30話 翌日自宅にて 19
‘味見’というと‘舌’という感覚器官を使って‘料理の味を確かめる’というアレですよね?
‘塩加減どうかな~? ん~、あと一つまみね♪’みたいな。
でも、伴侶――結婚相手を探すのに‘味見’って、‘味見’って………。
まさか幾人もの女性のお肌の塩加減を見て回って決めたとかじゃないですよねぇ……??
…………ごめんなさい、私の貧相な想像力&経験値ではちょっと無理です。想像できません。
「…俺たち日本人に理解できねぇ外国人のユーモアセンスというヤツか? それとも少年の単語の選択ミスか? いやいや……」
祥くんも何やらブツブツ言ってます。
そっか、ユーリくんの通訳ミスってことも考えられるんだ。……ここまでの通訳のレベルでは可能性低いと思うけど。
……。
………………。
詳しいことは気にはなったけれど、公子サマたちに確認するととっても後悔しそうな気がしました。
その公子サマたちお三方は、微妙な雰囲気になった私と祥くんに「どうかしたのですか?」的な視線を向けて来る。
向けて来るのだが……さすがに、やっぱり、「舐めるんですか?」なんて聞けません(心中半泣き)。
「えっと……」
何か他に話を振らないと――そうして内心焦った私の口から飛び出したのは
「下のごきょうだいたちは、この件についてどんなお考えなんですか?」
という、これはこれで微妙な言葉。
言ってすぐ後悔しました。ええ。
ただでさえ一国のロイヤルファミリーの‘隣国との事情’だの‘次期統治者の困った体質’だの、「私達みたいな一般人が知って良いんですか!?」と言うような‘できれば聞きたくなかった’ネタ満載なのに……。
どーして自分から穴に飛び降りるようなマネしてるんですかっ、私!!
そんな、密かに頭を抱えている私に対し、
『~~~~~~~~~~~~~~~~――』
「正直なところを言わせていただければ――」
と、まじめに答えてくれる公子サマ。
『~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~』
「……私が第一位ということになってはいますが、下の弟たちの誰かが継いで、その補佐でも良いと思っているのです」
その言葉に何か言おうとした――たぶん公子サマの言葉に反論しようとしたのだろうけれど――セパシウスさんを公子サマは片手を挙げて遮り、
『~~,~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~』
「しかし、すぐ下の妹は‘好きな人と結婚したいから継ぎたくない’と考えていますし、上の弟は‘補佐はするが基本は好きな仕事をしたい’と友人によく言っているようです」
『~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~』
「もちろん、妹弟たちは私のことを慮って大っぴらには言いませんが」
『~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~』
「下の弟は、自分の将来を決めるにはまだ幼く、今のうちから継承者の座を押し付けたくは無いと思っています」
『~~~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~,~~~~~~~~~~~~~~~~』
「結果として、私が第一位継承者としてこの‘病気’――敢えて‘病気’と言わせていただきますが、克服する努力をしなければなりません」
凛として仰った。
予定では、次かその次くらいで(ようやく;)『翌日自宅にて』部分が終えられる…ハズ……られると良いなぁ(遠い目)




