お父さんへの手紙
アルト・フォン・バイエルン君の学校の授業での発表のお手紙です。
よろしくお願い致します。
「お父さんへの手紙。
王立学いん4年1組、アルト・フォン・バイエルン。
ぼくのお父さんは、ぼくが生まれる前からずっと旅をしていて、
一度も会った事がありません。
でも、ぼくはお父さんが大好きです。
なぜなら、お父さんはこの国を守るために、旅をしているからです。
ぼくが生まれる少し前に、大精れい様からゆめのお告げがあって、
生まれてくるぼくは、大きくなったらま王をたおす旅に出るだろうと
言われたそうです。
いつもお母さんが、ねる前にお話してくれます。
元々ぼくのお父さんは、この国のき士団にいて、
正義感あふれ、人望も多く、勇気のある人だったそうです。
ゆめのお告げを聞いて、まだ生まれていないぼくに、
そんな辛い役目をさせるわけには行かないと、
き士団をやめて1人、旅立って行ったそうです。
この国を守るため、ぼくにその役目をさせないために、
ぼくのお父さんは旅を続けています。
まだどこにま王がいるのかも分かっていなくて、
どんな悪い事をするのかも分かっていないそうですが、
ぼくのお父さんは旅を続けています。
この前、お父さんからの手紙で、
ま物との戦いで、大けがをしたと書いてありました。
まだまだ旅を終えて帰って来る事が出来ないそうです。
ぼくは、お父さんが心配でなりません。
一度も顔を見た事がないけれど、
一度も声を聞いた事がないけれど、
ぼくが大きくなったら、お父さんを助けに行くために、
旅に出ようと思っています。
おじい様におねがいし、バイエルン家の剣技しなん役の先生から
剣のおけい古を付けてもらう事にしました。
お母さんも小さいころに習っていた先生です。
おねがいした時のおじい様のお顔は暗かったけど、
おばあ様もちょっぴり泣いておられたけれど、
ぼくの身をあんじての事だと思います。
今は一生けん命にれん習し、強くなって、
旅に出ても1人で戦えるようになりたいです。
そしてお父さんを探して、いっしょにま王をたおします。
お父さん、待っていて下さい」
お読み頂きましてありがとうございます。
文学フリマの応募が昨日の23:59までだと・・・!?
ダメ元でタグ入れとこう。




