第33話 「密室ブースで、あなただけを見てる」
◆ 会場裏・“予約制”ブースエリア
文化祭の裏側、通常は使われていない視聴覚準備室。
その扉には、さりげなく張り紙が貼られていた。
【恋する相性診断・VIPコース(1日1枠限定)】
担当:真昼
ユウト(なにこれ……? いつの間に……)
真昼「ふふっ、ユウトくん。入っていいよ? “今日だけの、特別”だから」
◆ 密室ブース、発動
室内はキャンドルライトが灯り、カーテンで覆われた完全密室。
ほのかに甘い香りが漂う。
床にはふかふかのラグ、そして向かい合うように置かれたクッション。
真昼「びっくりした? これ、私の“恋愛シチュ再現ブース”なの」
ユウト「……これ、文化祭のクオリティ越えてない?」
真昼「うん。“文化祭じゃない”つもりで作ったから」
(くすっと笑って、ユウトのすぐ横に腰を下ろす)
◆ 真昼の攻勢
真昼「ねえユウトくん。さっきの、討論バトル……見ててどうだった?」
ユウト「いや、もうカオスすぎて頭痛くなった……」
真昼「ふふ、私も。でもね――あの子たちの“まっすぐさ”見て、
ちょっとだけ、焦ったの」
ユウト「……真昼が?」
真昼「うん。私、ずっと“距離感を守る”タイプだったでしょ?
でもね――」
(そっと、ユウトの肩にもたれかかる)
真昼「今日は、ちょっとずるくなってもいい?
“触れたい”って、ちゃんと思っちゃったの」
◆ 静かな沈黙、けれど心拍だけが響く
ユウト「(近い……めちゃくちゃ近い……)」
真昼「……私、もしかしたら
“誰かと張り合う”恋なんて、向いてないのかもって思ってた。
でも――」
(ユウトの袖を、指先でそっとつまむ)
真昼「――それでも、“ユウトくんが笑うとこ”、一番近くで見たいの。
だめ……かな?」
◆ 急接近――そして、危機感
ユウト「……真昼、今日はなんか、ちが――」
???「――――“ちがう”? ……へぇ、そうなんだ?」
(ドアがバンッ!と開く音)
アリサ「おい真昼ッ!! てめぇ、また先回りしてんじゃねぇよ!!」
イオリ「……この空間、明らかに“危険領域”ね。即時封鎖すべきだわ」
ユキ「わぁ~、すごい匂いする。これ、“雰囲気恋愛”ってやつ?」
◆ 修羅場、再び
真昼「……あら、いらっしゃい。
でもこの予約、今日だけは私のターンなの。」
アリサ「うるせぇ! もう“全員分のターン”ぶっこむしかねぇな!?」
イオリ「――なら、**私の“科学的スキンシップ作戦”**を投入するわ」
リリカ「ま、待って! あの、私も……! 近くにいたいって思ってて……!」
(密室が、一瞬で恋愛戦場に……!)




