「すみれ vs ルシア、謎の静かな火花」
◆静かな昼休み、だが“空気”はぴりついていた
ルシア「こんにちは、すみれさん。少し、話せる?」
すみれ「……いいよ。何の話?」
教室の片隅、人気のないベンチ。
ルシアは相変わらず、完璧な笑みを浮かべている。
ルシア「ユウトくん、優しいよね。……あなたは、彼の“どこ”が好きなの?」
すみれ「…………っ」
すみれ(ああ、この人――探ってる。言葉じゃない。“温度”が、冷たい)
すみれ「“全部”って言ったら、納得する?」
ルシア「ええ。すごく“恋に落ちてる”のね。……じゃあ、壊れたらどうする?」
すみれ「壊させない。あたしが、守るから」
一瞬、風が止む。
少しだけ、すみれの目が揺れる。
ルシア「――でも、それはきっと“独善的な想い”だわ。恋って、自己犠牲のゲームじゃないでしょう?」
すみれ「じゃあ……あんたは、恋をどう思ってるの?」
ルシア「“観察”の対象。人がどう壊れていくかを測る、試薬みたいなもの」
その瞬間、すみれの目の奥で、何かが軋んだ。
すみれ(……違う。恋は、そんな冷たいもんじゃない)
すみれ(たとえ、あたしの中に“闇”があっても――それだけは、譲らない)
◆教室から、イオリがそっと様子をうかがう
イオリ(あの女……やはり“普通じゃない”)
真昼「……すみれ、めっちゃ睨んでるけど笑ってる……こわ……」
ユキ「ルシアさん、あんなにニコニコしてるのに、空気が重いよ……」
誰もが感じていた。“言葉”で交わされる会話ではなく、“本質”が衝突していると。
◆放課後、ユウトとすみれの会話
ユウト「すみれ……あの、ルシアと何かあった?」
すみれ「別に。ちょっと、“思想の違い”?」
ユウト「……なんか、最近のすみれ、すげぇ強いな」
すみれ「ふふ、そりゃそうよ。……だって、ユウトのこと、誰にも譲りたくないから」
一瞬、その笑顔が儚く揺れる。
“悪魔の名残”と“恋する乙女”の矛盾が、彼女の中にまだ残っていた。
◆ラスト――ルシアの独白
ルシア(やっぱり面白いわね、すみれさん。もう少しで“完全に堕ちる”ところだったのに)
ルシア(でも、感情って不思議。――“恋の光”で、悪魔すら跳ね返そうとするなんて)
ルシア(だったら――壊してみたくなるじゃない?)
彼女の目に、一瞬“深い深い夜のような赤”が灯った。




