赦が無い。くだらない理由(終末世界基準)で争うものに対しては超武闘派と化す。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【文明再生は環境再生から〜環境破壊が深刻です。再生したら何故か王になりました〜】である。
・レシェシャイン・リープルマーグ
再興科。三年十三組。
誇り高き元貴族。百年近く前に失った爵位を取り戻す事を目標に活動を続けている執念の一族の次期当主。地位も名誉も資産も無くなっても、貴族としてノブリス・オブリージュを体現するため慈善活動等を続けている。
地位等を失っても積み上げて来た騎士としての剣術や魔術の知識は残り続けていたのでそれを熱心に学び実力をつけている。慈善活動の資金を集める為に主に冒険者としての活動も日常的に行っており、そんな努力や執念の結果、国内最強であっても温室育ちの騎士団を凌ぐ力を身に着けている。
そして慈善活動の結果、何故か反王国の思想を持った者達が集まり、最大規模の反政府組織を率いる事になっている。本人も良かれと思って悪徳貴族を容赦無く武力で制圧し、民の保護という事で悪徳貴族の領地全体に慈善活動、事実上の統治を行うので領土を拡大する新国家の主になりつつある。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【良かれと思って叛逆記〜慈善活動の果ては国造り〜】である。
・テトラ・アルモット
従者科。三年十三組。
万能メイド。リープルマーグ家が没落してなお、代々仕えてきたアルモット家の長女。レシェシャインの専属メイドであるが、実際は幼馴染の関係。対外的には万能メイドとして仕えている。
レシェシャインと同様に失わなかった戦闘技術や知識により幼少より教育されており、魔法に関しては特に才能もあり、温室育ちの宮廷魔導師団を超える実力を身に着けている。当然のようにレシェシャインの冒険者活動にもお供する為、実戦経験も積んでおり現在王国一の実力を持つ魔術師である。
加えて暗器の扱いも得意。暗器だけでも大抵の相手には無双できる。そして勿論、本業である家事全般も得意。魔法の実力も相まって、お屋敷も一時間で完璧に掃除できる。どの分野でもトップを狙える。
情報戦も有能過ぎて、味方を増やしている内に集め過ぎて王国転覆も可能な反政府組織まで作ってしまった。王にだってなれる素質を持つ。が、メイド業以外に興味は無い。何か途中から国を造っていてもメイドと言い張る。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【良かれと思って建国記〜万能メイドの完璧仕事術。あれ? サポートし過ぎた?〜】である。
・リキュア
経営科。三年三十二組。
時間属性魔術師。マルガメナク世界唯一の時間属性魔術師であり、未来予知や寿命を迎えた物の修復など時属性を駆使して巨万の富を築く少女。地元では凄腕の修理師として名が通っている。時属性の適性は余りにも珍しい為、彼女以外は専門家でも時属性魔法の存在を半ば伝説の中にしか知らない。
魔術師として大成出来る才能を持っているが、父親が優秀であるがお金に無頓着な発明家なので、家計の一切を取り締まるようになった母親の影響で稼ぐ事しか興味が無い。
巨万の富を築いてもそれは変わらず、平民であるにも関わらずその財と商才に目をつけた貴族、果ては小国の王子からも婚約を求められているが、父親が経済的に駄目なだけあって婚約者を商売の邪魔と考えその方面へも一切興味が無い。
人を雇い使うが、基本的に自力で何とかしようとする。そして戦闘的な面でも時属性魔法を駆使して何とか出来てしまう富、人員、そして戦力を有する小国並みの力を有する少女。
財を無視して彼女に本気で惚れている人々は多いが、それには気付いていない。ただそろそろさらなる飛躍の為に、爵位を実質的に婿を迎えると言う形で買おうとしている。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【時間属性魔術は万能です】である。
・ニレーナ・ブリュゼ・クラビィアヌス
王侯科。三年三十二組。
重力属性魔術師。クラビィアヌス侯爵家の御令嬢。クラビィアヌス家は世にも珍しい重力属性魔法の適正が代々受け継がれる家系であり、彼女はそのクラビィアヌス家でも天才。彼女の住むサザルエヌス世界史上、最も重力属性魔法の才能に溢れている。
サザルエヌス世界はダンジョンが魔獣よりも階層を増やし続ける世界であった。加えて異空間ではなく外で階層を増やし続ける事で、世界は拡大を続けていた。その弊害として重力加速度が大きくなり続ける世界であった。
クラビィアヌス家はそんな世界で重力の結界を張り、重力を軽減させる役割を担った家であったが、何百年もその重力状態を維持し続けた事で、人々からその有難みは忘れられ、重力魔法という役に立たない魔法以外まともに使えない一族として寧ろ蔑まれていた。そして彼女の代で事件が起きる。数百年前からの盟約で、百年毎に王家と婚姻関係を結んでいたが、王家はその盟約により彼女と結んでいた婚約を破棄したのだ。
そして遂に国に愛想を尽かしたクラビィアヌス家は国を抜けた。領地毎空に浮かぶという方法で。彼女の重力魔法の才能は優れた魔法道具の作製を可能とし、広大な土地を浮かせる事までも可能とした。
そんなサザルエヌス世界の上に色々な意味で君臨する少女。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【国を抜けさせていただきます。物理的に】である。
・ガルシア・カノアス
冒険科。三年三十二組。
生まれながらの冒険者。両親はゾーア世界において始めて飛行する乗り物を開発した天才宮廷画家と天才宮廷錬金術師であり、前人未到の大魔境を開発した航空艇で空から偵察する調査団の一員、整備係であったが大魔境で墜落。何とか魔獣のいない安全地帯に逃れる事に成功するも周りは全面大魔境で閉じ込められた。仕方なくそこで過ごしていく内に産まれたのがガルシアである。
濃度の濃い魔力に産まれる前から曝され続け、普段口にする食料も特殊効果を持った希少素材。生き残る為に調査団の騎士や魔術師、冒険者から鍛えられ続け、同世代どころか師匠であり精鋭であった調査団員を凌駕する力を十歳の頃には身に着けた生まれながらの逸材。遂には新たな飛行艇の材料を魔獣討伐により集めきり、外に生還する事に成功した。
そして調査団の面々は忘れていた。ガルシアに常識を教える事に。そして何気に調査団の面々も忘れていた。常識を。
普通にゾーア世界最強な彼は、その常識外の力で世界をかき回し、押し込まれるようにアンミール学園に来た。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【世界最強、出没注意!!】である。
・ハマス・アガムノーア
鍛冶科。三年三十二組。
固有スキル〈柴刈〉を持つ鍛冶師。自分達で木を切り炭を造りそれによって鍛冶仕事をするアガムノーア工房の後継者。先祖である伝説の鍛冶師アガムノーアの名を受け継いだ四十七代アガムノーア。
しかし彼の出身であるドゥークドラシル世界においては新世代の戦士として知られている。
ドゥークドラシル世界の世界樹ドゥークドラシルが汚染されてしまい、かの世界では多くの植物が魔獣化してしまっている。彼の固有スキルは木を切る事に対して強力な力を発揮する力であり、それは植物の魔獣に対しても有効であった。植物の天敵と評せる程に相性が良く、本人は鍛冶の為に柴刈りしているつもりが、多くの脅威を討ち祓う次世代の英雄として期待されている。
尚、本業の植物型魔獣の素材から作った炭を用いた鍛冶も上手くいっており、鍛冶の腕前も磨かれており、個々の部分ではまだ未熟な部分があるが総合的には世界トップレベルの武具等を打てる様になっている。
しかし強くなった結果、周りに自分よりも強い者が居なくなり、より良い武器は強者が使ってこそ意味のあるものである為、自分の武器しか造れない状態になっている。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【鍛冶師は他人の武器を造れない〜だって、俺の方が強いんだもん〜】である。
バーネッサ
工学科。三年二十一組。
付喪神使い。万物に意志を宿らせる事が出来る力を持つ。死霊魔術師の家系出身で、彼女はその家系の落ちこぼれなのだが、死者を弄ぶ行為だと現代では死霊魔術が廃れおり、死霊魔術の才能が廃れてゆくのも運命だと特に差別されることなく普通に愛されて育った。
そして死霊魔術家業が廃れた為に一家で工房経営をしており、そこで付喪神使いの才能と合わさり天才技術者の名を欲しいままにする。
魂を付与するのでは無く、意志を直接生み出し付与すると言う一見は死霊魔術のようでも明らかに規格外な能力を有しているが、普通に能力を活かせた為にその部分には彼女を含めて誰も気が付いていない。
その実、死霊魔術のその先、神の領域に足を踏み入れた到達点の一人。しかし他の術等を極めその領域に到達した者は彼女の世界において存在しないので、概念としても知られていない。後世において初代なんちゃら王等と呼ばれる存在。
しかし彼女は神の領域に足を踏み入れた存在でも、死霊魔術師でもなく、自分を技術者だと認識している。アンミール学園においては技術者も普通に規格外しかいないので、その認識が変わらなくなっている自称普通の技術者。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【自律技術で魔法世界革新を〜何か創世だとか騒がれていますが、私は技術者です〜】である。
・ビリオン
音楽科。三年二十一組。
糸を匠に操り音楽を奏でる音楽家。様々な弦楽器の音を奏でる事が出来る。元々は諜報員であり糸を使った戦闘も得意で、音楽と戦闘糸術を組み合わせた戦闘術により音楽家でありながら強い。
広範囲の音を同時に聴き取れる固有スキル〈豊聡八耳〉を持って生まれた孤児であり、幼少期に諜報組織に引き取られ育てられた。
しかし敵国との歴史的和解が成立、諜報組織もそれに伴い縮小化され配置部署が変わる。諜報員として様々なところに潜伏出来るよう幅広い技能、器用貧乏的ではあるが戦闘から家事掃除、経理も簡単ではあるが出来る能力が認められ、特に遠くからでも声を聞ける能力をかわれ護衛兼執事としてワガママ姫の担当になる。
そしてワガママ姫の命令に応えている内に、いつの間にか音楽の才を開花させた。尚、アンミール学園に来たのも姫のワガママがきっかけである。
敵対者や敵対組織がある訳でも無く、強大な魔獣の脅威が迫っている訳でも無いのに、ワガママの結果として戦闘力まで高めた。
しかし決して本人は認めないが、諜報員時代とは異なる明るいその時間を満更でもないと思っている。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【馬車馬の耳に旋律〜諜報執事、音楽家になる〜】である。
・メゼリア・マスター・ビルペオン
騎士科。三年二十一組。
万能騎士。元々は落ちぶれ貴族の長女であり、王族でありながら庶子である為に冷遇されていたレミアフィーレ第六皇女のメイドとして雇われた。魔法の才能が評価に直結するゼモルオーク魔法帝国の貴族でありながら、属性魔法が使えない落ちこぼれである為に、同じく冷遇されていたレミアフィーレ皇女のメイドに選ばれた。
そしてレミアフィーレ皇女に放出系魔法の適正が皆無に等しいものの、付与魔法の適正が高い事を見い出され、多彩で強力な魔法が使える様になった。その事でレミアフィーレ皇女に心酔し、狂信的なまでの忠誠を誓っている。
あまりの忠誠心の高さに、他の従者共々勝手にレミアフィーレ皇女を世界の支配者にしようと企んでいる。メイドなのに騎士の役割も勝手にしだした。ただレミアフィーレ皇女の名声、評判を第一に考えて行動している為、人々を苦しめる魔獣の討伐や孤児院の設立や支援など、他の王侯貴族が手を出さない慈善活動の様な事をしているので比較的穏やかに野望が進行している。
本人としては、高まったレミアフィーレ皇女の名声を恐れる王侯貴族からの襲撃を待って返り討ちかつその権力を簒奪しようと、鴨が大義名分背負って来るのを待っているが、来ないのが悩み。普通に彼女達の一段が瞬く間に力を付け過ぎてそんな王侯貴族は手を出せずにいる。
最終目標はレミアフィーレ皇女を神格化して後世まで崇敬され続けるようにする事である。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【メイド騎士の壮絶野望〜姫様こそこの世界の最高神である! 姫:「いや違うから! 普通の人間だから!」〜】である。
・カヨ・キサラギ
封印科。三年二十一組。
〈鏡魔法〉の使い手。ゼナーク世界は鏡合わせとなった世界が存在しており、ゼナーク世界唯一の鏡魔法使いである彼女は唯一その世界に出入り出来る鏡世界の支配者である。
カサラギ家は代々鏡魔法の使い手を輩出する特殊な家庭であり、幕府の重臣や大名の鏡に干渉しこの世で最も強い武士は? 最も美しいのは誰? と言った質問に貴方様ですと答える謎の仕事をしていたが、誰に対しても貴方様ですと答えていた事がバレて、実のところ単に幕府の財政難でクビになったどころか領地取り上げになる。
そして国中の鏡魔法を解いたところで、リソースを注ぎ込めば鏡世界に入れる事に気が付く。領地が無くなった彼女はこれ幸いと家族と共に鏡の世界に移住、スローライフを開始する。
一方その頃、鏡魔法が解かれた各地の鏡からは封印されていた魔が解き放たれていた。実はカヨ達も忘れ去っていたが、本来キサラギ家の役割は鏡世界に封じられていた魔の封印の維持。だがそんな事を知らない彼女は魔が解き放たれ安全になった鏡世界を独占し、しかし別にそこまで広くなくていいと住みやすい土地でスローライフを送る。
だが、魔が解き放たれゼナーク世界が騒がしくない筈が無く、時に災禍から逃れる難民を受け入れ、名実共に鏡世界の支配者として君臨する。しかし一番の望みがスローライフを送る事だというのは変わらない。そんなのんびりしたいのになかなか叶わない系支配者。
アンミール学園では封印科に所属しているが、これは鏡世界の方に外敵を入れない為に学んでいる。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【鏡の世界の唯一女王〜スローライフを送りたいのに世界が許してくれないようです〜】である。
・パルフェ・エノール
従者科。三年二十一組。
〈掃除魔法〉スキルを持つお掃除専門メイド。あまりに強い掃除魔法の適正に引っ張られて他の魔法が使えない。しかし掃除全般に対して絶対的な適正を持つ。
彼女の出身であるゼモルオーク魔法帝国は絶大なる魔法の力を有し魔法帝と讃えられた皇帝により建国された国であり、人々は魔法の才により評価されている。そんな国において落ちこぼれであった。
しかし同じく冷遇されていたレミアフィーレ第六皇女のメイドとなった事で才能を開花させる。そして単に掃除するに留まらず、姫に近寄る塵芥の掃除も自主的に行うようになる。
恐ろしい事に彼女の掃除に対する適正は、彼女が掃除だと思う行為の全般に対して作用し、ゴミだと思う対象を排除する文武における戦闘行為に対しても成長させた。
通常の掃除は圧倒的な掃除力によりあっという間に終わるので、普段は自主的な掃除活動の方をメインに勝手に活動している。
レミアフィーレ第六皇女に狂信的に心酔しており忠誠を誓っており、姫の為のキレイな世界にしようと何の疑問も抱かず思っている。
彼女が主人公の物語に題名をつけるならば、【メイド魔法師の完璧お掃除術〜社会の生ゴミを含めてさっぱりキレイに!〜】である。
・ブラント・ディンガー
剣士科。三年二十一組。
聖剣使い。幼少から剣が大好きで近所の武器屋で見習いとして剣の手入れ等の手伝いを続けていた結果、【剣に愛されし者】という称号を得て、本来勇者にしか抜けない筈の聖剣を使える存在になった。
剣士や剣術使いでは無く、剣使いとでも呼ぶべき存在であり、剣そのものを熟知し使い熟せる。剣の本質を見抜く力を有しており、剣そのもの真髄に触れる事で剣に愛され、その力を引き出す事が可能。剣術に秀でている訳では無く、特殊な剣を持って初めて真価を発揮する。
本人も剣士では無いと思っており、剣士になるつもりも無い。様々な剣に触れられる剣専門の手入れを行う職人の道を進み極めようとしている。
剣限定で詳細な鑑定を行える為、その剣の使い方等を伝授する仕事を任される事が多く、そんな仕事をしている内に聖剣と出会った。そして勇者が現れるまで管理を任される事になる。
剣は飾りではなく使われて初めて輝くものであると認識しており、自分しか使えない聖剣を素人ながら振るうようになり、聖剣を狙う各種勢力を聖剣の力を引き出し薙ぎ払っていた結果、歴代の勇者を上回る力を手にするようになった。
尚、実は彼の世界では勇者が聖剣を振るうのでは無く、聖剣が扱える者が勇者である為、聖剣使いの条件が歴代の条件とは異なるが、彼こそが勇者とも言える。
因みに、本物の勇者も気付かない内に排除している。
彼が主人公の物語に題名をつけるならば、【聖剣のお手入れ係〜選ばれし勇者が現れないので困っています。えっ? あそこで伸びているのは聖剣の力を引き出せない偽勇者ですよ?〜】である。