第7話「ヒロイン会議、恋とバトルと修羅場と」
魔王軍との激戦から数日後――
俺たちは王都の一角、「英雄学院」の寮で束の間の休息を取っていた。
が。
「ユウトくん、ちょっとお時間、いいですかぁ?」
「ユウト、話がある」
「ユウト! さっきのラブ・シンクロの件なんだけどさああああ!!!」
三方向から同時に呼び止められる俺。
「え、えぇ……なんか怖い展開来たなこれ……」
◆ 会議室(戦場)にて
王都防衛本部の一室。
いや、今日は完全に“処刑室”だ。
主催:ヒロイン3名。議題:ユウトを巡る恋愛フラグ整理会議。
「まずは“神魔融合”についてだけど」
リリカが口火を切る。
「明らかに“感情リンク”してたよね!? 私のは“炎熱恋撃”って名前だったよ!? 完全に恋愛フラグだよね!!」
「……それを言うなら、私とユウトの“氷結連想”も同じ。私の“想い”が通じた証拠」
「ふ、二人とも落ち着いてください……私はただ、信仰と勇気の象徴として――」
「それが一番フラグ強いんだよ!!」
リリカとユキが同時にツッコむ。
俺はというと、壁の隅で体育座り。
「……死にてぇ……魔王の方が楽だった……」
◆ 証言:セレス
「えっと、私……ユウトくんと一緒に戦って、本当に心が繋がったと思うんです。
その時の輝き……あれは奇跡でした」
キラキラした瞳で語られる“尊い想い”。
「う、うわ~……これは清楚枠強すぎる……」
◆ 証言:リリカ
「そもそもさ、ユウトって“最初に手を繋いだ”の、あたしなんだよ? 初期ヒロイン権、あたしだからね!」
「初期装備かよ!?」
◆ 証言:ユキ
「私は……フラグとかどうでもいい。
でも、彼の魔性が暴走したとき、それを止められるのは――私でありたい」
(なんか一人だけ重い……!!)
◆ 決裂
「いいよ、だったら勝負しようよ」
リリカが立ち上がる。
「“ユウトの魔性を抑えられるのは誰か”で!」
「……同意する。力と想い、どちらが深いか……試せばいい」
「ええぇぇぇぇ!? なんでそうなるの!?」
「セレスも来るよね?」
「ええ、……祈りを戦いに変える覚悟はあります」
全員ノリノリで準備し始めた。
◆ 修羅場バトル:ラブシンクロ模擬戦
戦場は、学院の中庭。
ルールは簡単――俺の魔性(演技)を抑えられた人の勝ち。
「ユウトォォォォ!! もう制御できないぃぃぃ!!」(棒読み)
「“棒読みすぎるだろ”」
と誰かがツッコむ中――
「来い、“聖祈封印”!!」
「氷結封鎖!!」
「ラブ・パッション・バスターーーー!!」
「技名だけ浮いてるううううう!!!」
ドカーン!!
爆煙の中から、立ち上がったのは――
「……ぅう……負けない……絶対負けない……」
涙目のリリカだった。
「……うそ……そんなに、好きだったんだ……」
「そんな顔で言うな……俺が罪深い奴みたいになるだろ……」
◆ 決着? そして選択?
バトルは引き分け。
だが、三人はもう“言葉”を使わなくても、互いの想いを感じ取っていた。
セレス:「皆さんの想い、素敵でした……だから、私は焦らず見守ります」
ユキ:「……戦場では一緒にいる。
でも……心の戦いも、降りる気はない」
リリカ:「へっ、あたしが最初のヒロインってことは、最終ヒロインにもなるってことだから!」
「いや、お前らほんと勘弁して……」
● 次回予告風
三人の想い、そして揺れる勇者の心。
そこに忍び寄る、新たな影――
「“ユウト。私と、世界を滅ぼさない?”」
次回、第8話
「現れる第四のヒロイン、その名は――リリス」
堕天使系ダークヒロイン、参戦!?
恋と滅びの狭間で、選ぶのは――誰だ!