第45話 「既成事実って、つくるものなんだよ?」 ――ユキ、ぽやっと攻めてくる
◆ 昼下がり・ユウトの家
ユウト(心の声)
「最近、女の子の訪問がハイペースすぎる……もうこれ、テロだよな……」
ピンポーン♪
ユウト「……また誰だよ。今日はゆっくり――」
(ドアを開けると、そこにいたのはユキ。お気に入りのリュックを背負い、にっこり)
ユキ「こんにちは~。今日は、お泊まりしにきたよ♡」
ユウト「……え?」
◆ 室内・リビング
ユウト「いや、お泊まりって……何で!? え、どこ許可取った!? 誰がOK出した!?」
ユキ「だって、“恋人になるには一緒にいる時間が大事”って聞いたから~。
じゃあ、今日から毎日そばにいれば、なるんじゃないかなって」
(ユウト、戦慄)
ユウト「や、優しそうで一番怖ぇぇっ!!」
◆ 晩ご飯後
ユキ「ねえ、ユウトくん。わたし、お風呂一緒に入ってもいいかな?」
ユウト「ダメに決まってんだろ!!」
ユキ「あ、じゃあ後で一緒に寝るね?」
ユウト「それもダメに決まって――」
ユキ「えー、でも“一緒の布団”って、カップルって感じじゃない?」
(完全に天然を装いながら、距離を詰めるユキ)
ユウト(心の声)
「これ……もしや“天然”っていう名の……計算された戦略!?」
◆ 夜・寝室(分けたはずの布団)
ユウト「お前はこっち、俺はこっち、わかったな? 絶対!」
ユキ「うん~(モゾモゾ)」
(→朝)
ユウト「……何で隣で寝てるんだよぉぉぉ!!!」
ユキ「えへへ~。夢の中でもくっついてたから、現実もそうなったんじゃないかな~?」
(※既成事実、無意識の名を借りて成立)
翌朝、他ヒロインたちの反応――
イオリ:「……彼女の行動、理屈じゃ測れない。まさか“確率0.2%”のルートを……現実に?」
真昼:「な、何それズルすぎる! 私だってあんなことできないよ!? いや、やっていいの!?」
アリサ:「おい待て、あのぽやぽや女、計算じゃなくて本能で動いてんじゃねえのか!? 怖っ!!」




