第52話 「彼氏体験:アリサ編 ~冗談まじりの、本気を隠せない~」
◆ 10:00 待ち合わせから全開
アリサ「よっ、彼氏くん! お待たせ~! ……って、まさか期待してた? 私とのデートに?」
ユウト「してないって。声デカい」
アリサ「はいはい照れちゃって~。ていうかさ、
あんた今週で**“三股彼氏ごっこ”**とかやってんでしょ? …モテる男はツラいねぇ?」
(いつもの調子。でも目元は、ちょっとだけ探るように)
◆ 11:00 ボウリングで盛り上がりつつ
アリサ「よしっ! ストライクーッ! ……って、見た? 今の私。惚れた? 惚れたでしょ?」
ユウト「はいはい。すごかったよ、素直に」
アリサ「やっば、褒められたらちょっと好きになっちゃいそ~! ……なーんて、冗談」
(言いながら、でもその笑顔は――少しだけ、寂しげだった)
◆ 13:00 ファミレスでランチ
アリサ「“もし私が彼女だったら”シリーズ、行くよ。
まずね、毎朝LINEで『今日の運勢』送りつけるから!」
ユウト「……めんどくさ」
アリサ「でしょ? それを『うるせぇ』って返してくれる彼氏、待ってまーす」
(ふざけてる。でも、会話のリズムに少しだけ“本気”が混じる)
◆ 15:30 アーケードでプリクラ
アリサ「ほらユウト、顔寄せて~! はいチーズ!」
(シャッターの直前、ふいに真顔になるアリサ)
アリサ「……ねえ、あんた。他の子と撮ったときも、こんな顔だった?」
ユウト「……え?」
アリサ「……あんた、他の子といるときと、私といるとき。顔、ちょっと違う気がするんだけど」
(カメラがシャッターを切ったとき、そこには――泣きそうな笑顔が映っていた)
◆ 17:00 帰り道
アリサ「――あのさ。別に、本気でどうこう言うつもりじゃないけど。
今日のこと、ちょっとだけ“覚えててほしい”って言ったら、笑う?」
ユウト「……笑わないよ」
アリサ「……そっか。じゃあ……ありがと」
(ふざけるでも、冗談でもなく。静かに、素直に。彼女は初めて、心を見せた)




