第57話 「戦慄の追撃戦! 恋の名の下に文化祭が燃える」
◆ 【11:28 校内アナウンス室】
イオリ(眼鏡をクイッと)「状況は確認済み。“現場”は美術棟、3分前」
アリサ(机を蹴りながら)「よし、突っ込む。私が前線、あんたが情報」
真昼(袖まくりつつ)「ユウトくん……笑ってたね。あの子と、笑ってた。いいね、文化祭。
――ぶっ壊そっか?全部」
ユキ(袖の中で金魚を握りながら)「……そっちばっか、楽しいのずるいよ」
ヒロインたち、非公式連携により「作戦:恋獲奪還」開始。
◆ 【11:34 美術棟前】
すみれ「先輩、次は書道展ですよ〜♪ あと、その次は、甘味処……ですけど?」
ユウト「……(ヤバい。気づいた。囲まれてる)」
すみれ「? どうかしました?」
(周囲の空気が一変。射貫くような視線が、すみれに集中している――)
◆ 【追撃戦パート・開始】
第1波:アリサ、強制介入!
アリサ「ユウト、こっち。あんた、休憩時間って言ってたじゃん? 一緒に回るって、私と」
ユウト「え、いや……」
すみれ「え、でも今――」
アリサ(満面の営業スマイル)
「後輩ちゃん、ごめんね?**彼、私の“約束”優先するタイプなの。**ね、ユウト♡」
(すみれ「え……?」)
第2波:真昼、強行遮断!
真昼「ユウトくーん!!はい、コレ!カップル専用クイズラリーのチケット、当たったから♡」
ユウト「えっ、今!?」
真昼「“今”じゃなきゃ意味ないでしょ?文化祭って、今日だけだもん。"今日だけ"で終わっていいの?」
(すみれ:なぜか胸が痛い)
第3波:イオリ、機能妨害!
イオリ「ここは通行規制エリア。一般参加者の動線が乱れています。対象:橘すみれ、一時移動を要請します」
すみれ「えっ!? わたし、何か……?」
イオリ(理知的な微笑)
「心当たりが“ない”なら、このまま消えてくれませんか?――今すぐ」
そして――ユキ。
ユキ(すみれの隣にすっと立ち)
「ねぇ、すみれちゃん。“好き”って、言ったことある?」
すみれ「えっ……?」
ユキ「そっか。まだ言ってないんだね。……でも、言わないで。
だって、言ったら……私、泣いちゃうもん」
◆ 逃げるユウト、揺れるすみれ
ユウト「こっち来て!すみれ!」
(思わず手を取って、走る)
すみれ「せ、先輩……? あの……どうして……?」
(ユウト、止まって振り返る。少し息を切らしながら)
ユウト「……わかんない。でも、お前だけ“巻き込まれる”の、嫌だったから」




