第15話「恋の実験、感情制御室より――久遠アリサの観察日誌」
◆ 久遠研究室(学園地下第六実験棟)
ユウトは――なぜか連れてこられていた。
鉄製の椅子、白い蛍光灯、魔力測定器がずらりと並ぶ中、彼は問う。
ユウト「なあアリサ……これは一体、何の“実験”なんだ?」
アリサ「恋の実験。被験者:ユウト。観察者:わたし。目的:
“感情が魔力にどう影響するか”の、実証検証」
ユウト「……それ、つまり“俺に惚れてるかどうかを調べたい”ってこと?」
アリサ「そ、そそそそんなわけないでしょ!? ただの科学的興味よ!?!?(声裏返る)」
◆ 恋愛ゼロ女、感情にバグる
アリサは真顔で、冷静に話を続けようとする。だが――
アリサ「じゃ、実験開始。まずは手を……」
ユウト「こうか?」
(手、つないだ)
アリサ「……」
(カチン)
アリサ「(脳波計)ピー音でバグった……!? こんなはずじゃ……ッ!」
アリサの魔力が乱れ、周囲の測定器が一斉にバチバチと火花を散らす。
ユウト「アリサ、落ち着けって!」
アリサ「む、無理……ユウトが、近い。喋るたびに鼓動が……なんで……!?」
◆ はじめての感情暴走
そして、アリサは――
自分の胸に手を当て、呟く。
「これが……“恋”なの……?」
「でも、やだ。こわい。こんなの……制御できない。
あたし、感情を否定して生きてきたのに……!」
そのとき、ユウトは静かに彼女の肩に手を置いた。
ユウト「制御できなくたって、別にいい。
俺は、そんなおまえでも――ちゃんと、見てるから」
アリサ「……そんな、やさしい顔で言わないで。
また……“鼓動がバグる”じゃない……」
(顔、真っ赤)
◆ ゆらぐ無表情、芽生える恋
アリサは、これまでと違う表情で呟く。
「観察対象だったのに……いつの間にか、
こっちが観察されてるみたい……だよ、ユウト」
(声はとても小さく、でも確かに“恋する少女”の声だった)
ユウト「アリサ……」
アリサ「ダメ。いま距離詰めたら、たぶん――わたし、壊れる」
ユウト「壊れても、また直してやるよ。何度でも」
アリサ「……バカ……」
(初・照れデレ顔炸裂!)
◆ しかし、ラブの裏に新たな不穏が……
そのとき――研究室の扉が軋む音。
???「へえ……随分と楽しそうな“実験”してんじゃないの」
ユウト「誰だ!?」
扉の向こうから現れたのは、
漆黒の軍服に身を包んだ“謎の転入生”。
彼女は微笑んで、こう言った。
「君が“悪魔の心”を抱く者か。――ユウト=クロノス。
ならば、この恋も、正義も、わたしが正してあげる」
アリサ「……っ、この魔力……ただ者じゃない」
● 次回予告風
ユウトの前に現れた謎の新キャラ。
その正体は、かつて“ユウトを殺すために創られた存在”だった――?
次回、第16話
「紅き宣戦、そして彼女は“正義”を名乗った」
アリサの恋、始まったばかり。
だけど、命がけの修羅場は、まだまだ終わらない――!




