第73話 「昼下がりの恋愛バトルテーブル」
◆シーン:ユウトの部屋、昼12時
机の上には、4つの“手作りランチ”が並べられていた。
真昼:ジューシーなハンバーグプレート(デミグラスソース付き)
ユキ:素朴な梅・鮭・昆布の三色おにぎり
イオリ:見た目も整った栄養バランス弁当(糖質・塩分・GI値計算済)
すみれ:…何も言わずに置いた「焼きそばパンとミルクコーヒー」
真昼「ねぇ、ユウト!どれから食べる?ハンバーグ、やわらかく仕上げたんだよ♡」
ユキ「えっと、炊き立てだから、冷める前におにぎりがいいかも……?」
イオリ「最初に口にするもので“味覚と判断傾向”が変わる。ここは――」
すみれ「……あたしのは、手抜きだし、別に無理に食べなくていいから」
ユウト「……いや、どれも嬉しいよ」
(ユウトが困ったように笑いながら、それぞれを一口ずつ食べていく)
◆“味”の戦いと、“恋”の主張
真昼「ん~、どう? やっぱり手料理は“家庭的ポイント”で有利でしょ?」
イオリ「むしろ、栄養設計の適正値に基づいた方が将来性がある」
ユキ「でも、食べてる時に“安心できる味”って、大事だと思うよ?」
すみれ「……おにぎりなんて、コンビニで十分じゃん」
真昼「ちょっと、それってユキちゃんにケンカ売ってんの!?」
すみれ「別に。――ただ、“恋”にまで栄養管理って必要?」
イオリ「必要よ。“気持ち”だけでは持続性がない。…それはユウトが最も知っているはず」
ユウト(俺!? なんか勝手に“判断の神”みたいにされてる!?)
◆場の空気が変わる――
すみれ「……あたし、最初から“勝てる気”なんてしてないし」
ユキ「え?」
すみれ「ハンバーグも作れないし、知的計算もできないし……可愛げもない」
真昼「すみれ……?」
すみれ「……でもさ」
(ユウトの目をじっと見て)
すみれ「“好きな人”が誰かに取られそうなの、悔しいって思っちゃった」
(部屋の空気が、止まる)
第73話
「爆発する感情、初めての“自分の声”」
◆ベランダで二人きり
すみれ「……別に、告白とか、そういうのじゃないよ」
ユウト「……」
すみれ「ただ、“誰より先に”一緒にいたかっただけ。昔の約束、覚えてる?」
(小さく笑うすみれ。その目が、どこか寂しげだった)
◆屋内、他ヒロインの様子
真昼「……やば、ちょっと涙出そうなんだけど」
ユキ「すみれちゃん……本気、なんだね」
イオリ「恋愛は“早い者勝ち”ではない。だが……“情熱”が勝つ時もある」
(それぞれの胸にも、火が灯る)




