第22話「これは嫉妬……? 知性の限界と、名前のない感情」
◆ プロローグ:ユウトの“元・知り合い”登場
ある日、学園に転入してくるひとりの少女――
???「ひさしぶり、ユウト。…あの頃と変わらないね」
ユウト「……お前は……“レーヴァ”!? どうしてここに……」
リリカ「えっ、元カノ!?(食いつく)」
アリサ「誰よこの女!!」
エルゼ「嫌な気配だな……“人間じゃない”ものを感じる」
イオリ「………………」
(そのとき、イオリの胸に、説明不能な“熱”が走る)
◆ イオリの症状:嫉妬(未定義)
場所:研究室
イオリ(不可解な感情反応。胸部圧迫。視線の逸らし。言語制御に乱れ。
……これは……)
端末で感情分析を試みる。
表示:「該当なし」
イオリ「感情AIでも判別不能……? わたしが……“壊れてる”?」
◆ ヤキモチ、進行中
その日、ユウトがレーヴァと笑顔で話す姿を、イオリは遠巻きに観察していた。
ユウト「お前、変わらねえな。昔から自由人だったよな」
レーヴァ「うん、でも……今は、もうちょっと“人恋しく”なったんだ」
イオリ(心拍数、上昇。視線が逸らせない。呼吸数が増加……これは――)
ユキ「それ、ヤキモチですね。いわゆる“ジェラシー”です」
イオリ「否定する。そんな低俗な感情……わたしが抱くはず……!」
ユキ「……でも、あなた、爪を噛んでますよ」
イオリ「……っ!? (ガリッ)――!!」
◆ 恋愛会議、発動
ヒロインズが集結。話題はもちろんレーヴァ。
アリサ「なんかあいつ、悪魔っぽくない?」
リリカ「ユウトの“過去”を知ってるとかズルい〜!」
ユキ「排除対象候補。防衛戦、必要」
イオリ(会議に出席しながら、無意識に唇をかんでいる)
エルゼ「イオリ、落ち着け。“敵”はまだ動いていない」
イオリ「……っ。落ち着いている。わたしは常に、冷静」
アリサ「(ヒソヒソ)いや〜、完全に嫉妬してんな、これ」
リリカ「(ヒソヒソ)初々しくて逆に尊い〜〜〜」
◆ イオリの暴走未遂
レーヴァがユウトを“昔みたいに二人きりで話そう”と誘ったとき――
イオリ、無意識に介入。
イオリ「ユウトは、今は“観測対象”なの。勝手に連れ回されては困る」
レーヴァ「……へえ。つまり独占したいってこと?」
イオリ「違う。それは違う……はず。わたしはただ――」
ユウト「……イオリ?」
イオリ(わたしは、なにを……?)
◆ ラスト:知性、もがく
その夜。イオリ、ノートに必死で式を書きながら、独り言。
イオリ「“好き”という感情は、他者の接触によって生じる不安感から、
独占的欲求に転化し……嫉妬と呼ばれる。けれどそれは本能的――
ならばわたしは、本能に支配されている……?」
ペンが止まる。
イオリ「……嫌だ。わたしは、ユウトに、“知的でいたい”のに……!」
(震える手で、そっと胸に手を当てる)
イオリ「……お願い。どうか、わたしが壊れる前に――この気持ちの名前を、教えて……」




