第8話「現れる第四のヒロイン、その名は――リリス」
あの修羅場バトルから数日。
俺、ユウトはようやく平穏を取り戻――
「ユウト。私と、世界を滅ぼさない?」
「平穏終わったああああああ!!!」
現れたのは、漆黒のローブをまとい、目元に浮かぶ妖しい紅。
その存在は空気そのものを異質に染め、周囲の魔導士たちは気絶寸前。
「名乗るわ。“リリス”。元・天界の調律者。
今は、あなたと同じ……“堕ちた存在”よ」
「おい待て、勝手に同類にすんな。あと名前、かぶってるぞ! うちのリリカと!」
◆ リリスの提案
「あなたの中に眠る“悪魔の核”、完全覚醒すれば、
世界を再構築できる。
その力を、私と使わない?」
「はあ!? 世界再構築って!?」
リリスの言うには、俺の中にある“魔性”は、もともと神界と魔界を繋ぐ“最後の鍵”らしい。
「本来なら、あなたは敵。でも……私は、選びたい。
あなたとなら、世界を滅ぼしても、きっと楽しいから」
「恋愛の方向性がヤバい!!!」
◆ ヒロイン陣、即座に介入
「ちょっと! 誰よこの女!!」
「ユウトは渡さない!」
「闇堕ちヒロイン枠!? 勝手に入ってこないで!!」
セレス・ユキ・リリカが一斉に立ちはだかる。
しかし、リリスはまるで動じない。
「ふぅん。恋愛感情、強いわね。でも――
“誰が最もユウトを理解しているか”は、別問題よ」
「理解じゃない、想いの強さよ!」
「そう。信じる力が、彼を守る!」
「え、私だけなんかノリで来た感じになってる!? あたしも真剣だからね!?」
◆ リリス vs ヒロインズ
「じゃあ、力で証明してもらおうかしら。
“誰が、ユウトの本質に触れられるか”を」
リリスが黒翼を広げ、魔力の嵐を巻き起こす。
「“堕天唱:ノクターナル・ディザイア”」
黒い花弁が空から舞い、ヒロインたちを飲み込もうとする。
「この魔術……感情を歪ませる!?」
ユキが即座に警戒モードに入る。
「ユウトくん、逃げて……私たちが止めるから!」
「いやちょっと待って!? これヒロインvsヒロインの図じゃなくてラスボス戦っぽくなってきてる!?」
◆ ユウト、選択を迫られる
ヒロインたちが必死にリリスと戦う中、俺は脳内で自問していた。
(もし、この力を解放すれば、
世界を救うどころか、滅ぼす可能性もある)
(でも……リリスは、俺に“選ばせよう”としている。
力を使うのか、感情に従うのか)
そして、リリスの言葉が脳裏に響く。
「――私なら、あなたを“否定しない”わよ」
そのとき――セレスが叫んだ。
「ユウトくん……っ、お願い……!
私たちを“選んで”!!」
◆ 新たな融合、発動
「……リリス。悪いが、俺は……」
「……っ?」
「“滅ぼすより、守る方がカッコいい”と思う派なんだわ」
俺の中の魔性と、ヒロインたちの想いが共鳴する。
《新融合形態:オーバーリンク・トリニティハート、発動》
「なにそれかっこよすぎィィィ!!」
三人の想いが一つになり、俺の身体に三色のオーラが宿る。
リリスは、静かに微笑んだ。
「ふふ……やっぱり、あなたって面白い」
◆ リリス、去る
「今日は引くわ。でも、次は――私の番。
“恋”か“終焉”か。決めるのはあなたよ、ユウト」
リリスは闇の扉の中へと消えていった。
残された俺とヒロイン三人は、ボロボロの姿で立ち尽くしていた。
「……もう、普通の生活に戻っていい?」
「ダメ。次は“温泉回”だよっ!」
「次はユウトの“本音”を聞かせてもらうわ」
「えっ、マジで心が休まらない!!!」
● 次回予告風
魔性の嵐が過ぎ去っても、心の嵐は止まらない――
舞台は転地、温泉街へ!?
次回、第9話
「混浴注意報!? 湯けむりと本音と、恋の距離」
サービス回にして、最もデンジャラスな夜。
君は、この修羅場に耐えられるか――!?