第84話 「すみれ、覚醒――それは“恋”が生んだ魅了の力」
◆始まりは微笑みとともに
文化祭、後夜祭の余韻が残る校舎裏。
ユウトが遅れてやってくると、そこにいたのは――
すみれ。
制服のまま、でもその瞳には“ただの高校生”ではない光が宿っていた。
すみれ「……来てくれて、ありがとう、ユウトくん」
一歩、また一歩、近づいてくるすみれ。
ユウト「すみれ……お前、目が――」
すみれ「見えるんだ。ユウトくんの“心の奥”が」
その瞬間、ユウトの鼓動が跳ね上がった。
◆魅了という名の悪魔の愛
彼女の周囲の空気が変わる。
甘く、やわらかく、けれど逃れられない重圧。
《悪魔的魅了》
すみれの感情が強くなるたび、周囲の相手に「好意の錯覚」を与える能力。
だが、それは錯覚ではなかった。
すみれ自身の“想い”が強すぎて、魔力に染み出しただけ。
ユウト(まずい……目が、逸らせない)
すみれ「ねえ……私だけを、見てくれる?」
◆イオリたち、異変に気づく
その時――
保健室にいたイオリが、ピクリと反応した。
イオリ「……魔力波動? 違う……これは、“感情そのもの”が暴走してる……!」
真昼「すみれ……?」
ユキ「また……すみれちゃんが……」
三人は同時に動き出す。
それぞれの“想い”と“危機感”を胸に――!
◆崩れる理性と、すれ違う恋心
すみれ「……どうして他の子ばっかり、見るの?」
すみれ「私だって……頑張ったのに……!」
魅了がさらに強まる。
ユウトの手が、無意識に伸びていた。
ユウト「(ちがう……このままじゃ……)」
だが、すみれは止まらない。
すみれ「……“好き”って言ってくれたら、キスしていい?」
◆緊急展開! 三人のヒロイン、到着!
ドンッ!!
扉が開き、三人の少女たちが飛び込んでくる。
イオリ「そこで止まりなさい、“悪魔的ヒロイン”すみれ!」
真昼「バカすみれっ、こんなのアンタらしくない!」
ユキ「キスする前に……私たちも混ぜてよぉ〜!!」
すみれ「――っ!? なんで来るのよ、今!」
すみれの魔力が、一瞬だけ揺らぐ。
その隙に、イオリが対魔力結界を発動!
イオリ「ユウトを巻き込むなら、容赦しないわ」




