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12話 翌日自宅にて 1

 予告どおり(?)間が空きましてすみません。

 先週末仕事で遠出したのと、以前からひいていた風邪が帰宅後悪化しまして……。

 病院も行きましたが咳が止まりません。毒の床の上を歩いたわけでもないのに、地味~に体力を削られています。

 今年の風邪はたちが悪いです。皆様もどうぞご注意ください。


 でもって、翌日です。



 ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ、ピピピピピピピピ、ピピ、カチッ。

 目覚ましの音で目を覚ました。完全には開いてくれない目を擦りながらベッドに身を起こすと、時計の針は7時。

 う~ん、いつもは目覚ましより先に起きるのに、なんで今日は目覚ましに起こされたんてしょう?それになんだか寝足りない気も……?

 昨日、何か疲れるようなことあったでしょうか??

 ぼんやり頭で記憶を巻き戻す。


 最終の高速バスに乗って最寄りのバス停――温泉前――に着いたのが夜11時半頃。私の家まで更に車で15分くらいかかるのだが、この時間だとバスもなく、温泉のタクシーももういないだろうからどうしよう……と思っていると、背後からクラクション音。

 振り返ると一台のタクシーがいて、運転手は近所に住んでいる中原のおじさんだった。お仕事は上がったのだが、私が帰っていないので心配して待っていてくれたらしい。

「帰るついでだから乗っていきなさい。」というお言葉に喜んで甘えることにした。

 田舎暮らしの人付き合いのコツの一つは、返せる範囲の好意は素直に受けることだと思う。もちろん、受けっぱなしは良くないから、心からの感謝の言葉とフェアで買っておいたサーモンの缶詰――おつまみにしても美味しい一品――を渡す。

 こうなることを見越して買っていたというわけではなく、もともとお土産にしようと思って買っていた物の一つ。翌日すぐに持って行くつもりで宅配にしなかったのが思いがけず役に立った形である。

 中原のおじさんも「いつも悪いね」なんて言いながら嬉しそうに受け取ってくれた。


 ……それはいいんですけど、え~と、どうしてそんなに遅くなったんでしたっけ……???

 そう思って記憶の時間を巻き戻し――――

 !!!

 思い出しました!

 フェア会場に来た公子サマにファーストキス奪われて、帰りがけにそのお付の人――セパシウスさんでしたっけ?――に拉致され、連れ込まれたホテルで再度公子サマに抱え上げられて……って!?

 あれって、あれって所謂‘ベロチュー’ってやつですか!!

 うわああああぁ~。

 一気に思い出してしまい、ベッドの上で思わず頭を抱えてのたうつ私。

 いくら一晩寝ると嫌な事を忘れてしまうとはいえ、ちょっと忘れすぎでしょう、自分!!


 ひとしきりのたうち回って、いつもの起床時間を1時間近く過ぎて、ようやくベッドから出た……。

 ……ええと、とりあえず、やっぱり忘れることにしました。まぁ、二度と顔を合わせることも無いでしょうし。

 それに、まさか外国の要人を正座をさせちゃって足を痺れさせたからといって、逮捕されたりしませんよね?警察もそんなヒマじゃないでしょうし……たぶん。


 朝食は軽く焼いた食パンに、これまたフェアで買ったカナダのメープルスプレッド――メープルシロップから作ったクリーム――をたっぷり塗ったものに、インスタントのオニオンコンソメスープで簡単に済ませる。

 オニオンコンソメスープは手軽に野菜が摂れる一品だし、メープルスプレッドはメープルシロップと同じ風味で、でも控えめな甘さがたまりません。ピーナツクリームとか好きな人にはぜひ食べてみてもらいたい一品です。

 いつもはこんな手抜きではないのだけれど、帰宅も遅かったし、まぁ例のどたばたで疲れきっていたので、お米を研ぐ気力も無く。おまけにフェア出展で数日間留守にするからと日持ちのしない物は処分していて冷蔵庫の中はほとんど何も無い状態。今日の午後はスーパーにお買い物に行かなくては、と心のメモに書き込む。

 お皿を水につけると、身支度をして‘家族’を迎えに家を出た。

 


 メープルスプレッドも実在します。

 毎年気になってましたが、とうとう今年買いました。

 甘党にはたまらない美味しさです。


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